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電気の歴史と未来の展望



電気は私たちの生活に欠かせないものですが、電気がどのように発見されて、どのように発展してきたのでしょうか。また、電気の未来はどんな姿をしているのでしょうか。この記事では、電気の歴史と未来の展望について紹介します。


電気の発見


人類が最初に気づいた電気は、静電気でした。紀元前600年ごろ、古代ギリシャのタレスは、琥珀(こはく)を布などでこすると、糸くずのような軽いものを引き付けることを発見しました。タレスはこれを磁力と同じものだと考えましたが、実は琥珀に電気が帯びていたのです。

その後、1600年にイギリスの科学者ギルバートは、琥珀を表すギリシャ語の「エレクトロン」から、「エレクトリック」という言葉を作りました。これが英語で電気を表す「エレクトリシティ」の語源です。

18世紀に入ると、電気に関する研究が盛んになりました。1745年にライデンびんという電気をためる装置が発明されました。1752年にアメリカの科学者フランクリンは、凧を使って雷が電気であることを証明しました。フランクリンは陽性と陰性という電気の二種類を区別しました。


電気の発展


19世紀

19世紀になると、電気を実用化する技術が次々と開発されました。
1800年にイタリアの物理学者ボルタは、銅と亜鉛と食塩水で作ったボルタの電堆という最初の電池を発明しました。
1820年にデンマークの物理学者エルステッドは、電流が磁力を生むことを発見しました。
1831年にイギリスの物理学者ファラデーは、磁力が電流を生むことを発見しました。

これらの発見により、電気と磁力の関係が明らかになりました。これを電磁気学と呼びます。電磁気学は、後に発明される発電機やモーター、送電線や変圧器などの基礎となりました。

19世紀後半から20世紀前半

19世紀後半から20世紀前半にかけて、さまざまな種類や用途の電気機器が登場しました。
1879年にアメリカの発明家エジソンは、白熱電球を発明しました。
1888年にドイツの物理学者ヘルツは、無線電波を発見しました。
1895年にイタリアの物理学者マルコーニは、無線電信を発明しました。
1901年に日本の技術者徳川は、日本初の無線電信を成功させました。

20世紀

20世紀に入ると、電気は産業や交通、通信などの分野に広く利用されるようになりました。1925年に日本で初めて送電線が敷設されました。
1931年に日本で初めてテレビ放送が行われました。
1947年にアメリカでトランジスタが発明されました。
1954年にアメリカで太陽電池が発明されました。


電気の未来


21世紀になっても、電気は私たちの生活や社会に大きな影響を与え続けています。特に、気候変動問題への対応として、再生可能エネルギー(再エネ)や水素エネルギーなどの脱炭素化技術の開発や普及が進められています。

再エネとは、太陽光や風力、水力、地熱など、自然界にあるエネルギーを利用することです。再エネは、化石燃料と違って枯渇する心配がなく、CO2を排出しないため、環境に優しいです。しかし、再エネは天候や地形などによって出力が変動するため、安定的な供給が課題です。

水素エネルギーとは、水素を燃料として利用することです。水素は、水から電気分解することで作ることができます。水素は、燃焼してもCO2を排出しないため、環境に優しいです。しかし、水素は、高圧や低温で保存しなければならないため、輸送や保管が課題です。

電気の未来社会では、非接触給電という技術も注目されています。非接触給電とは、コードやケーブルを使わずに電力を供給することです。例えば、EV(電気自動車)だけでなく、スマートフォンやパソコンなどの電気機器もコードやケーブルを使わずに充電できるようになるかもしれません。非接触給電は、無線通信や電磁誘導などの原理を利用しています。


まとめ


この記事では、電気の歴史と未来の展望について紹介しました。電気は古代から現代までさまざまな発見や発明を生み出し、私たちの生活や社会を変えてきました。今後も電気は私たちの未来を切り開く重要な役割を果たすでしょう。

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