見出し画像

すべつな~春は摘み草、夏はお茶会(むしろ夏こそ温活・ヨモギ編)

暑い暑いと言いながら、朝晩の暑さがほんの少し和らいできた(ような気がする)今日この頃。立秋も過ぎ、暦の上でももう秋だという。夕方になれば昼間の日差しも忘れ、ヒグラシの声にもどこか秋らしい哀愁を感じてしまうのは、日本人の性というやつなのだろうか。



さて。もうじき本格的な入浴シーズンがやってくる。
その前に、秋風が吹き徐々に気温が下がってくると、これまでの強烈な暑さに対応しようとしてきた身体が、昼夜の気温差にやられてたちまち風邪をひいたりするのが季節の変わり目。
屋外の炎天下とエアコンのきいた室内、その激しい環境ギャップに身体がついていけず、自律神経を乱してしまう人も多いだろう。
最近は熱中症への注意喚起がどこでも叫ばれ、つい必要以上に身体を冷やそうとしてしまいがちになるが、実際は「身体の内部(内臓)は冷えている」という話を一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
屋外が高温になるために外出や運動を控えることや、体温の上昇を抑えるために身体を冷やし過ぎることで、その結果血行が悪くなり末端や体内の「冷えが進む」というのは、正に今まで私が書いてきた自分の身体の状態をつくりあげる行為と等しい。
「冷え」は、本来人間が持っているはずの免疫力や体内の調節機能を狂わせる。
つまり、夏場であっても冷え症はすすむ。いやむしろ、夏こそ温活すべし!と、夏の終わりが近づいてきた中途半端なこの時期に、名もなきnoteの片隅でひっそりと叫んでみるのだ。



温活と言えば、まず入浴。
ここのところ私はスギナ風呂を推してきた。
しかしもう一つ、忘れてはならない大事な植物がある。
それが月の女神アルテミスの名を冠す ヨモギ だ。
スギナも大概やっかいな雑草と言われるだけのことはある、凄まじい生命力を持っているが、こちらのヨモギもまた万が一にも駆除しようとしたならば、かなり屈強であり素晴らしい生命力を持った好敵手となるであろう。そんな草だ。
「生命力の強さ」は「薬効の高さ」を物語る。
そしてもちろん漢方としても利用される、間違うことなき薬草である。



そもそも薬草を風呂に入れたのはヨモギが先だった。
こちらはスギナと違ってエキスではなく、幸運にも乾燥ヨモギを分けていただくご縁に恵まれ、薬草風呂に入るきっかけとなった。

そのころ懇意にしていただいていたとある農家さんが、野菜の栽培から薬草栽培に転換を考えているという。そこで、薬草の生産地に赴き栽培を学んだりその製品化を試行錯誤するなか、試験的につくった乾燥ヨモギを分けていただけるという話が舞い込んだ。湯船に入れるととても温まる効果があるというのだ。
私は以前から本能的にというべきか、薬草には興味を持っていた。だが、まだ如何せん「カラスの行水」期であり、入浴の重要さや薬草風呂の効果については残念なことにそこまで気付いてはいない。
ヨモギの成分を効率的に利用するために、乾燥ヨモギを湯に入れるには煎じる(煮出す)のが一番。その際にはホーローの鍋を使うのが良いとか、ゆっくり火にかけるとか、じっくり湯に浸かるとか、とにかくその時期の私には中々ハードルが高く感じられ、毎日入るというような習慣化は厳しいなと思ってしまったのが正直なところ。
但しこの当時のボンクラな私にでもわかることはあった。
ヨモギを入れた風呂はたしかにとても良い香りがする。特にいただいたそのヨモギは、薬草栽培が盛んな地域で育てられている種類を株分けしてもらったものだそうで、草餅や道端で見かけるヨモギの香りにやや深みを加えたような、何やらちょっと甘いような香りがしてつい何度も嗅いでしまうのだ。
その芳香作用からか、当時のゆっくり風呂に浸かること自体に努力が必要だった私でも、リラックス効果は感じていた。
そして身体の温まり方にも違いを感じている。
季節は冬だったが湯上り後のぽかぽかがかなりの時間継続し、翌朝までぐっすり眠れた実感があった。
昔からヨモギは「冷えに効く」とか、「女性の体調を整える」と言われる理由はわかる気がした。
農家さんと感想をシェアした時、その方はよりダイレクトに効果を感じている様子だったので、私がスギナで感じたインパクト同様、より必要な人にはより強烈な効果となって身体に現れるのかもしれないというのは、今にして思うことではあるのだが。

とにかく温活にはヨモギ。それはきっと間違いないだろう。
その後我々はよもぎ蒸しにもそろって繰り出し「毒だし」を体験。
うっかり忘れてはいたが、一時期マイブームだった「お灸」。その原料である「もぐさ」もヨモギだったことを思い出した。お灸も良いぞ。

風呂、よもぎ蒸し、灸と色々な手段で取り入れる事が出来るヨモギではあるが、何せどれをとっても我ら素人にはちょっとハードルが高い感が否めない。

そんな私のような若輩者にはやっぱり、アレが一番でしょ?!<つづく>


ヨモギ茶「やっと出番?」



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?