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出願1校目:ユトレヒト大学(オランダ)

4ヶ国4大学に出願したと書きましたが、これから4回にわたり、1校ずつ出願の様子を振り返っていきたいと思います。

出願大学・プログラムの詳細について、前回のnoteをご参照ください。

大学別志望度

ちなみにですが、それぞれの志望度は
ユトレヒト大学(オランダ)→第1志望&チャレンジ校
ヘルシンキ大学(フィンランド)→滑り止め
グラーツ大学(オーストリア)→第2志望
フライブルク大学(ドイツ)→第3志望
という感じです。

結果

そして最終結果は、
ユトレヒト大学(オランダ)→条件付き合格
ヘルシンキ大学(フィンランド)→不合格
グラーツ大学(オーストリア)→合格
フライブルク大学(ドイツ)→結果待ち(6月中旬に判明予定)
となっております。


まず、出願1校目は、オランダ・ユトレヒト大学のSustainable Developmentです。

こちらはオンラインで出願が完結するタイプで、提出した書類等は以下の通りでした。

  • 願書(Studielinkというプラットフォームを通じて提出します)

  • CV:履歴書

  • Motivation letter:志望理由書

  • 推薦状2通

  • 学位・成績証明書

  • 語学力の証明書(TOEFLもしくはIELTSのスコア)

  • 身分証明書(パスポートのコピー)

  • 出願費用

出願要件

私が出願したSustainable Developmentプログラムには、出願要件が複数設定されていました。
Educational requirementsとして、

  • Sustainability issues (drivers, pressures, impacts, responses)

  • Mathematics (basic algebra (代数), functions (関数), powers and roots (累乗根))

  • Natural processes (earth system processes in soil, water, atmosphere, ecosystems)

  • Academic and research skills

  • Statistics (means (平均), variance (分散), probability tests (T-test) (確率検定), correlation (相関))

についての知識が不可欠であるとの記載がありました。
そして上記の要件に加味する形で、

  • Motivation and talent (also on the basis of average grade, past performance in relevant coursework and studies progress)

  • Subject of your Bachelor’s thesis

  • Experience with sustainability outside your Bachelor’s

  • Command of the English language

こうした項目を評価するとありました。

If you are missing one of the educational requirements the admissions committee might propose an extra test before the start of your programme in order to prove your knowledge on the subject.

Admission and Application

さらに「どれか1つ要件が欠けていたら、追加試験を課しちゃうよ♪」とあり、かなり厳密な審査が行われていることがお分かりかと思います。
実際、私は条件付き合格となったのですが、法学部出身ということから、Sustainability issuesの要件を満たしていないと判断されたらしく、追加試験をパスすることが正規合格の条件となりました。

準備期間

ユトレヒト大学に関しては、2021年11月上旬に出願準備をはじめ、年末の12/28に出願を完了させました。ですので、約2カ月かけて準備をしていたことになります。

願書

オランダは、Studielinkを通じて、各大学への出願をスタートさせる形式を取っていますので、まずはこのプラットフォームで志望校・プログラムを選択しましょう。
ここでは、出願要件などについての簡単な質問(例えば、出身高校・大学、病気等により出願・入学にあたって特別な配慮は必要か、など)のみだったと記憶しています。

CV

履歴書は、志願者の人物面を判断するうえで非常に重要な書類となるため、丹念に作成する必要があります。ここで大事なポイントは、(他の書類においても言えますが)出願大学・プログラムに沿った書類を仕立て上げるということです。
ユトレヒト大学のSustainable Developmentに関していえば、出願要件に即したアピールができるCVづくりを意識しました。
それを記載内容の精査、記載する項目の順番の工夫などに落とし込むことで、CVに厚みと説得力を持たせることに成功したのではないかと思います。

ちなみにですが、CVは2枚以上になるのは一般的に好ましくないとされており、私も2枚以内に収めるようにしていました。

Motivation letter

志望理由書は、最も他の志願者との差別化を図ることができる書類の一つです。
出願したSustainable Developmentプログラムでは、1)CVで書いたことは重複して書かないこと、2)英語で書くこと、3)文字数等は各志願者に任せるという指示のみでしたが、プログラムによっては設問があるなどの指定も多いため、臨機応変に対応することが求められます。
今回は

  1. イントロダクション

  2. 修士を目指すことになった学問的要因

  3. 志望プログラムで特に魅力的なポイント2点

  4. 自分がなぜ相応しい人物的なのか理由3選

  5. コンクルージョン

  6. 締めの挨拶

という構成で作成し、全体でA42枚に収めました。

推薦状

推薦状は、CVやMotivation letterと異なり、志望者の能力や人物面を「客観的」に分析しうる極めて重要な評価項目となります。
今回の出願では2通の推薦状(少なくとも1通は教授などのアカデミック関係者によるものとの指示あり)の提出が求められ、1通はゼミの指導教員の教授に、もう1通は所属していた学部横断型のオナーズ・プログラムで入学当初からお世話になっていた他学部の教授に執筆して頂きました。
専門分野における能力や研究スキル、人物面、その他の経験などを補完的に説明してもらうため、こうした人選をいたしました。

学位・成績証明書

出願当時は大学に在籍していましたので、卒業見込み証明書を提出しました。
また、成績証明書も同様に、修了した最新セメスターまでのGPAが記載された成績証明書を用意しました。
これらの証明書は、日本語版のみでなく、英語の翻訳版の提出も併せて求められました。

語学力の証明書

出願先の語学要件は、

  • IELTS Academic module: Overall6.5以上かつWriting sectionが6.0以上

  • TOEFL iBT: 93以上

  • Cambridge Certificate

  • Cambridge English C1 Advanced (CAE)→176以上かつWriting sectionが169以上、Cambridge English C2 Proficiency (CPE)→180以上かつWriting sectionが169以上

となっておりました。
日本人志願者の場合、たいていはIELTSかTOEFLのスコアを提出するかと思います。私は、TOEFLでの出願を検討していたのですが、コンピューターに向かって音声を吹き込むSpeaking sectionがめっぽう苦手で80点後半で頭打ちとなったため、IELTSに切り替えてスコアメイキングに励みました。最終的にOverall7.5(四捨五入してなんとか乗っかった形ですが、、)を獲得し、語学要件を満たすことができました。
ご自身に合ったテストを見極めたうえで、決断を取ることが迫られれるため、また、そもそもスコア要件を満たさなければ出願さえできないという状況もあり得るため、英語試験対策は早いに越したことはないと思います。

身分証明書

こちらはパスポートの写真付きページのコピーを提出いたしました。

出願費用

正確な金額は忘れてしまったのですが、100ユーロ(13,000~14,000円)程度の出願費用を払ったと思います。
複数の支払い方法が用意されていましたが、私はクレジットカードを選択しました。
(ちなみに、JCBのカードは対応していないのですが、それしか持っておらず、VISAカードを持っている友達に立て替えてもらった記憶があります)

さいごに

オランダの大学院受験についての情報はあまり多くないので、今回の受験体験談が少しでも参考になることがあれば幸いです。
次回は、フィンランドのヘルシンキ大学大学院の受験についてまとめますので、興味関心のある方はぜひご覧ください!

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