金銭に、、、、<短歌>

〇金銭に 換算ため息 捨(しゃ)の区分
             親の遺品に 我(われ)の諸々

                 <短歌 なかむら>

※「断捨離」なんて関係なく、資源ごみ回収日。
本と衣類の日がウチの地域では一緒の日なので、適当にまとめて捨てている。わたしのにも思うが、両親の遺品が兎にも角にも、凄かった。
殊に母。
我々の学校の制服はもとより、七五三の時の髪飾り。小学生時代の体操着。雛人形関係一式に、埃にまみれにまみれ、こんがりにこんがらがった超大量の毛糸玉を見た時には「やめてよ!」と言いたくなった。
元々、捨てない。何でも取っておくタイプなのだ。
父も意外と衣類が多かった。
こんなにネクタイをもっていたんだ、背広だっていろいろあるじゃん!
仕事関係の書類に、ゲンナリさせられたような記憶がある。
「お母さんと違って、俺はちゃんとやってる」
幾度となく聞いた言葉だが、言葉の割にはどうだかねぇ。

全部を出し、分類。分類、分類、分類。或る程度になったら、紐で縛る、縛る、縛る。ひたすら縛る。保管。
どれだけ繰り返したか。
最初は張り切ってやっていても、(はぁ~っ)。
増える一方の紐の山。終わりの見えない地獄のような作業に、感情が失われてゆく。
(・・・・・)どうにかこうにか感情が戻って、まず最初に思うのは、
(幾らなんだろう?お金に換算すれば)
お金を捨てているのと同じなんじゃないか、だったら初めから買わなきゃいいんじゃん、こうなるんだったら。
んが、そこまで頭が廻らないのが性(さが)。
悲しんですなぁ、人間って。

<了>


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