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どうしてBTSは日本でここまで流行ったのか?②~心を奪われてしまったジャニオタたち

どうも8810sekkeyです。前回,話題にもなっている男子KPOPアイドルBTSがどうして日本でここまで流行ったのかを元々日本の音楽界のTOPに君臨していた男子アイドルグループ事務所ジャニーズ事務所に主点を置き「どうしてBTSは日本で最も注目されるアイドルにしてしまったのか」というテーマで分析していきました。

一応おさらいとして前回はBTSが人気になってしまった原因はジャニーズと比較したパフォーマンスやルックスの差であったりBTSが海外で活躍しているのに対してジャニーズは日本国内のみの人気であるからBTSはジャニーズに負けたという仮説を立てて分析をしていきました。それについて詳しく分析した記事のリンクを張っていきますので良ければそちらもご覧ください。

では今回ジャニーズ事務所はどうしてアイドル産業の一部をBTS等のKPOPグループに枠を取られてしまったのかをジャニーズ事務所の栄光と衰退について触れたうえで分析していこうと思います。その前に前提条件として複数の場合分けを行います。


〇男子アイドルと女性ファンの年齢層。さらに女性ファン別の傾向

当然であるがアイドルとは現代用語で言われる「推し」と呼ばれるフォロワーによってグッズやCD,ライブに来てもらう事を購入することによって利益を出している。もちろんファンがアイドルコンテンツにお金を支払ってくれるようにアイドル運営側も戦略を練るのは当たり前のことであり,運営側はファンのニーズに最も応えるような形でアイドルの形態を変え続けなければならないし,新規のファンを獲得していかなければならない。

ファンのニーズについて全文でも述べたが,ファンのニーズを個人単位(ミクロ視)で見ても人それぞれ好みは異なるので分析するときに主観的になりやすい(前回同様主観的になるのはできるだけ避けたい)。反対にファンのニーズの視野を大きくして総意的に見ても(マクロ視),必ずといっていいほど例外といわれる傾向から外れる存在があぶれ出てしまい,根拠として説得力が非常に薄くなってしまう。

そのため今回はある程度分野別に分けてそれぞれのニーズや傾向について分析する。そのための判断基準は男性アイドルが好きな女性ファンの年齢層別のニーズだ。日本の男子アイドル文化は10代から60代まで幅広い年齢層を抱えているため,それぞれの求めている理想の男性像やコンセプトが年齢によって大きく異なると考えた。

今回第2章のテーマは「どうしてBTSは日本で最も注目されるアイドルになってしまったのか」をジャニーズ側の視点で解説することに条件:男性アイドルが好きな女性ファンの年齢別のニーズを加えて分析していこうと思う。

今回第2章では10代から20代の若年層をターゲットに絞って分析していこうと思う。なお30代から60代の中年・高年層を主題にした内容は第3章以降でお送りする。

〇どうしてジャニーズ事務所が日本のアイドル産業を支配していたのだろうか。

早速,若年層はどうしてジャニーズからKPOPアイドルに人気を取られてしまったのかを解説したいところだが,この分析をより深めるために前提知識としてどうしてジャニーズ事務所が日本のアイドル産業を支配していたのだろうかについてを理解・確認しなければならない。

ジャニーズ事務所は1980~2000年代,出来事で言うと昭和から平成に元号が変わった時代に大きな成長を遂げた事務所である。筆者はまだ生まれていないので当時どのくらいの熱狂だったかを言語化することはできないが,当時ゴールデンタイム(19時から21時までのテレビ放送番組)にほぼジャニーズの誰かしらは出ていて,ジャニーズジュニアと呼ばれる練習生までもがTVに出てデビューすらしてないのに大注目を浴びるといった今では考えられないことがあちらこちらで起こっていたと言われている。当時のTV視聴率は20%は当たり前,ドラマの主役に抜擢されるようもんならその俳優は国民のお手本となり模倣の対象になったまでと言われている。

そんなジャニーズ事務所が世に浸透するまでの軌跡を追う。1970年代歌謡曲と呼ばれる音楽番組が毎週放送されていた時代であるが当時の1970年代アイドルは歌うことが専門,それに加えてちょっとしたダンスがあるくらいで音楽番組以外に呼ばれてコメンテーターとして起用されるなんてもっての他であった。しかしそんなアイドルもドラマには出演をしていて主役等に抜擢されてはいたが演技力という観点でどうしてもプロと大きな差があり名俳優と呼ばれるまでの逸材は少なかったと言われている(アイドルから専門的な俳優になった人は除く)。

ジャニーズ事務所は元々,歌謡曲時代から多くの男子アイドルを抜擢してきたが音楽という枠組みを外れると売れていたとはあまり言えない。当時アイドルは歌えてお客さんの前でニコニコしていたらそれでいいのだ。むしろそれ以外のことに挑戦して遥か彼方の存在であるアイドル像を汚さないでくれとファンも多くの国民もそういう感情を抱いていた時代である。

