見出し画像

495社で働いた私の便利な能力? 『寒さ耐性アップ!』

東京在住の私。
今年は暖冬だから、あんまり寒くない。
けど、5℃を下回ると、あまり外には出たくなくなる。

・・・軟弱な精神になったものよ。

東北に6年以上住んでたから、−6℃、暴風、雪の壁に囲まれた町を思い返せば、東京の冬なんて寒くない。

東北で−6℃は暖かい方。

2月になれば−13℃くらいが普通だし、岩手県盛岡市藪川は本州で一番寒く、最低気温-35℃が観測されたことがある。毎冬、−23℃くらいは、当たり前。

東北民の間でも、真冬に薮川に泊まるのは意外と人気だった。私も一度、泊まりに行ってみたい。

ニューヨークやカナダも寒いから、−20〜30℃くらいは、そんなに珍しいことではないかも。

ロシアの−70℃の世界でも、人間が生活できるのは不思議。しかも、30万人も住んでるって。


このように、寒い地域の話をしてると、5℃なんて暖かいな、小学生みたいに半袖短パンスタイルでいけるんじゃね?と、思えてくる。

錯覚、恐るべし!!!



10年くらい前、真夏日に、冷凍倉庫で働いたことがある。
アイスの仕分けをするのだ。

冷凍倉庫は、−25℃。
初めての−25℃の世界。

作業開始45分後に、まつ毛が凍った。
マスクは息の水滴でびしょびしょになる。
手袋は2重。でも指が冷たい。

防寒着は−30℃まで耐えられるので、身体はそれほど寒くない。
日雇い派遣で行ったので、なぜか防寒ブーツは半壊しているものを履かされた。
これが後に、大変なことになる。


7時間作業でも、かなり辛かった。
辛い作業ほど、作業時間が永遠に感じられるものだ。

その頃、新宿の平和祈念展示資料館の仕事も経験した私は、シベリア抑留の話を思い出し、寒さの中で抑留者の気持ちになった。

なお、シベリアでは−20℃は温かい方で、−40℃になると寒さが厳しく辛かったという。

作業中、頭の中は、ずっとシベリアモードだった。

ようやく7時間の作業から解放されたが、もう二度と冷凍倉庫作業はやらないと、心に決めた。

一緒に働いた30代くらいの女性は、寒いのが平気らしく、ここの作業が気に入り、直雇用アルバイトの申し込みがしたいと社員に申し出ていた!

−25℃が、全然こたえてないなんて、凄い人がいるもんだ。「蓼食う虫も好き好き」というが、寒さがへっちゃらな人のおかげで、私たちは冷凍食品やアイスが食べられるのだ。

寒いの平気な人、存在してくれてありがとう!



いろんな体験をした、濃い1日だった。



真夏なので、17時に外に出ても、まだ暑かった。
外の温度は、25℃。
気温差は50℃。

一気に身体が解凍される〜!
溶けちゃう感覚だった。


壊れた防寒ブーツのせいで、脚の神経が冷えにやられたらしく、その晩は入浴して温まったにもかかわらず、布団の中の脚が痛くて眠れなかった。
翌日まで、足のぼーん、ぼーんという鈍い痛みが残った。
防寒装備を舐めると、怖いわ。

身体の調子も、翌日の夜まで悪かった。
吐き気や関節の痛みがした。
風邪ではない。
50℃の温度差で、自律神経がやられたのだろう。




今でも、−25℃の冷凍倉庫作業を思い出せば、東京の冬なんて全然寒くない。

−3℃でも、冷凍倉庫を思い出せば寒いと思わなくなる。
余裕で耐えられる。

一度体験すれば、冬も寒さ知らずになる、冷凍倉庫作業。
寒いのが苦手な人ほど、一度やってみるといいかも!
一生もののスキル『寒さ耐性アップ』が身につくはず。

不運な人を助けるための活動をしています。フィールドワークで現地を訪ね、取材して記事にします。クオリティの高い記事を提供出来るように心がけています。