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『雨のなかの女』(69)と『大人になれば…』(66)。私が好きな〈マイナー〉なコッポラ監督の秀作・2本。

↓私の評価。両作とも一度はDVD化されたが廃盤。現在は観るのが難しい⁈
--------------------------------------------------------------------------------------◯『雨のなかの女』(1969/米)
◯『大人になれば…』(1966/米) 〈劇場未公開〉
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雨のなかの女』は陰性のアメリカン・ニューシネマ的な「メロドラマ」。『大人になれば…』は冴えないボンクラ大学生が成長していくコメディタッチの陽性ビルドゥングスロマン」。ロマンティック・コメディではない。


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※『マイ シネマ ハウス アメリカ映画2280選』(1980年)に掲載の映画評※

●『雨のなかの女
《新婚生活に疲れた女が、夫をベッドに残し雨の中をあてのない旅にでた。女は旅の途中でヒッチハイクの若者を拾うが、今の彼女にとってこの若者をモーテルの夜のベッドに誘うことは自然の成りゆきではあった。しかし若者は不能であった……。愛の不在と孤独を描くコッポラ若き日の秀作。》

P.182

●『大人になれば…
《過保護な両親のもとに育った青年と冷淡な若い女優とのあれこれを、斬新な手法でおもしろく描いている。その斬新さゆえに一般受けには程遠い作品だが、演技陣が素晴らしく、特にニューヨーク・ロケの部分が光っている。》

P.406-407


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2本の映画の関連リンク集




◆『雨のなかの女』(1969/米/The Rain People)



※『映画をめぐる冒険』(1985年/講談社)収録の川本三郎氏による映画評※

《コッポラがみずから作ったゾエトロープ・プロの第一回作品。車で旅に出た人妻(シャーリー・ナイト)が途中、元フットボールの選手で事故のため少し頭がおかしくなった青年(ジェームズ・カーン)と知り合い、孤独な人間どうしの愛情で結ばれていく。原題はレイン・ピープル(雨族)。「雨族は雨で出来ていて、泣くと水になって消えてしまう」という、青年が子どものころに聞いたお伽噺からとられている。後にスペクタクルに傾斜していくコッポラだが、このプライヴェート・フィルムのなかでは繊細な感受性を見せている。日本公開は『イージー・ライダー』と同じ七〇年だが、当時コッポラは無名、スプラッシュで公開され一週間で打ち切られた。なお撮影に参加した若き日のジョージ・ルーカスはこの映画の撮影過程を撮影して『ザ・ピープル』という記録映画を作った。》

P.117-118


海外の評価


新旧のVHSビデオのジャケット写真

https://www.buyuru.com/item_1010944_1.html
https://k-plus.biz/archives/7181



◆『大人になれば…』(1966/米/You're a Big Boy Now)



原作の作者「デイビッド・ベネディクタス(1938-)」が記す当時の思い出


原著の書影
。原作はロンドンだが映画はニューヨーク。内容も変更してる?

https://www.ebay.co.uk/itm/160752466337


「The Lovin' Spoonful」というバンドが歌う耳から離れない同名の主題歌。


海外の評価


VHSビデオのジャケット写真

https://www.buyuru.com/item_713716_1.html


LD
(レーザーディスク)のジャケット写真

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h1076436680
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h1076436680


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