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呪術廻戦14~18巻を読んで考察。乙骨憂太が死ぬ√はあり得るのか

どうも。
昨日呪術廻戦14~18巻を読み返しました647です。

私が呪術廻戦にはまったときは既刊13巻で、そこまではもう何度も何度も何度も読み返してきました。ええ。

そこからはまりすぎて本紙派になったせいで、あまり読み返していませんでした。
単行本が発売されたらその巻を読む、適な感じで、巻を通して読み貸すという行為を怠っていました。呪術ファンらしからぬ行動。申し訳ない。

本紙で1話1話を追っているとやはりよくないなーと思います。
細切れだと話を理解しきれていないんですね。通して読まないと、おもしろいけど意味わからん!続きが気になる→そしてまた月曜が来る。ということになるんですね。

渋谷後編(VS真人)~死滅回遊参加 までの14~18巻なんですが、読み返すと芥見下々先生が素晴らしいということが改めてわかる……。

私は呪術廻戦では、過去編を絶賛しています。

過去編は大きな戦闘シーンがあまりなく(最後の五条VSパパ黒くらい)物語の謎解き的な章だからです。
週刊少年ジャンプということもあり、殺陣を楽しみに読んでいる読者層も多いでしょう。
ただ私は女ということもあり、あんまりアクション大好き!ってわけではありません。
呪術廻戦を評価しているところとしてはキャラクター描写や構成・演出・脚本の部分ですね。殺陣やアクション、設定はそのエフェクトでしかない。

ですので過去編こそが芥見先生の真骨頂だと信じています。
そしてアクションシーンばかりで本筋が進まない渋谷中盤あたりがあまり好きではないし、(序盤は五条封印、終盤は夏油の正体&目的があきらかになるわけですが、テンポよく進められるようにカットできる戦闘もあったはず)新キャラばかり増やして風呂敷を広げすぎて物語の本筋から離れつつある死滅回遊編も同様です。

しかし一気に読み返したらどうだよ。

・お兄ちゃん(脹相)VS直哉の戦闘シーン
・夜蛾VS楽巌寺学長の戦闘シーン(これにおいては丸々Cut)
・真希の禪院家皆殺し

芥見節炸裂のテンポ感。鬼早でしょう。
でも伝えるべきポイントはしっかり押さえてあるという神業

特に週刊連載で夜蛾の死亡シーンを描いたのかと思うと吐き気がするぐらいの天才だわ。あんなの無理でしょうよ。

兄弟愛の権化・脹相と兄弟ヘイトの直哉の戦闘なんて王道中の王道(思想が反対な二人の戦闘)であるにもかかわらず素晴らしい……。

脹相はキャラ人気が高そうですが、それはあんないじられて変わったキャラ(しかも呪霊という人外)でありながらも軸がしっかりできたキャラクターだからだと思います。
それは単に”兄弟を守る兄貴”として一貫しているキャラ付けだけでなく、彼に人間らしい思考が見え隠れするからでしょうね。

芥見先生がうまいのが、まるで生きているかのようなキャラクターの生み出し方。
こういうキャラだ、というキャラ付けは誰にだってできる。いかにそのキャラクターに息を吹き込むことができるか。
こんなやつ現実にはいねーよ、みたいなキャラクターが呪術廻戦には出てこない。みんなどこか人間らしい考え方と感情がある。しかも、本編では語られていない過去にキャラクターがそのような行動心理になった理由があるかのように思わせる。この思わせぶり描写が非常にうまい。

例えば脹相の例でいえば彼は羂索に生み出された呪霊と人間のハーフですよね。
ここまでしか本編で語られてはいないのでここからは私の想像ですが、つまりは半妖犬夜叉のようなもので、人間(術師)にも、呪霊にも村八分にされたのではないでしょうか?
だから、自分と同じハーフの兄弟だけが仲間であり、自分が感じたのと同じつらい思いをさせまいと、弟たちを守ろうとする行動心理は非常に納得できませんか?
”自分が強いのは兄弟たちのおかげかもしれない”と直哉に脹相が言います。愛を理解した脹相は人間的に深みがあるから人気が出るのであって……

ああ。読んでいて今思ったんですが、

呪術廻戦は愛の物語ですね。

愛っていうのは、人間の本質であり最も弱い部分であり最も醜い部分であるからこそ、最も美しい部分だからね。
呪術廻戦はだから、ヒューマンドラマなんだよね。

0巻で愛は呪いの一つだ的なことを言っていた気がするけど、そこからぶれていないんだな。

黒幕(敵)は、「愛を知らない」といった宿儺※と、羂索ってわけか。

※宿儺は漏瑚を殺すときに「お前はよくやった」といい、それを聞いて涙を流した漏瑚に対して「俺はそれを知らない」といいます。つまり愛を知らない。ある意味漏瑚は最後人間に近くなったのかもね。
ん?もしかして、呪霊とは愛を持たない人間のことか?
とすれば、そういう括りで見ていけば呪術の敵味方の区別は簡単かもしれないな。
上層部は今敵っぽいけど、なぜならばそれは、愛を忘れて利権に走る醜い人間以下だから?
まあそこまで芥見先生は考えて書いていないだろうけど無意識にそうなっているんだろうな。この世の本質ってのは収束に向かうものであって、リアルに(本質や真理を)描けば描くほど自然の摂理でそういう風になっていくんだな。なるほど~。(自己完結すみません)

まって~書いてたら何が言いたかったかわからんくなってきたぞ。
そうそう乙骨死亡√の話だった!

最近存在感を増してきている乙骨ですが、彼の死亡√について考察したいと思いますね。

じゃあさっそく結論から。
私は、

真希は死亡確定なんだけど、もし真希が死ななければ、乙骨が死ぬ√はありえる

と考えています。

なぜか?

