【看護学生】保健師ってなに?
男子看護学生の鳩ぽっぽです。今回は保健師について書いていこうと思います。
保健師は今後の医療の一翼を担う看護職者
保健師とは
一般の方には聞き馴染みもなく、看護専門学生はなれないから特に知らないという人も多いでしょう。自分も最初は保健師の存在を知りませんでした。
保健師とは、予防活動を展開していく看護職者のことを言います。
Wikipediaでは、「地区活動や健康教育・保健指導などを通じて疾病の予防や健康増進など公衆衛生活動を行う地域看護の専門家のことである。」と説明されています。
要は、看護師は病気になった人を看護するのに対し、保健師は病気になる前に未然に予防する、ということです。
保健師ってどこにいるの?
看護師は職場が病棟やクリニックなど治療の場、臨床が多いですが、保健師の職場はどこが多いでしょうか。
保健師は主に、行政機関、企業、学校の3つが職場です。
行政機関は市町村、県庁、保健所などで、最もメジャーな職場です。保健師のほとんどはここにいます。一番身近なのは、市役所や区役所の健康づくり課などが挙げられます。
企業は大企業など従業員の数が多いところにいることが多いです。立場としては衛生管理者という役割であり、主に健康診断やその保健指導、職場で健康を害する場所がないかのチェックなどをしています。
学校は、養護教諭の場合、小中高の保健室で勤務になります。学校で行われる健康診断系はほぼ全て携わっています。学童期、思春期を支えているイメージですね。
保健師もゆりかごから墓場まで
行政、企業、学校の3つが主な職場ですが、これはすなわち人の一生に携わっていることを示しています。
赤ちゃんの頃は行政保健師に成長発達を見守ってもらいます。
児童、生徒、学生の時は学校保健師(養護教諭)が健康の基礎を築いてくれます。
働く間は企業の保健師に健康管理をしてもらいます。
高齢者になってからは再び、行政保健師が保険や介護の関係で健康に携わります。
このように、保健師も看護師のように、ゆりかごから墓場まで人の一生を看ていくのです。
保健師は今後の医療に必要?
現在、長寿社会となった日本では、医療費が多くなり、財政を圧迫しています。
また、命を繋げる医療はかなり進んでいますが、今後の医療はQOLに目を向けた治療や看護が必要になってきます。
保健師はこれらの問題に対して効果的な活動ができます。
病気を予防して、より健康的な生き方を支援するため、病気にならない、治療が発生しません。そのため、その分治療にかかるコストも削減でき、健康な体で自立した生活を送れやすいため、QOLも保てます。
全ての病気を防ぐことは無理ですが、ちょっとした意識や行動で病気を防いだり、軽症化できたり、健康的になれるのであれば、それは効果のあることです。
保健師は今後の医療のベースを担う立役者なのです。
よって、今後の保健師の重要性は高まっていくと考えています。
保健師になるためには?
「自分は看護専門学校だし、保健師にはなれないから…」
と思っている方もいると思います。
保健師は今現在、大学か大学院で取得するのがメインです。
そのため、大学編入や大学院進学によって保健師課程を受ける必要があります。
中には、医専のような保健師資格取得のための一年コースを設置しているところもありますが、それは個人のお金や価値観で判断していただければいいと思います。
ただ、近年、保健師が扱う問題は複雑化、困難化しており、教育面でもレベルが上がっています。
保健師としてどんなキャリアを歩んでいきたいか、この部分を是非考えてみてください。
鳩ぽっぽの場合
鳩ぽっぽが保健師を知ったのは専門学校に入ってからでした。
きっかけは実習で受け持った患者が病気で仕事ができなくなった、という経験をした時でした。「最初から病気にならなければ、仕事を失うこともなかったのに」と教員に話すと、「それは保健師の仕事だから」と言われ、予防のエキスパートが看護職にあることを知りました。
知った当時は看護を辞めたがっていたので、保健師について色々と調べました。すると、疾病予防の看護って面白そう、看護師より仕事楽そう、と思ったのです。
面白さを感じるようになったのはもう少し先でしたので、ほぼ後者の思いで保健師を目指しました。
編入先で保健師が取れることを知っていたので、拍車をかけて、
「保健師になるわ!」
となったわけです。
しかし、実際、大学で学んでみると、疾病の予防方法はわかっていても、やっていただけるようにするのが難しいことを知りました。
保健師は行動変容の仕事と言われますが、まさしくそうで、相手が行動してくれなければ意味がありません。これが面白くもあり、難しいところだと実感しました。
でも、保健師の道に入って後悔はしていません。自分が少しでも面白いと思えるので、今では保健師を目指してよかったと思っています。
まとめ
長くなりましたが、まとめです。
・保健師は健康を守り、病気を予防する看護職者
・対象の一生に寄り添う
・なるにはそれなりに時間と労力がかかる
自分は看護師から逃げた結果のようなところも大きかったのですが、実際、看護師よりはホワイトだと思っています。看護師がベリーハードであれば、保健師はややハードくらいでしょうか。(あくまで個人の見解です)
看護師しか選択肢がないと思っている皆さん、看護専門学生でも保健師は目指せます。
人々の健康を守っていける保健師に魅力を感じたら、是非目指してみてください!
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