85[ハチゴウ]が目指す江戸スタイル
はじめまして。
85[ハチゴウ]を運営する、株式会社ハイブ 代表の嶋津です。
今年のテーマは「発信と共感」としたので、発信の一歩を踏み出してみます。
読みやすい長さで、少しずつ頻繁にUPできたらと思うので、85[ハチゴウ]や株式会社ハイブの事を知っていただけたら嬉しいです。
私たち85[ハチゴウ]は2017年3月、中目黒の高架下に一号店がオープンしました。
「発酵をキーワードに、健康や環境に優しい暮らしを提案するお店」といった、ライフスタイルショップです。
お察しの通り、発酵をもじって85[ハチゴウ]
ですから、よく発酵食品の専門店と間違われますが、コンセプトが「自然との共栄」なので、発酵食品以外のアプローチがあり、環境負荷軽減に向けた生活雑貨なども揃っています。
微生物による作用でも腐敗と逆で、「発酵とは、より良くなる事」と定義し、生活がより良くなるモノ・コトで、"発酵する暮らし"を提案しています。
商品のセレクトは以下の6つの要素を設け、その何れかに当てはまり、その何れも侵さない物を揃えていて
Natural 天然素材
Organic オーガニック
Additive-free 無添加
Ethical 社会貢献・環境貢献
Timeless 長く使える
そして、Fermentation 発酵 です。
目指すのは、今よりも良い環境を次世代に引き継ぐ事で、昔ながらの…だけに拘らず、進んだ技術による環境負荷軽減可能な商品も扱います。
そうした85[ハチゴウ]が理想と考える社会が江戸時代です。
100万都市とも言われる江戸は多くの人口を抱えていながら、環境負荷の少ない社会でした。
それでも経済・文化が花開いたのは何故か?
人々が「手間」を売る社会だったからです。
着古した着物は、補修したり、仕立て直したり。
それでも使えない物は雑巾にし、最後は畑に返されました。
また、天秤棒を担いだ魚屋さんは、川魚・白身魚・赤身の魚とそれぞれ違う業者が扱っていた様です。
それぞれの専門家から一つ一つ、アドバイスを受けながら購入する楽しみや、長く使い続けられる環境がありました。
消費されるのは物では無く、人の手間なので環境に影響がありません。
それで経済が回るので、人口が多くても環境負荷の少なく、豊かな社会でした。
85[ハチゴウ]でも、物を売る他に「マイぬか床サービス」という習得・体験型のサービスがあります。
お客様の代わりにぬか床を管理し、ぬか床生活のサポートをするサービスです。
ぬか床は、乳酸菌のかたまりで、糠の栄養を存分に蓄えていますので、美容にも健康にも良い。
漬け込んだ野菜は風味が良くなり、野菜が元々持っていなかった栄養素まで付加されます。
まさに先人達の知恵と経験がギュッと詰まった、宝箱の様なぬか床。
僕が小さな頃は、祖母の家にありましたし、多くの家庭で存在したと思います。
ですが、生活スタイルの変化により、今ではあまり見かけなくなりました。
理由としては、
・毎日の手入れが難しい
・匂いがキツイ
・どうやって良いのか分からない
など、色々あると思います。
そうしたハードルを85[ハチゴウ]が管理する事で低くし、ぬか床生活を始められる環境を作りました。
ぬか漬けは、床から取り出すとドンドン風味が落ちるので、市販のぬか漬けは風味を補う為に添加物を入れたりする為、体調の変化を感じる事が難しく、ぬか漬けの魅力を知る事ができません。
自分のぬか床を続けていくと、ぬか漬け本来の美味しさや床の成長による味の変化、そして何より体調の改善を感じる事ができるはずです。
また更に、身体を纏う常在菌にも影響(こちらはまた今度書きますね。)があり、どんどん良い環境が作られて、まさに発酵する暮らしとなります。
そうすると、毎日の手入れや匂い(臭いのは良くない状態で、良い状態の匂いは良い香りです。ただ、これも好みがありますが…)のハードルを越えて、続ける意欲が出てきます。
マイぬか床サービスの本質は、皆さんがご家庭で続けていく事です。
私たち日本人は、江戸の社会を先人の経験として持っています。
知識と経験を活かし、手間を惜しむ事なく働けば、江戸の様に環境負荷が少なく、経済が回る、豊かな社会が叶う事でしょう。
私たち85[ハチゴウ]が目指すのは、そうした江戸スタイルです。