乙骨は0巻はともかく、呪術廻戦1巻~のいわば本編では主人公ではなく脇役。しかも出てきたのはつい最近。こういうキャラがあっさりぽっくり死ぬのはあり得ます。
しかもあの死亡シーンを描かせたら右に出る者がいない芥見先生
自分の長所を正しく理解しているのか、人気キャラを殺すことが生きがいのシリアルキラーですから、映画効果も相まって乙骨人気がすさまじくなりつつある昨今、殺すことなんか容易いでしょうな。

んでも、無駄にキャラを死なせるようなこともしないと思います。
ですので、上記の通り真希or乙骨、この二人に一人が死ぬパターンだと思いますね。

真希はもう死亡フラグがカンストしている状態。

これを救うヒーローはもはや乙骨以外いないわけです。

いまさら真希の死亡フラグカンストについて細かく説明する気はないけど、まず10年前の禪院甚爾が今の禪院真希なわけです。
天元・六眼封印・呪霊操術の三拍子がそろい、羂索がやりたい放題できているこの状況を呪術廻戦の物語的にハッピーエンドにするために必要なのは禪院真希です。
10年前、バッドエンド(つまり羂索に有利な状況)側に呪術界のループを切ったのが禪院甚爾ですので、この切られたループをつなぎなおすために同じ(現在の)禪院真希の能力が必要なんですね。
だから真希が生き残るルートはありません。
しかも、いくら真依のためといえど、禅院家の人間を皆殺しにしているから生存√はあり得ません。彼女にとっての正義は世間にとっての正義と乖離しすぎている。いわば大量殺人犯ですからね。私たち読者は真希をもちろん応援しているけれども、彼女は常識的には許されない人間です。
あたかも物語で語られたかのように話しているけど647の考察ですwすまんのw

んで、ここから真希が生き残るためにはどうすればいいのよって話になる。
芥見先生は不必要なまでに0巻の流れを非常にうまく本編にもつなげているので、乙骨が救済され尊敬しているのは真希たち2年の友人であることは間違いありません。名実ともに特級となった今も、彼を支えるのは友人です。
リカが成仏した今、乙骨が守り抜く対象は友人になった。これは乙骨自身の成長でもあります。同級生からいじめられ、自ら作り出した(つなぎとめた)ともいえるリカにしか心を開いていなかった少年が、友人を作り、強くなったわけですから。(いや~改めて考えてみても0巻の完成度の高さがわかりますね)

じゃあさ、そんな乙骨くんが救うのはお世話になった五条先生かな?
確かにあり得ます。五条は乙骨も救っているといえるからね。乙骨も五条に心酔していますし。
しかしながら、それではぜ~~~んぜんエモくないのでありえません。
五条の心情を描写するならば夏油や九十九、十年前の面子をもってこなければならないから、乙骨はそこには適任とは言えない。

つまり言いたいのはね、自分を成長させてくれた友人を乙骨は守ってこそ彼が本当に完成したといえるんですよ。
人間的に成長したといえるんです。
だからどうしようもなかった自分を助けてくれた真希を、守ってあげるられるキャラクターのは乙骨しかいないんですよ。

呪術廻戦の因果。
奇しくも、キーパーソンとなり、死亡をきっと免れないだろう真希。
彼女が羂索か、はてさて宿儺か、天元か。その因果と対峙し役目を果たすときに乙骨がその身代わりになる。
そして乙骨はキャラクターとして完成し、それと同時に死ぬ。

前述したように夢だった人間になって涙を流し死んだ漏斗。

買うだけ買って 手を付けていない本が山ほどある 一ページずつ今までの時間を取り戻すようにめくるんだ

七海

灰原の死から逃げて、やりがいで術師に戻ってきて、七海が欲しかったのは平穏や日常ですよね。しかし彼はそれを実現せず死んだ。でも虎杖を教育したのは七海だ。「後を頼む」後人を育てた彼も目的を達したといえる。

おかしいやつの声は大きくて自分以外のすべてに思えて 土足で他人の人生を踏みにじるもんなんだ 「ってわけでもなかったかぁ」

野薔薇

ま、野薔薇は死んでないだろうけど、このシーンもよかったよね。
野薔薇は田舎の大人が嫌いで自分しか信じていなかった。だからあの強気なキャラだったのでしょう。
虎杖と伏黒を初対面で「鼻くそ食べる」と「カモメに重油」だっけ?といったくらいですから。
でも彼女は成長して、他人の魅力を知ることができていますよね。

このように重要なキャラクターの死から考えるに、乙骨は真希と友人になり精神的にも術師的にも強くなった。そして忘れてはならない。

乙骨の呪いのルーツはリカちゃん=純愛にあります。

0巻でも純愛だといっていますよね。乙骨が強いのは、ルーツが最強の愛だからだと私は思っています。

そして、彼が死ぬならば、そのルーツにのっとっているのが最も美しいというもの。

リカちゃん亡き今、乙骨が愛するのは友人、つまり真希です。

かつてリカに、自分の命を引き換えにでも力をもらっていたように、特級呪術師としての命と引き換えに、真希の使命を代わりに全うするかもしれないと思いませんか。
その証拠に彼は他人に反転術式が使えますよね。これはかなり重要な伏線だと思います。
具体的なシーンはいまの情報だけではわからないけれど、この辺が絡んでくると思う…。。。

というわけでタイトル回収。

乙骨が死ぬ√はあり得る。その√に限り、真希は生存できる。

じゃあ真希が生きている意味って何なんだろって今思ったけど呪力のない存在となった真希が生きているって呪術界的にかなり重要に思えてきたから、わりとこれ、あり得そうだな。

ではでは、呪術キチガイの妄想でした!

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