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ワークライフバランスが進んだ国はどこ?オランダの、無理しない働き方

Hoi! こんにちは!前回の記事では企業の海外進出の際、オランダがよく選ばれる理由についてお話ししました。
まだの方はこちらからどうぞ!

ただ、オランダに来て、起業、というよりもオランダの会社で働いてみたい、という人も多いはず。
今回はオランダの労働環境や働くことへの向き合い方についてお話しします。

ワークライフバランスが進んでいる国の世界ランキング

まずは下のグラフをご覧ください。こちらは、2020年に発表された、OECDに加盟する38か国とブラジル、ロシア、南アメリカをを対象として調べた、世界で最もワークライフバランスが整った国のランキングです(OECD(経済協力開発機構)/Statista)。

https://www.statista.com/chart/12977/countries-with-the-best-work-life-balance/        このランキングは各国の人々が割く労働時間、遊びに使う時間、自分のために充てる時間、介護、子育て、(趣味などの仕事以外の個人的な活動に費やす時間)をもとに算出したものです。

イタリア、デンマーク、ノルウェー、スペインに続き、オランダは5位にランクインしています。

オランダは5位にランクイン

https://www.oecdbetterlifeindex.org/topics/work-life-balance/ のデータをもとに作成

オランダの詳細な内訳をみていきましょう。
まず一つ目の長時間労働をしている人の割合はなんと0.3%!日本の15.7%と比べると圧倒的に少ないことがわかります。

そして右側の欄の結果を見ると、そのうちの多くが男性であることがわかります。男女格差、とはいっても母数が少ないですから大きな格差がある、とも言いきれないかもしれませんね。

そして次の週に趣味など自分のために費やす時間に関しては15.4時間(睡眠・食事の時間を含む)となっていて、仮に7時間睡眠をとるとしたら1日で8時間以上も自由時間があるということになります。
(筆者的には日本も意外と長いことに驚きました)

オランダが理想的なワークライフバランスを実現している背景には日本にはあまり見られないさまざまな要因があるのです。

①実力主義・合理主義の国民性

以前、オランダ人の国民性としてもご紹介いたしましたが、オランダ人は正直で合理主義な国民性です。簡単に言ってしまえば、結果を残してくれたらその過程はそこまで重視しないよ、という感じです。結果よりもその過程にある努力や工夫を評価する日本人からするとなんだか冷たいような感じもしますが、この考え方が労働時間にとらわれない大きな要因なのです。

フレキシブルなワーキングカルチャー
コロナ禍でリモートワークが発達したかのように思えますが実はオランダはコロナ禍以前から取り組んでいたのです。
日本でもリモートワークを取り入れる会社が増えてきていますが、やむを得ず、といった場合の措置であることが多いですよね。しかし、オランダでは自由に好きな場所で働けることでより効率と生産性が上がると考えるそうなんです。
働く場所や時間や場所はフレキシブル、そこを自由にする代わりにアウトプット・結果が社員への評価の基準となるのです。

②パートタイム勤務者への待遇の良さ

パートタイム、つまり通常よりも短い時間でライフスタイルに合わせて働くことも一つの立派な働き方、として認められています。

オランダでは1996年の時点でパートタイムとフルタイム勤務の待遇格差を禁止しました(労働時間差別禁止法)。
つまり、雇用形態間で賃金の格差がなかったり福利厚生が同様に与えられたりするわけです。さらには昇給も認められています。
日本では正規雇用に比べ、パートタイムなどの非正規雇用は比較的責任の軽い仕事を任されたり、給与が違ったり、昇給がないことがほとんどですよね。

これにより子育てをしながらでも退職することなく自分に合うように仕事を続けることができ、各人に合わせたワークライフバランスが実現できるのですね。

適切なワークバランスの効果

ワークライフバランスの実現は精神的、身体的な休息を与えるだけではありません。多くのメリットがある中で特筆すべきは
・女性の就業率の増加
子どもの幸せの実現
(オランダはこどもの幸福度が世界一だと言われています)
でしょう。これに関してはまた今後の記事で詳しく書こうと思います。

さいごに

ここまでワークライフバランスを助長するためのオランダの施策をご紹介してきましたが、日本にもそれらが行われていないわけでもありません。しかし、休んでいいよ、と言われても素直に休みづらい風潮はぬぐい切れていません。
次回はオランダの企業たちが社員を適度に休ませるために講じている施策をいくつかご紹介します。ぜひこのページをいいね!フォローしてまた読みに来てくださいね!
それではまた次回、Tot Ziens!

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