【絶版映画本/未DVD化/その他】

古い絶版映画本から「心に引っ掛かる映画論」等の引用、ビデオ化はされたが「未DVD化」の…

【絶版映画本/未DVD化/その他】

古い絶版映画本から「心に引っ掛かる映画論」等の引用、ビデオ化はされたが「未DVD化」の映画作品の感想、それ以外の「その他」。 ※【私的な好み】をエラそーに5段階表示。「凡作(≒凡人)」=「普通」の映画。⇒ [◎=傑作、名作] [◯=秀作] [△=佳作] [▼=凡作] [×=駄作]

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手塚治虫が亡くなる前年に語った「当事者」としての【昭和漫画史】

手塚治虫(1929-1989)と呉 智英(1946-/くれ・ともふさ)の1988年の対談。手塚氏は翌年(1989年)の2月に亡くなられるので、↓やはり?やつれて見える。 《1988年3月15日に、突然腹部の激痛にみまわれ、救急搬送される。検査の結果進行性のスキルス胃癌と判明し半蔵門病院に入院、胃の4分の3を切除する。5月に退院し、以前と全く変わらない多作振りを見せたものの、入院前に比べ次第に身体は痩せ細り、時折休憩を挟まないと描き続けられないほど体力が低下していった。同年1

    • 【テヅカのゲキガ(黒手塚)】を読むなら「大都社のハードコミックス」が最適だ

      リアルタイムではなく後追いで、出会いはT書房という町の古本屋だった。 オッサンの郷愁(ノスタルジー)に過ぎないけれど、私はコレで読んだので。 〈黒手塚〉の正確な定義は知りませんが、個人的には「夢のある少年漫画」出身の手塚が、毛嫌いしていた後発の「夢のない劇画(≒青年漫画)」の影響を受けて描かれた、「描線」や「テーマ」が青年向けのダーク(陰鬱)な作品。 昭和の「劇画」は映画や小説でいうところの「ノワール」が出発点だろう。人倫(モラル)や法律を踏み外した人間(主に犯罪者)たちの

      • 【B級Z級ホラー】と【マイナーA級ホラー】の「ベスト◯」 倉阪鬼一郎・選

        『幻想文学 23』(1988年)より。↓過去の投稿の続きで、今回で完結します。 倉阪氏が選んだ【◯級ホラー映画・ベスト◯】 ◆B級Z級ホラー・ベスト8 -------------------------------------------------------------------------------------- 1『死霊の盆踊り』(1965/米) 2『邪淫の館 獣人』(1975/仏) 3『ストラングラー 猟奇マザコン絞殺魔』(1984/ユーゴ) ■未DVD化

        • 〈◯◯別〉VHSコレクション

          ☆☆☆〈メーカー別〉☆☆☆ ★★★〈ジャンル別〉★★★ ☆☆☆〈映画監督別〉☆☆☆ ★★★〈俳優別〉★★★ 関連投稿 #VHSコレクション #VHSビデオのジャケット写真 #VHSビデオ #レンタルビデオ

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          マンガの【感想】と【批評(評論)】

          『COMIC BOX(コミックボックス)』1991年3・4月合併号に掲載されている特別座談会【まんが評論に何が可能か】より。参加者は呉 智英/藤田 尚/村上知彦/米沢嘉博/才谷 遼(編集長)の5人。この号には「黒人差別をなくす会」による抗議を受けた出版社の対応をめぐり「識者」「まんが家」へのアンケートの回答が掲載(計10頁)。少しだけ読みましたが、色々と考えさせられる。「答え」は持ってませんが。「キャンセルカルチャー」に通じる話?? 特別座談会【まんが評論に何が可能か】

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          米国人俳優クリストファー・ウォーケンの〈■未DVD化■の主演作〉4本の独断ランキング

          私が観ているのは↓の4本だけ。『カリブ~』以外の3本は〈劇場未公開〉。 -------------------------------------------------------------------------------------- △『カリブ 愛欲の罠』(1993/米/TV映画)  ※ジョン・フリン監督 ▼『アクターズ・ラブ 舞台は恋のキューピット』(1982/米/TV映画) ▼『迷宮のヴェニス』(1990/伊+英)  ※ウォーケンは「陰(かげ)の主役」!? ×

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          【コメディ】映画の〈未公開ビデオ・ベスト5〉 『ビデオ DE 大発見!』(1990年)より

          『ビデオ DE 大発見!』(1990年)に収録の「未公開ビデオ・ベスト5」より。 【コメディ】 ※5本全て劇場未公開。須賀 隆・選。[P.212~P.213]に掲載 -------------------------------------------------------------------------------------- ●『モンティ・パイソン 人生狂騒曲』(1983/英) ●『ガン・ホー』(1986/米/Gung Ho) ●『赤い靴をはいた男の子』(198

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          令和の【『ダーティハリー』論争】で思い出すのは昭和の【『ゴルゴ13』論争】

