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愛は人種差別を超えるか ”招かれざる客”

ある日突然、一人娘が結婚する相手として黒人男性を家に連れてくる。
父親マットは新聞社を経営する人権派で一目置かれている人物。そんな環境で育った娘ジョーイは当たり前のように黒人男性ジョンを愛する。ジョンは世間的には優秀な医学博士。肩書は申し分ない。只、我が娘が黒人男性と結婚するとなると・・・
母親は驚くも娘の気持ちを受け入れていくが、マットは主義と現実との間で翻弄される。



 
1967年の作品。
父親マットはスペンサー・トレイシー。母親にはキャサリン・ヘップバーン。そしてジョンはシドニー・ポワチエと名優たち。若きポワチエは素敵だ!
キャサリン・ヘップバーンはアカデミー賞(主演女優賞)を受賞。
いつの時代でも変わらない親子関係の難しさを見事に演じている。感動で泣けるシーンもあり、人間味溢れる力作。

50年以上前の時代だが、現在も変わっていないと思う。人種差別は無くならない。
人権派と言われる人たちも同じ人間として、全ての差異を乗り越える事ができるだろうか?問題提起をした映画だった。

 
仕事柄で長い間、ジェンダーマイノリティの問題に取り組みもしてきたが、社会の理解度は中々進まない。
当事者は本当に様々なデメリットを抱えて生活している。大学で働き、有望性のある優秀な彼女は、トランスジェンダーだと告白すると退職をさせられた。
不動産屋でも中々部屋が見つからない、就職先がない等など・・・生活する上での困難が様々ある。
その前に、親の無理解で絶縁状態の知人もいる。言葉では尽くせない多くの悩みを抱えて苦労して生きている当事者。
先日も国会議員が差別発言をしてニュースになったが、実情を知らずして止めてもらいたい。
社会の理解が少しでも前進することを、切に願ってやまない。


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