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本を読もう、そして行動しよう③

こんにちは、げんきです。前回更新から早2か月、なかなか続かないものですね。(2か月前に投稿した「本を読もう、そして行動しよう②」はこちら)

2-3月は中小企業診断士としての活動も非常に忙しく、なかなか本は読めず、2冊のみ。今日は、その2冊について書きたいと思います。

①『センスは知識からはじまる』(水野学)

1冊目は、くまモンやNTTドコモ「iD」、三井不動産のロゴなどでおなじみ、good design company代表の水野学さんによる本です。
ヒット商品を次々と世に送り出す水野さんによれば、「センスは生まれつきのものではなく、知識からはじまる」のだそう。

高度成長期前半までは物資不足の「質より量の時代」、後半からは「技術による質の時代」、今や質がよいのも当たり前でこれからは「センスがものをいう時代」になってきています。
企業においても市場調査ありきではなく、社員・経営者のセンスが企業価値になる時代。ますます、「センス」を磨くことが求められます。

重要度が増すセンス。どのように身に着ければよいか!?

答えはタイトルの通り「知識を得ること」。センスは「知識の集積」なのです。
たとえ新商品を世に送る場合においても「全く新しいもの」は売れません。過去に存在していたものを知識として蓄え、過去を踏まえたものであることが重要になります。

具体的な「知識を得る=センスを磨く」方法は!?

①王道を学ぶ … 時代の選別に勝ち残った王道を学びましょう(例、ジーンズと言えばリーバイス)
②流行を学ぶ … 複数の雑誌を手に取り流行を学びましょう
③分析をする … 共通項やルールを探しましょう

デザインであれば、「色」や「文字」は特に知識によって補えるのだそうです。
色であれば、隣り合う色が同系色か補色になっているか、がチェックポイント。
文字であれば、歴史的な背景・意味合いを踏まえた書式にしているか、がチェックポイントになります。

デザインに感覚を持ち出すのは、タブー!
デザイナーがデザインしてものであっても、「なぜこうなのか?」確認する癖をつけるだけでも、センスは磨かれていくのだそうです。

まずは、「センスは知識」であることを強く胸に刻み、センスは生まれつきであるといった思い込みをなくし、センスよくありたいですね!


②『「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語』(駒井俊雄)

今や押しも押されもせぬ世界No1のステンレス魔法瓶メーカー「サーモス」
かつて、大手産業ガスメーカーの一部門であり、ステンレス魔法瓶のパイオニアでありながら、競合の後塵を拝する身売り寸前の状態でした。
そんなサーモスがごく短期間でどのように世界トップまで駆け上がったのか、当時サーモスの社員であった著者の実体験をもとに小説風に仕立てた同書は一読の価値あり、です。

企業にとって、「戦略」はどのように生かすのか? 
営業改革をするとはどのようなことなのか? 

小説風だからこそ、自分の職場やコンサル先の現場でもありそうで光景が目に浮かぶようでした。

「戦略とは何か?」


 … 目標と現状のギャップを埋める方法のこと

会社の規模が小さくなればなるほど、戦略を軽視する傾向にあるかもしれません。それがどれだけ怖いか、逆に戦略を意識することが会社にどのような好影響があるのか、が非常によくわかります。
米数学者バーナード・クープマンによれば、戦略と戦術に掛ける予算配分は2対1がベストなのだそうです。それほどまでに、戦略は重視されます。

同社は、
目標の明確化→現状分析(会社全体・商品・チャネル別の3C分析)→方向性の決定(ポジショニング)
の過程を経て、自分たちがどのように行動するべきなのかを明らかにしています。

「弱者の戦略とは?」


 … シェア2位以下の会社が取るべき戦略のこと。ランチェスター戦略

弱者は、「局地戦」かつ「接近戦」で戦うことが重要であることが書かれています。いかに「勝てる場面」で戦うか、ということですね。

同社であれば、いままで大手と同様に全方位的な商品で代理店への絨毯営業を行っていました。それを「特定分野に強い商品」で「重要量販店との関係構築」へ切り替えるといった戦略を取り、功を奏していくのです。

何よりも大切なのは、

そして、なによりも大切なことは周囲の人間を巻き込みながら目標に向かって動いていくことを同書から学びました。
周囲に影響を与えながら、否定されても決してあきらめない姿勢。
戦略も大切ですが、戦略軽視の状況から戦略重視する文化を社内に定着させていくこと
これこそが最も重要なことだ、と教わった気がします。

現在営業職に就いている方はもちろんのこと、技術系も含めてすべての部門の方々に役立つ一冊になることは間違いありません。


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