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【更年期のおとしごろ】結婚ってなんのため?~閑話休題~

『類は友を呼ぶ』なんて言葉があるけど、ワタシの友達には同世代で未婚の女性が多い。しかもバツイチなどではなく、戸籍キレイな結婚未体験の女性だ。
国勢調査では、45-49歳の未婚率と50-54歳の未婚率とを平均したものを【生涯未婚率】と称して数値化しているらしい。この歳まで結婚しないのであれば一生独身だろうと国が勝手に決めつけているのは、ダイバーシティ(多様性)だのSDGsだのが謳われている昨今、なんとも失礼な話じゃない?
なんて思いながら見た、2020年の国勢調査による【生涯未婚率】男性は25.7%だいたい4人に1人、女性は16.4%だいたい6人に1人の割合で未婚なんですって。未婚率の数字は上昇傾向にあるらしいのだけど、ワタシを含むワタシの周囲に至っては既婚の割合が6人に1人程度なので、正直自分がかなりの少数派に属しているという自覚は薄い。
生涯未婚率の上昇に異議や問題提起をしているメディアなどは、やはりおよそダイバーシティ(多様性)とはかけ離れた字面が並んでいる。

ワタシも、未婚のワタシの友人達も、結婚したくなかったとか、結婚できなかったとかという事情ではない。【結婚】に対する熱量が人より低かったというのが適切かもしれない。一般的な適齢期と呼ばれる頃には、皆、親や結婚した友人、会社の人、親戚などあらゆる全方位から『まだ結婚しないのか?』という類のことをやいのやいの言われた。特に30代になってからは、『早く結婚しないと出産・育児に影響が出てくるよ!』と急かされた。
『産まないという選択肢と、年齢的に産めないというのは違うから』と言ってきた人もいた。一理あるとも思えるが、ちょっとそれには頑なに反抗した感は無きにしも非ずかな。出産のために結婚するのか?産めないというのは年齢的な問題だけではないから、その発想もあまり賛同できないと思ったんだよね。
結婚よりも今仕事に集中したい、仕事が忙しい、休日は一人でのんびりしたい、家の片づけがしたい、友達と美味しいものを食べながらぶっちゃけトークがしたい、趣味に使いたいなど限られた時間をパートナーにあまり割かなかったとうところだ。そのせいでパートナーに去っていかれて、人並みに『フラれた』と傷心にはなっても、仕事の忙しさで気づくと傷心も完治していて、その繰り返しだった。
それでも結婚を焦ったことはない。恋愛欲求はあっても、結婚の欲求熱はあまり上がらなかった。恋愛と結婚はどこか別物という感覚があって、結婚には積極的になれずむしろ背を向けてきたかもしれない。

40代に突入して、こんな類友たちと上がった話題は『歳取ったらみんなでシェアハウスに住もうよ!老人シェアハウス!』
いくら一人暮らし好きとは言っても、老いてからの一人暮らしに対してみんな一抹の不安は持っている。子供はおろかパートナーもおらず、親兄弟に頼るわけにもいかない。孤独死からの無縁墓地は避けたいと思う中で出たのがシェアハウス案。
カラダも衰えていくし、みんなで支え合い助け合いながら、できる限り楽しく過ごそうよ!というわけだ。多少ゴキゲン斜めの時があっても、悲しいことがあっても、散々社会で大人としてやってきてそういう時の距離の取り方は分かってる、話したいならいつでも聞くよ、それが叶う友たちだ。
まだシェアハウス実施には至ってないけど、コロナになってからは一人暮らしの面々と毎朝《生存確認》のLINEを送り合っている。
緊急事態宣言などで外出制限などもあり、コロナにかからなくても気持ちが沈んだり、体調が悪くなったりすることがあった。具合が悪くても簡単に病院にも行けない状況で『明日目覚めなかったらどうしよう』と不安を抱き、眠れなくなった友達がいた。心配かけるから親にも相談はできないし、というので始まったLINEだ。スタンプ送信時間のリミットは午前11時。それまでにリプも既読もなかったら、まずLINE再送の嵐、次いで電話の嵐、それでも応答がない場合は本人指定の親か兄弟に連絡を入れるということになっている。当然だが親兄弟の連絡先も確認済だ。

ある意味、友達が恋愛以外のパートナー的な役割も果たしているような状況だ。この状況、ワタシは気に入っている。不眠に陥っていた友達は安眠できるようになったと言うから、たぶん気に入っている状況だと思う。先日、友達と飲んでる時に価値観の違いでちょっとケンカになったが、翌日、普通に生存確認のLINEは送りあった(2~3日はスタンプのみだったが)笑

結婚という制度を否定するつもりはないが、今の日本の結婚の制度や風潮では『結婚できるのは男女のみ』とか『結婚=出産、育児』という概念が強くてちょっと息苦しさを感じる。女性同士、男性同士であっても制度を利用したい人がいるのであれば、結婚できるようにすれば【生涯未婚率】とやらは下がるんじゃないか。出産は、物理的に生物学的に男女でなければ叶わないけれど、経済事情や虐待・育児放棄などで施設で育つ子どもも後を絶たないのだから、結婚している夫婦による養子縁組制度を積極的に進めるというのも、家族の作り方としてはありだとワタシは思う。
SDGsやダイバーシティが推進されている今、結婚の意味や概念ももっと発展できる国になって欲しいものだ。
因みにワタシは、万が一自分が結婚するとしたら50歳を過ぎて、出産のプレッシャーがなくなってからと思っていたので、更年期を迎えた今、むしろワクワクしている。

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