目指せ、建築家(?)

「パラパラ漫画」と題し、以前もここに参加したけど、「家の設計」。もう1つの楽しみ、裏趣味(?)が、家の設計図を引く事である。

とて、ごくごく簡単。適当な紙に、適当に四角を描き、「居間はこれぐらいの広さで」「ここは洋間で、クローゼットを備えつけ」等々ブツブツ言いながら進めるだけだ。記号の1つも知っていればいいだろうけど、てんで知らない。素人過ぎる。素人過ぎて目が廻る。1つの理想を紹介しよう。

基本はオール8畳だ。8日生まれ。わたしの好きな数字だからである。居間は広く取る。倍の16畳。出窓をつければ尚更、広く感じられるけど要らない。雨戸がつけられない。酷である。台所は8畳より、少々広い程度でいいや。10畳と設定。早速、線を引く。

2階建てより、巨大な平屋。高床式住居みたいなのがいい。いづれわたしも高齢者。階段の上がり降りが、面倒臭くなるに決まっている。だから2階の各部屋を1階に持って来てしまえばいい。歩く分にはいいだろう。ベランダを十分に取ろう。ちゃんと布団に風が入るようにするのだ。諸々が入る物置小屋みたいのもあれば、何かと便利だ、ぐふふのふ。

ざっと紹介したけども、予算も何も一切無視し、ただひたすらに夢の邸宅、夢の我が家の設計図を引く。目指せ、夢の建築家(?)。てなモノだ。

思えば、亡母も時々、熱心にやっていた。「一間、二間」わたしのように大雑把ではなく、それなりに。方眼用紙に定規を当て、先の尖った鉛筆で何やらいいながらやっていたのを思い出す。「ここがこうだと、あっちがいけない」「これじゃあ無理か」。子供の時は、「ふぅ~ん」とだけで終わっておたが、成人すると考えが変わった。「3軒も家を買っているのに、まだ足りないの?お母さんて!」

マイホーム運が強く、母は3軒も家を購入したのだ。内、2軒は即金。即ち、お支払いは現金である。けど、悪まで「購入」。建てたのではない。チラシで販売されている中からチョイス、購入したのだ。「ここが不便なのよねぇ」「もう少し、こうだったら」。そんな気持ちがあって引いていたのかも知れないし、或いは建築家。したい1つの仕事として、建築設計士を夢見た時期があったのかも知れない。

「ほっ、ほっ」巨大平屋。どれだけ土地がいるんだと自分で思うような、巨大平屋の図面を引きつつ、わたしは思う。

もし、生まれ変わったら。お勉強が良くできて、尚且つ、家に興味があれば。建築設計士を目指すのもいいかな、と。(いや、いや)瞬間的に打ち消す声がする。

その頃にはそういう仕事も、過去のモノ。AIがやるようになるわよ、きっと。だから今まで通り、来世は外交官の子供に生まれ変わって、いろんな国のいろんな所に住んでみたい思うのが無難だわよ。



#つくるのはたのしい

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