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写真は時間ではなく空気を切り取っている

写真は時間を切り取る。
なんて言われることがよくある。

確かにその一瞬はシャッターを押した瞬間しか残せない。戻ってくることのない時間を収めることができるのも写真の魅力の一つだ。

だが、写真は時間ではなく空気を切り取るものだと思っている。
空気も時間の中に含まれるだろ、と言われてしまえばそれまでだが、あえて空気と言いたい。

写真において時間と言われれば、一瞬一瞬というイメージが強い。
僕が思う空気というのは、音や匂い、熱気や高揚感に至るまでのその場で自分が感じた空気感のことだ。

例えばこの写真、

子供たちが走り回っている瞬間を撮ったのではない。走っている足音、はしゃぐ声、波の音、楽しそうな雰囲気が写ってくれたら、と思ってシャッターを切った。

これは一例に過ぎないが、風景でも人物でも同じように、切り取るのは時間ではなく空気でありたい。

つまり何が言いたいかというと、時間を切り取ったというのは結果であって、シャッターを押した瞬間は意識的だろうが無意識だろうが空気を切り取っている。

単なる主観かも知れないが、少なくとも自分の中ではそうでありたい。

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