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【マルキ・ド・サド】のミニ・バイオグラフィー 『世界の偉人は名探偵』より

推理クイズ本『世界の偉人は名探偵』〈1987年版〉の[P.113-114]より引用。


《〈サディズムの元祖〉 サド侯爵(フランス 1740-1814)

_古い世襲貴族で、南フランスのラコスト城主である。二十三歳のとき、裁判所長官の娘と結婚したが、五年後に、有名な「アルクイユ事件」をおこした。浮浪女を別荘につれこみ、全裸にして手足をしばり、結び玉のついた革の鞭(むち)でなぐりながら、情欲をとげたのである。_その女の訴えで、彼は投獄されて、七か月後に釈放されたが、生来の加虐性欲はおさまらず、ふたたびスキャンダルをおこした。男色の相手である下男といっしょに売春宿にあがり、四人の若い売春婦を集めて、鞭打ちなどの変態的な性的乱行にふけった。そのとき、あやしげな催淫(さいいん)薬入りのボンボンを女に食べさせて毒殺したのである。_逮捕状が出ると、いちはやくサドは妻の妹とかけ落ちして、イタリアへ逃亡したが、まもなく逮捕された。それからフランス革命がおきるまでの約十一年間、一度は献身的な夫人の助けで脱獄に成功したものの、幽閉生活を送った。その獄中で、自分の体験をもとにして、いわゆるサディズムの好色小説『ソドム百二十日』や『美徳の不運』などを書いた。_革命で、やっと自由の身になったのも束の間だった。今度は反革命の容疑から、著書『悪徳の栄え』などがワイセツ罪にひっかかったりして、何度も逮捕され、牢獄から牢獄へタライまわしにされて、最後は精神病院で貧乏と孤独のうちに死んだ。生涯の三分の一以上を苛酷(かこく)な牢獄ですごしたことになる。遺族は彼の醜聞を恥じて、墓石に名前すら彫らなかった。_性本能の悪徳と快楽を奔放な空想で描いた彼の小説は、死後百五十年たって、はじめて正当な評価をえた。人間の深奥(しんおう)にひそむ暗黒面を追求した極限的な文学として、碑銘(ひめい)のない墓石の下から、それこそ妖光を放つ不死鳥のごとく、現代によみがえったのである。》



--------------------------------------------------------------------------------------↓サド原作映画作品。私は1本も観ていない。『ソドムの市』(75)が有名!?

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「獄中生活のサド」がモデルの■未DVD化■の『マルキ』(1989)は△佳作

「ドイツ語」のDVD発売告知?の予告篇。オリジナルの言語はフランス語。

全人物が「動物の顔」をしていて、マルキ(=侯爵)は自分のチンポコと会話するヘンテコな映画。ジャンル的には「ブラックコメディ」に属する。
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漫画版を少し読んだだけですが、『家畜人ヤプー』もサドの影響下でしょうか。サディズムというよりマゾヒズムなので、マゾッホの影響でしょうか。
日本人(黄色人種)の男性が白人女性の奴隷になっている異世界の話だった?

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