          『ゴルゴ13』論争は、たまたま入った、わりと大きめの新刊書店(とっくの昔に閉店)で平積みになっていた『バカにつける薬』(1988年/双葉社)という本で知った。著者は「呉 智英」という初めて聞いた読み方もわからない人。挑発的なタイトルと帯文を目にし、生意気にも自分を「利口」だと思っていた若い頃の自分は買ってすぐに読み始めたが、読んでいる間じゅう「ずっと怒られてる」感覚だった。それと、「この著者は、なんでこんなにあらゆる事象に怒りまくってるんだ?」という疑問も芽生えた。これがきっ

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          伊藤勝男の『砂の惑星 DUNE』(1984)評と「ミソジニー」疑惑⁈

          私はドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の2020年版とその続編(2024)は観ていませんし、原作小説も未読です。デヴィッド・リンチ監督の本作は大昔にビデオで観ました。話はつまらなかったけど、映像はカッコ良かった。当時の映像技術的な限界をセンス?で乗り越えてる。映画としては、個人的に▼凡作かな。 私は↑の文章を掲載している『B級ビデオ発掘カタログ』と『タフでなくとも生きられる』(どちらも古本で購入)の2冊でしか伊藤氏のことは知りませんが、硬派?でマッチョ?な映画好きの方なんだな、と感じ

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          【聖三角形の夢】 川本三郎によるフランス映画『冒険者たち』評 ※ネタバレしています※

          『冒険者たち』(1967/仏+伊)に主演しているアラン・ドロン(1935-2024)が亡くなったらしい。昭和のテレビではよく男前(二枚目、ハンサム、イケメン)の代名詞として使われていた。私は大橋巨泉の『クイズダービー』で初めて耳にした。私は彼に思い入れは特にない。本作は、映画公開時に若者だった世代に強く支持され伝説化した映画なのでは、と想像。私は△佳作評価。 LD(レーザーディスク)のジャケット写真に掲載の『聖三角形の夢』より 「90年代のキムタク(木村拓哉)」は「イケメ

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          佐藤忠男の1968年の【つげ義春】論

          漫画家・つげ義春(1937-)氏の代表作の一つである『ねじ式』を初掲載した『月刊漫画ガロ』の昭和43年(1968年)の臨時増刊号「つげ義春特集」より。 消極的な傍観者(観察者)が、ひょんなことから事件に巻きこまれ「少しだけ当事者」になり、最後はもやっとした皮肉な結末を迎える、というのは、小説は読んだことないが映画は好きでよく観た「ハードボイルド」の典型例。 この号が初掲載の問題作?『ねじ式』は、この「つげ義春論」では対象外になっている。私は初めて読んだ時からとてもユニーク

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          映画監督・原田眞人が選ぶ【喜劇・コメディベスト10】(※1991年の選出)

          原田眞人(1949-)監督が選ぶ【喜劇・コメディベスト10】。下方に映画のリンク。『名画パラダイス365日 [日本映画編]』(1991年)の「p.274」に掲載。 ※原文は順位と作品名しか書いていません。「製作年」も「監督」も無し。 -------------------------------------------------------------------------------------- 1『お葬式』(1984)  ※伊丹十三(←監督の名前) 2『江分利満氏

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          「今大会のベストバスト」

          「ベストバウト」のタイポ スポニチは年度と月日の「日付選択」が可能で、過去の記事を見る時に便利 「ベストバスト」で画像検索したら、↓こんなのがあった。 関連投稿 #2024パリオリンピック #男子サッカー

          【41~50】 「ATGの日本映画・105本」の〈VHS〉コレクション

          【ATG(Art Theater Guild)】は「日本アート・シアター・ギルド」の通称⁉ -------------------------------------------------------------------------------------- 41◆『戒厳令』(1973)  吉田喜重(←監督名)  ※数字は公開日の順番 42◆『心』(1973)  新藤兼人 43◆『津軽じょんがら節(ぶし)』(1973)  斎藤耕一 44◆『卑弥呼(ひみこ)』(1974

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          【マタ・ハリ】のミニ・バイオグラフィー 『世界の偉人は名探偵』より 

          推理クイズ本『世界の偉人は名探偵』〈1987年版〉の[P.75-76]からの引用。 『ルパン三世』の〈盗賊かスパイかわからない〉「謎の女・峰 不二子」は、「マタ・ハリのイメージ」の影響下だろうと思ってたけど↓違うようです。 ☆『ルパン三世』エンディングで峰不二子が登場するメロウ?な曲 ♪『ルパン三世 その2』 歌手:チャーリー・コーセイ 『PART1』エンディングBタイプ(第3話で使用)  ♪『ルパン三世 愛のテーマ』 歌手:水木一郎  『PART2』エンディングBタ

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          スペイン出身【J・P・サイモン(1935-2011)】の〈監督作〉4本の極私的ランキング

          日本語では「ファン・ピケール・シモン」か「J・P・サイモン」の表記。 -------------------------------------------------------------------------------------- △『新リバイアサン リフト』(1989/西(スペイン)) ■未DVD化■ ▼『新・悪魔の儀式』(1991/西) ■未DVD化■ 〈劇場未公開〉 ▼『超次元ソニックマン』(1979/西) 〈劇場未公開〉 ×『地獄の狼 怒りの大爆破作戦』

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