ところが1990年代に入ると状況が大きく変わる。時代はバブル経済絶頂期。世間ではトレンディドラマが流行し歴の長い名俳優・名女優が主演を務めていた枠を当時10代から30代の比較的若手の俳優・女優が取って代わるチャンスが舞い込んできた。そしてトレンディドラマの主役を張る条件はイケメン・美女であることが求められるようになった。

そう時代の流れも合間ってたくさんの10代から30代の若手アイドルを多く在籍しているかつオーディションを顔重視で選んでいるため,イケメンを多く揃えているジャニーズ事務所は当時のドラマに求められているニーズに最も適切だったのだ。

これがジャニーズ事務所の所属アイドルが多数の名ドラマでの主役に抜擢される大きなキッカケとなる出来事である。1990年代は特に木村拓哉さんが,2000年代に入ると嵐のメンバーが中心にドラマの覇権を握るようになる。彼らが主役のドラマの視聴率は安定かつ高い割合を示し,さらにそれと同時に主役の所属しているアイドルグループが主題歌を歌い,CDを販売...その影響で国内で知らない人はいない名曲へとなっていったのだ。特に1990年トレンディドラマのブームがキッカケでジャニーズ所属のアイドルが主役を務めるようになり主題歌の販促と経済効果,社会現象を安定的に起こすことからジャニーズはドラマ業界で大きなコネクションを持ち今後のドラマ業界に必要不可欠な存在になったのだ。

ジャニーズ事務所の功績はこれだけではない。ジャニーズのアイドルはタレント面でも優れていて,その中でもSMAPはフジテレビでバラエティ出演を積極的に行っていった。特に平日の昼間に放送していた「笑っていいとも!」においてSMAPは人気を伸ばし,月から金曜日に渡ってレギュラー(毎週出演)をメンバー全員で行っていたことが影響し,フジテレビで莫大なコネクションを構築した。このコネクションの影響か多くのフジテレビ番組ではジャニーズ出演に対する優遇が取られ,これらはSMAPのメンバーが耕してきた肥沃な土壌なのである。

それに対抗して勢力を伸ばしていったのはライバル,日本テレビでの嵐である。バラエティ色の強いフジテレビに対して日本テレビはお年寄りから子供まで幅広い年齢層に楽しめる番組構成となっており,嵐はSMAPに比べてスキャンダル面での悪い噂が無く,知的なメンバーであったことから日本テレビ看板の24時間テレビのメインパーソナリティーに最も多く抜擢された。そのような功績やコネクションを嵐は築いていった結果,嵐はアイドルを好む比較的若年層の女性だけでなくTV等の情報を苦手とする高年齢層の支持の獲得に成功している実績があり,ジャニーズ事務所のアイドルは日本全国民から支持される最大の称号「国民的アイドル」の座を手に入れたのである。

ここまでジャニーズ事務所がただの男子アイドル事務所から国民的アイドルを複数輩出する日本最大の事務所にまで成長していったのかが理解できたと思う。しかしこの歴史を追って「ジャニーズ事務所は凄い」と言う感想のみで終わってしまっては全くの意味がない。今回はどうしてジャニーズのアイドルがKPOPアイドルに人気で劣ってしまったのかを考察しなければならない。

まずこの歴史において歌謡曲時代のジャニーズ,トレンディドラマでのジャニーズ,フジテレビ(SMAP)でのジャニーズ,日本テレビ(嵐)でのジャニーズについての歴史を触れたが,ジャニーズの歴史において最大の共通点があることに気付いているだろうか?

そう。ジャニーズ事務所はテレビの時代の移り変わりに大きく依存しているということである。

ジャニーズ事務所の発展においてテレビの存在は欠かせないものであり,テレビがメディアのトップに君臨していた時代にジャニーズは共に栄えて,テレビのトレンドが移り変わるタイミングにいつもジャニーズ事務所のアイドルは関与していた。つまりジャニーズ事務所と日本のテレビは切っても切り離せない関係であり,テレビが存在していたからこそジャニーズ事務所は発展していき,ジャニーズ事務所が存在していたからこそテレビは発展していった。難しい言葉で言い直せば,テレビとジャニーズ事務所は強い相互関係で結ばれていたのだ。

要約するとジャニーズ事務所はテレビと強い繋がりを構築していったことで大きく発展し日本の国民的アイドルのポジションに居座り続けることが出来たのだ。

話が長くなりましたが今回はここまでにします!そして次回,この前提条件を元にどうしてジャニーズ事務所が時代にとり残されていったのか解説していこうと思います。よければ♡ボタンを押してくれと励みになりますのでよろしくお願いします!

次回へつづく...

最期までご愛読ありがとうございました!

~追記~

第3章が今回されたのでよかったら見てください!!




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