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ズートピア 感想 オール90点の優等生だが惜しい作品!!!

ズートピア惜しいよね!!!って思いません?

この映画ベイマックスレベルに面白い!!確実に好きな映画にはいるレベル!でも惜しいのよ~!!

オール90点の優等生だからこそ、100点目指してほしかった!!って思う訳。

しかし、前半15分程度でウサギの生い立ち・性格~警官になるまで、ズートピアの世界観(差別や肉食動物と草食動物の関係)を説明してしまい、キツネとの出会いまで描いてしまうテンポの良さ……脱帽やでぇ。

これ邦画だったら前半1時間使うやでぇ。

鬼滅の刃なら警官になるまでの学校シーンでアニメ3話使うやでぇ。

しかしちゃーんと大切なポイントを15分で伝えきるからすごいわ。脚本作家にプレゼンやらせたらピカ一だろうなぁ~。

簡単にあらすじを説明するとね

草食動物と肉食動物が差別なく住める都会ズートピアで警官をやるのが夢のウサギが主人公。しかしウサギの警察は前代未聞。警察は体が大きい動物が多いってので、実際は公平じゃなく差別が多い世界観。ウサギの就職先はニンジン農場ってのが通例のような感じ。キツネは意地悪で信用ならないってレッテル貼られたりね。そんなウサギがズートピア初首席で警官学校を卒業し見事ズートピアで警官デビューするんだけど、駐車違反しか任されない。駐車違反を取り締まっているときに詐欺師のキツネを発見。手口にまんまと騙され助けてあげるが詐欺師であることを知る。落ち込んでいたら次の日、駐車違反取り締まり中に出くわした玉ねぎ泥棒を捕まえるが、大騒動を起こし首になりそうになるが…

ってながー!ミスったミスった。

プレゼンの神の私がこんなことになるとはテヘッ★

ちょっとまってねまとめると…

平等と言いながらも肉食動物が牛耳る社会に不満を持った羊(副市長)が肉食動物を野生に戻す薬を使って、肉食動物=敵というムーヴメントを作り、社会構造を逆転させ、草食動物>肉食動物にする。しかし主人公のウサギは草食動物有利の世界ではなく、「キツネは信用ならない」「ウサギは警官になれない(小さいから)」という偏見のない世界にしたいと願う。そしてキツネの詐欺の証拠を盾に協力させ、二人で黒幕の羊を暴き出し、倒す。絆の深まったキツネは、ズートピア初の警官となり、ウサギの相棒になる。

惜しいポイント①狐除けのスプレーの伏線が活きていない

ウサギが上京するときに両親が心配して渡すキツネ除けのスプレーですが、最後の戦いで活躍すると思いきやそうでもない。あんまり活かしきれていないのが残念だった。キツネとの出会いや、喧嘩別れの時には使われたけど弱いよね~。その割には尺をとって印象付けているんですよね。サラッと流してもいいんでないかな。

まあここまで求めるのはほかのポイントがすべて優秀だからもったいないな~ってだけで、問題はないんだけどね。やっぱ優秀な作品ほど粗が目立つよね。

ちなみに最後の戦いに関しては、「夜の遠吠え」に似たウサギの農園のブルーベリーをうまく使った撃退法(つまりブルーベリーのほうが伏線)にしていて面白いとは思ったけどね。

②キツネの詐欺師仲間のフィニックがいいキャラなのに出番が少ない

まぁ尺の問題かもしれないけど、フィニックはアナ雪のオラフレベルのポジション狙えるのにもったいねえと思ってしまう!!

チビでかわいい見た目なのに口が悪くてオッサンというギャップ……キャラ立ち半端ねえんだよな~~~~。もったいないよ~~~。

でもズートピア、行方不明事件を解決するっていうミステリ要素があって、結構本編に尺が必要だから、主要な登場人物を増やす余裕がないのかもしれない、とも思いますね。

③ナチュリストクラブの伏線が活きていない

カワウソの捜査途中に出てくる、動物が裸でヨガしているナチュリストクラブって店なんだけどさ、「夜の遠吠え」って動物が野生に戻る薬なんですよ。野生の時に動物が裸は普通だったから裸で生活するクラブ=ナチュリストクラブの思想と似ているんですよね。これは伏線なのかな?と思うんだけど、全く関係がないんですよね。

なんかもったいないし、ミスリードにしてはまったく本編に関係がなさ過ぎて、いまいちでは?

