【木から作るスーパーカー】日本由来の素材から、将来の地球環境について考える!!
こんにちは。
住谷知厚です。
皆さん、「車」は好きですか?
世の中には、多くのカッコいい車が存在します。
カッコいい車を乗りこなす姿は、男の子なら1度は憧れるものではないでしょうか?
そして、そんな「カッコいい」の代表格であるのが、いわゆるスーパーカーと呼ばれるものですよね。
そもそもスーパーカーって何?
「スーパーカー」と一口に言っても明確な定義はないそうです。
一般的には以下のように区別されます。
高出力・高性能で、特徴的なデザイン
性能・美しさ・装備のよさ、価格などで並の自動車を超えた車
スポーツカーの中でも特に大型、強力で、手作りに近いもの
そんなスーパーカーといえば、フェラーリやランボルギーニ、ポルシェなどの外車を思い浮かべる人も多いと思いのではないでしょうか。
しかし、この自動車づくりの技術に関しては、日本も決して負けていません。
2019年の東京モーターショーにおいて、日本で製造された1つのスーパーカーが注目を集めました。
それは木でできたスーパーカーです。
木から作るクルマ
そこで発表されたスーパーカーは、従来のものに比べ、約10%軽量化し、燃費は約10%向上することで、地球温暖化対策に大きく貢献できる車と言われています。
さらに素材は植物由来のため、リサイクルが可能だそうです。
しかし、自動車で大切なのは、見た目のカッコよさや燃費の良さだけではなく、事故の衝撃に耐え中の人を守る強靭さです。
それを可能にしたのが、日本発の革新的な素材である”セルロースナノファイバー(CNF)”です。
セルロースナノファイバー(CNF)とは
「セルロースナノファイバー(CNF)」という言葉には、あまり馴染みがないのではないでしょうか。
言葉をそれぞれ訳していくと、以下のようになります。
セルロース:木綿や麻、紙の素材であるパルプ(木材繊維)などに含まれる炭水化物
ナノ:10億分の1、とにかく細かいこと
ファイバー:繊維
つまり、CNFとは「セルロースでできた、とにかく細かい繊維」のことです。
このCNFには、次のような特徴があります。
1つ目は、CNFの多くはパルプを原料に作られているため、原料の調達が容易なことです。
「セルロース」はすべての植物に含まれているため、竹も、木綿も、果物の皮も、植物資源の全てがCFNの原料になります。
2つ目は、「細いのに強い」ことです。
CNFは髪の毛よりもっと細いため、繊維同士の接点の数が多い上、その接点で繊維同士が比較的強い結合を作った結果、重さが鉄の5分の1、強度が鉄の5倍という驚異的な素材にいます。
そして、CNFは軽くて丈夫なだけでなく、他にも優れた性質をたくさん持っているため、多岐にわたって利用されています。
CNFの性質
1つ目の性質は、ドロドロとしたゲル状のものに、圧力をかけるとサラサラに変わる性質であるチキソ性と呼ばれるものです。
スプレータイプの化粧品の増粘剤としての利用についての研究や、2016年には三菱鉛筆によりボールペンとして商品化もされているそうです。
2つ目の性質が、体内に入れても害がないことです。
基本的にはレタスなどに含まれる食物繊維と同じなため、食品や医療分野での利用が期待されています。
その他には、金属イオンを付着させるという性質から、表面に抗菌消臭効果のある銀イオンを大量に保有させたシートが、大人用の紙おむつとして販売されていたり、発泡材料になるという性質から、スニーカーのソール等に利用されているそうです。
本当に様々な場面でCNFは利用されていますね。
これから将来的に、CNFの活用が本格化し、量産化が進むと、炭素繊維の6分の1程度のコストでさまざまな製品材料になると言われています。
「木でできたクルマ」が車道を走りだすのも、遠い未来の夢ではないかもしれませんね。
最後に
日本人は古来より、木と共に生きてきました。
昨今言われ続けているSDGs等の、持続可能な社会の構築の中でも環境問題は、大きな開発目標の1つになっています。
過去にもSDGsに関する記事をたくさん書かせていただけました。
ただ発信するだけじゃなく、自らが率先して持続可能な達成目標に向けて、できることを最大限にやっていきます。
今日はここら辺で♪
《参考》
日本発「木から作るクルマ」が夢物語ではない理由
鉄の5倍の強度で重量は5分の1! 環境に優しいセルロースナノファイバー製の車が世界を救う?(写真利用)
王子ホールディングス:セルロースナノファイバー(CNF)(写真利用)
住谷知厚(すみたにともひろ)
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