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リアル人生劇場第9話 愛のない再婚2

《前回までの語り》
暴力父親とあたしを労働力としてしか扱わなかった継母から18才で逃げて、愛ある家庭を求め続けた。
でも、最愛のソウルメイト彼とは別れ、新しい出会いと結婚、、そして離婚、、、その後体調不良のまま息子と生きていく為の選択、、それは再婚。
そして息子の発達問題と再婚夫との溝。

****ここから第9****

事情があって、愛してない人と結婚する人、というのは今の時代どれほどいるだろうか。

昔ならたくさん居たと思うが、今はどおだろう・・・。

でも、あたしはそのひとりだ。

離婚後、2才の息子を抱えて、体調崩して入退院を繰り返して不安でいっぱいだったあたしは、求められるまま愛なき再婚を選択した。

再婚相手の現夫はひとめであたしと結婚すると決めたと思う。

理由はあたしが夫の前妻と似ていたから。

再婚してすぐに夫が前妻との息子(成人してる)に言った

「ママと似ているだろう!」って。

そうだったんだ・・と思った。

前妻(離婚)を想って前妻に似たあたしと再婚した夫と、
生きる為に愛の無い相手と再婚したあたし。

そんなふたりが愛ある家庭を築いていけるのか・・・。

あたしは芸術家系(自己判定(〃ω〃))、夫は農民系。

あたしにとって大事なものは創作や美や癒し、、夫にとって美や創作は生きるに必要のないもの。

夫にとっては堅実で変化なく繰り返す毎日の安心感が大事、あたしにとってはそれだけの生活は生きてる喜びがない。

お互い違いすぎても

相手の大事なものは尊重すればなんとか折り合っていけないかな。

とあたしは思った、結婚当初は。

でも、そもそも夫はあたしが何を大切に思っているのか理解できなかったし
いや、する気がなかったとしか思えないな。

何を伝えても・・何回伝えても・・そして今でも、わかってない。

夫の好きな生活はあたしの好みとはまるで違うけど、理解はできるので夫のいる時はそれを尊重したつもり。

でも夫は自分と違う人の好みを尊重するってほぼない。

すべて自分流で同居者の好みとか一切尊重なしだった。

頭の中に入力する事は自分の興味のある事のみで、人の言った事は聞いてないか3日で忘れる。

一例・・・あたしが嫌いだと言った食べ物を2回お土産で買ってきた・・・そして食べなかったら「わがままだな」と言う。

ああもう、嫌いなところ発表会したくなってきた!

うん、書かせて欲しい。(ごめん、毒吐きみたい)

◇相手の嫌がる事を何度もやり続ける。

◇そしてよく嘘をつく。(小さい嘘から大きな嘘まで)

◇自分の仕事がうまくいってないと家族にあたる。

◇決して謝らない。

1番嫌いな点は、必ず人の話を否定する癖。

よくあるパターン例 軽い内容バージョン。

あたし「今日は今年1番の暑さだったね」

夫「それは違うよ!今年1番は今日だろう」

あたし「・・・」

そんな感じ。

会話はすべて否定から入る夫、超、超、嫌だ。

あたしは料理上手で(と思う)
今まで大抵の人から、”ホントうまいね!と言われてきたが夫は一度も美味しいと言った事もない、作る意欲どんどん下がる。
(食事を楽しむとかなくて、テレビとか見ながら政治批判とかしながら食べる人)

あっ、もっと嫌いなところあった!(もう聞きたくないか)

絶対これ触らないでよ!と言ったものを90%の確率で触り、
 かつ、失くすか適当なところに置き、俺は知らないという。

※何度か現行犯を見て、嘘を言うのを確認済み。

ああ、考えてみると嫌いなところばかりだ。


息子がひとり暮らしを始めてから、ふと思った。

この先この人とふたりで暮らしていくなんて
どおすればいいんだと。

夫は専業主婦を望み、あたし自身産後から体調が良くなるまで何年もかかった事や、
その後、息子の発達による学校での対応などから
結局、専業主婦だったあたしは経済的自立とは真逆の立場で離婚もできない、と思っていた。

そう思い込んでいたから

でも、嫌いな夫と過ごすのは辛いので
(夫だってつまらないだろう)

何とか少しでもいい関係になれないかと試行錯誤したものだ。

でも結婚当初から20年間試行錯誤したが

どおしても、男としても、夫としても、父親としても、人としても好きにはなれず

そんな事にもう疲れ果て、生きる意欲も失くして

あたしは2年程引きこもって、ほとんど人に会わずに

日々、自分の人生を振り返っていた。

夫は否定癖で、長い事あたしのする事をなんでもけなし続けたのであたしはこの頃、少しづつ憂鬱感に支配されて、生きていくのが嫌になっていたのだ

こんな思いのまま死んでいくのか、、、。

あたしは、自分で言うのも何だが色んな才能があったと思う。
手先は器用だったし、発想もあった。
描けば絵も素敵だったし、色使いのセンスもあった。

料理も発想と味付けセンスで色んなひとに喜ばれたものだ(夫以外)

でも、結局この世でやった事でうまくいった事なんか何もなかった・・そして夫にこれからも否定され続けていくのか・・・そんな事を思って毎日夕暮れ時には泣いていた。

でも、いつものように夕焼けを見ながら思いふけっていたある時、一気に、あたしの中にある言葉が溢れてきた。

「真理子なら何だってできるよ」といつも言ってくれてた最愛ソウルメイト元彼の言葉が。

「あんたならできるよ」と何度も言ってくれた幼馴染みの言葉が。

「将来が楽しみな子だ」と言っていた祖母の言葉が。

そして子供時代に学校の通知表に書かれていた担任の言葉も「将来が楽しみです」だった。(今の時代ならこんな事書けないね)

こんなにたくさんの言葉を貰ってきて、あたしは、あたしの持っているものを生かすという努力をしただろうか?!

心は唯々愛を求めて、現実生活では子育てと夫婦の問題に迷い、もがき、自分らしくなんて考える心の余裕も自信も失って生きてきた。

そう、でもあたしはあたしらしく生きるべきだと思った。

失敗だらけの人生で

夫に批判ばかりされ続け生きる意味も見失っていたけど

あたしの可能性を信じてたソウルメイト元彼の昔の言葉に今また助けられて

あたしは人生最後に後悔ないように生きなくちゃ、と思えたのだった。

この世であたしという人間に与えられたものを生かしてこなかったという事はあたしという存在をあたし自身大事にしてこなかったという事だ。

あたしはずっとずっと愛を求めてきたけど、

これからはあたし自身があたしを愛そう。

その日からあたしらしい何かを探して外に出始めた。

続く


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