【看護過程】情報収集のポイント①
男子看護学生の鳩ぽっぽです。今回からは数回に分けて、看護過程の情報収集のポイントをまとめていこうと思います。授業や実習でも活用できると思いますので、参考になればと思います。
健康知覚、栄養
第一回目はゴードンの健康知覚と栄養についてです。
健康知覚・健康管理
健康知覚・健康管理では、主に疾患、病態、原因、治療、健康観などをみていくところです。情報収集のポイントもそれに沿ったものになります。
・疾患、診断名、部位 ・発達段階 ・症状 ・受診状況、検査内容、結果(所見) ・飲酒、喫煙歴 ・既往歴 ・治療方針、治療内容(手術名、薬名、リハビリの内容まで含) ・罹患してからの思い、習慣の変化 ・健康のための行動(健康診断や運動) ・治療に対しての思い、コンプライアンス、アドヒアランス
例.(実在しないペーパーペイシェント) ・O:慢性閉塞性肺疾患(COPD) ・O:老年期 ・O:活動時、息切れ、呼吸困難、咳嗽 ・O:ばち状指 ・入院1日前に呼吸困難症状が出現し、かかりつけ医に受診する ・かかりつけ医の判断で救急搬送 ・O:呼吸機能検査(スパイロメトリー)にて、1秒率65% ・O:胸部X線検査にて、横隔膜の平低化がみられる ・血液検査にて、Hb12.5g/dl、総タンパク5.6g/dl ・O:飲酒 ビール350ml 2〜3回/w ・O:喫煙 30本/日 35年間 ・O:脂質異常症 ・O:狭心症 ・O:心房細動(Af) ・O:1年前も同様に入院→在宅酸素療法 ・O:薬物療法(セレベント、ニトログリセリン) ・O:呼吸リハビリテーション ・O:酸素療法(安静時2L、労作時3L) ・S:「タバコはやめたよ」 ・S:「健診は行ってなかった」 ・S:動かすとき「2から3Lに切り替えて」 ・O:意識的に口すぼめ呼吸と腹式呼吸を行なっている ・S:「もっと歩けるようになってから退院したいな」
栄養・代謝
栄養代謝は主に栄養状態や食事に関する情報を集めます。
・現在の食事形態、カロリー、摂取量 ・水分摂取量 ・輸液の有無、内容、量 ・血液データ(赤血球数、Hb、総タンパク、アルブミン、Na、K、Clなど) ・身長体重BMI、体重の変化 ・義歯の有無 ・嚥下障害の有無 ・食事動作の自立度 ・食欲の有無 ・食事時の疾患への影響(あれば) ・便秘の有無 ・食事への思い
例.(実在しないペーパーペイシェント) ・O:普通食1600kcal ・O:摂取量100% ・O:食事時、カップ1杯の水分を摂取 ・O:輸液なし ・O:血液データ(赤血球数439万/ul、総タンパク12.5g/dl、アルブミン3.0g/dl、Na 140.1mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 105.2mEq/l) ・O:身長163㎝、体重53kg、BMI 19 ・O:義歯なし ・O:嚥下障害なし ・O:食事動作 自立 ・O:食欲あり ・O:食事動作時、強い息切れが起こる ・S:「食事の時が一番苦しい」 ・O:便秘なし ・S:「食事が楽しみだけど、息切れするから疲れる」
まとめ
今回は健康知覚と栄養パターンの情報収集のポイントを挙げました。人によってはこれ以上の情報収集が必要になるかもしれませんが、ここで挙げるのは本当に基本的なポイントになります。これだけは確実に情報収集していきましょう!また、項目をメモやノートに書き込んでおくと、情報収集だけでなく、報告にも使えることがあるので、これを参考に書いておくと楽になると思います。
次回は、排泄、活動パターンの情報収集ポイントを書いていきます。それよりもアセスメントのポイントが知りたいという方はコメント下さい。健康知覚、栄養のアセスメントポイントに変更いたします。
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