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千年鯨の旅日記 普天間で平和を考える


0.前回のあらすじ

 那覇をぶらぶらしていると不思議だなあと思うことに出会った私と母。
 沖縄の独特の魔除けを見たり、免税店ではハイソサエティな雰囲気を感じたのだった。
 翌日は宜野湾市の普天間へとドライブをする。
 さあ、レッツゴーということだ。

1.佐喜眞美術館

 那覇市のレンタカー屋から車を借りた私たちは、宜野湾市の普天間へと行く。
 ドライブの目的は宜野湾市辺り。
 母がたまたまネットで調べていた美術館と神社、そして素敵な世界遺産があるとのことなので行ってみた。

 最初の目的地である佐喜眞美術館に着いて思ったのは、あれ?ここの美術館の周りに有刺鉄線とフェンスがあるなあということ。
 もしかしてこの美術館は軍の基地の近くにあるのかと思った私が母に尋ねると、あのニュースでたまに聞く普天間基地の近くにあると。
 しかもこの土地は普天間基地に若干入り込んでいるという特殊な形をしている。

 過去にこの美術館がある土地は普天間基地の一部だったが、今は日本国に返還されたとのこと。
 美術館の屋上からは普天間基地を眺めることができ、ああ、ここがあの普天間基地なのかと実感できた。
 館内では沖縄の悲惨な戦争の記憶と現在の沖縄の風景の絵が飾られている。

 一番印象に残ったのは、沖縄戦の図という大きな絵。
 当時の沖縄戦を知る人はだんだんといなくなりつつあるこの現代、この絵がなかったら当時の人々の苦しみや悲しみは現代に残されなかっただろう。
 次に印象に残ったのは美術館の屋上から見えた風景、普天間基地の中にあった墓地である。
 この墓地も日本国に返還されなかったのだろうかと思うとなんとも言えない。

 しかし、母が受付の人と来館者の会話を又聞きしたところ、米軍基地内の墓に参ることは可能らしい。
 許可を得れば、お墓詣りができるとのことだ。
 そんな面倒なことをしなければならないのかと嫌な気持ちになる。
 米軍基地の土地が日本国にすべて返還されたらいいのになあと思ったが、実現するのは難しいかもしれない。
 でも少しずつ、あの墓地だけでも自由にお墓参りできるように返還されることを祈る。

2.普天間宮

 次の目的地は普天間宮。
 沖縄の神社に訪れるのはこれが初めてである。
 過去に何度か、修学旅行などで訪れたのだが神社に参拝するなんてことはなかった。
 おお、これが沖縄の神社かと思いながら、歩いていく。

 この普天間宮には洞窟がある。
 受付を済ませた後、巫女さんの導きによって洞窟に入れるのだ。
 洞窟の中は涼しく、ああ、なんてすばらしいと眺めもよかった。
 インディジョーンズの気分を味わいながらも、神様に挨拶。

 洞窟を出た後も、本殿に参拝した。
 絵馬をちらっと覗くと、地元の学生さんたちだろうと思われる合格祈願の願い事のものがたくさんあった。
 学生さんたちの願いが叶うといいなあと私も願った。

3.いざ、中城城跡へ

 普天間宮の後、私と母はどうしようかと悩む。
 というのは、ちょうどお昼時の時間なのだ。
 お腹がすいている。
 しかし、中城城跡まであともう少しとのことなので、行くことにした。

 私は中城城跡についても何も知らない。
 とりあえず、昔の城の跡なんだろうなあというのは名前からわかっていた。
 しかし、何も知らずに訪れるという私の選択が正解であることを知る。
 中城城跡とはどんなものだったのか、そこで見た素晴らしい景色については次回のお楽しみに!

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