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9人の翻訳家 感想 2段落ち爽快サスペンス

フランス映画といえば助長で退屈というイメージですが、この映画テンポが非常に良く面白かったです!

あらすじは、

世界的ベストセラー小説を同時翻訳するために9人が集められるのですが、その内容が流出。9人の誰が犯人なのか?というサスペンスに見せかけて、実は…

ゴーストライターだった主人公が翻訳者9人の中に紛れ込み、金に目が眩んで恩人である作者を殺した出版社社長に仕返しをする

という二重構造になっている。

サスペンスにありがちな二段、三段落ち(どんでん返し)がテンポ良く決まっていくので非常に爽快です。
頭の悪い私は、伏線はすぐに回収されないと、忘れてしまいますからね。

犯人が最後まで明かされない
実は真犯人は別だった
サスペンスに見せかけたドラマ仕立て
などはなく、ミスリードもありつつも、本筋の「復讐」に絞られてシナリオが組まれていたため分かりやすく爽快なんだと思いますね。

ゴーストライターなのかな?という伏線は結構わかりやすく、途中でオチが読めるような構造になっています。
しかし、次は「いや、ゴーストライターだったとして、なぜゴーストライターがこんな面倒なことをしたのか?」という理由が次の謎になるので、最後までみないとわからないんですね。

文学はカネじゃない。
カネに目が眩んだ出版社は、文学への冒涜だ。そして、巨額なカネに目が眩んでしまったら、殺人すら簡単に犯してしまう。
殺人の動機付けも単純ながら、理にかなっている。

お堅い映画かと思いきや、かなりエンタメにステ振りしているので、軽い気持ちでみる価値ありの作品です。

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