さらに言えば、現実人間社会と対比した皮肉な世界観の紹介なのだとしたら、分かりづらくさせていると思います。

まとめると

多分登場人物がつながっていないのが”惜しい”んだと思います。行方不明者の捜査途中に出てくる登場人物たちが、なんというか捜査の手掛かりになったら消えていって、最終的につながるっていう群像劇的な爽快感はないんですね。

いやべつに問題ないんですけど、そこまでやる必要はないんだけど、これからいうけどめちゃくちゃ面白い映画だからもったいなくてさあああ!!!

じゃあ賞賛すべきこの映画の面白いポイントについて語るね。

良いポイント①キツネのキャラがイケメンすぎて惚れる上にウサギとのバディが最高

メンインブラックの男女版と言っても過言ではないこのバディの良さなああああ!!!

メンインブラックは男同士のバディですが、男女のバディなんですよ。そしてキツネがイケメンなので、一言で言えば私好みなのよ!

キツネは、世間から自分がキツネだから嘘つきだと思われることに諦めている。だから逆手にとって詐欺師やってるってわけ。そして一生懸命真面目に警官なんか頑張っちゃってるウサギに対し意地悪なんですよね。でも昔は肉食動物初のジュニアレンジャースカウトになりたかった、つまり、ウサギと似た志を持っていたんですね。でもキツネだからいじめられて追放されたわけ。

現実社会を知って諦めたキツネ……でも実は優しい……っていうこのギャップな!!!しかも素直じゃない感じで優しいのよ!!!めっちゃ皮肉で口が悪いのよ!!くっそかっこいいキツネのくせに!!!この私が惚れたわ!!←口が悪いキャラが好物です。

キツネが羊に言う一言とか大好き。

「眠れないと自分を数えるのかな?」

皮肉やなー------うめえ。

ずる賢いキツネと一緒にいるくそ真面目なウサギですが、一緒にいることで悪知恵がついて、なかなか賢くなっていくんですよね。

このお互いに成長しあう関係、キツネの皮肉をスルーしたり、うまく褒めて乗せたりするウサギの会話……登場人物が少ない分二人の関係性の描写はなかなか◎ですよ。

②ちゃーんと回収される伏線もある

冒頭、ウサギがまだ小さい頃、子供演劇(出し物)のシーンからはじまります。ウサギは、肉食動物に食べられる草食動物を演じています。

そして、一番最後の羊との戦いで、キツネは野生に戻ってしまう「夜の遠吠え」を撃たれたフリをしてウサギに襲い掛かり、ウサギはやられる演技をします。

冒頭の伏線が活きた素晴らしい展開ですよね。さすがにこれにはうまい、と唸りました。

もう一つ。

キツネが最後、ウサギの相棒として警察官(ズートピア初なのもウサギと一緒)になったとき、警察署長は新人のキツネをウサギの時と同様、紹介しません。ま、これはいじめではなく冗談になっていますね。=平和な社会になりつつあるという描写でしょう。

その後です。ウサギは駐車違反を命ぜられ、重要な任務には就かせてもらえませんが、キツネとウサギの時も同様に駐車違反を命ぜられます。

つまり同じ展開をもう一度持ってくるという面白い演出です。

しかし、実際は駐車違反ではなくスピード違反を取り締まれ、と言われ、何とスピード違反をしていたのは、ものすご~~~っく動作の遅いナマケモノというオチ。

最後、駐車違反と似た交通系の任務にしたのも上手いな~と思ったし、動作の遅いナマケモノがスピード違反という皮肉。

車に乗ると人格が変わる人間を皮肉っているようでうますぎる……。

さすがアメリカンジョークが盛んな国……。と思わずにはいられない。日本人にもこれくらいのジョークスキルがあってほしいところ。

とにかく総合90点、だからこそ満点を目指してほしくて

色々書きましたが、間違いなく名作ですので、見たことのない方はぜひ鑑賞をお勧めします。私の好きな映画になったな。

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