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娘に言葉の意味を問われ続ける日々

5歳の娘は小さい頃から話すことや書いたり読んだりすることが好きで、言葉にとても興味がある。

娘は最近、言葉への興味が止まらなくなっていて、聞いたり読んだりした言葉の意味を私に尋ねまくるのだ。
あまりにしつこく困ってしまうこともあるが、これがなかなか頭を使い面白いと思うこともある。

例えば、「パパ『しっかり』ってどういう意味?」と聞かれた時、一瞬迷ってしまった。少し考えて「『ちゃんと』と同じ意味だよ」と答えた。

また「パパ『混ぜる』ってどういうこと?」と問われた時も少し迷った。「混ぜる」は「混ぜる」だよなあと思いつつ、「いろんなものを入れてくるくるすることだよ、うどんを作った時に粉とお水と塩を入れてくるくるしたでしょ、あれが混ぜるだよ」と言うと、なんとか納得できたようであった。

このように、毎日あたりまえに使っている言葉でも、いざどういう意味か伝えようとすると難しい。ただ、どうやって答えようかと頭を使ういい機会にはなるなとは思っている。

そして、さらに難しいのは5歳の子どもが分かる範囲で言葉の意味を伝えなければいけないという問題がある。

この前は「パパ『SDGs』ってどういう意味」と聞かれた。なぜ5歳の子どもがSDGs?と思う人もいるかもしれない。これには訳があり、私の5歳の娘が特に意識が高いわけではなく、最近、NHKのEテレで盛んにSDGsの曲が流れているのだ。SDGsについて、子どもの頃から親しませようというねらいがあるようだ。

だからEテレをよく見る家庭の子どもたちにとって、SDGsという言葉はわりと身近なものなのである。

ただ意味を問われるときつい。持続可能な社会であるために解決するべき課題、というのが私なりの答え(正しいかは謎)ではあるが、それでは5歳の娘には伝わらない。

子どもに伝わるようにと考えて答えたらしどろもどろになってしまった。「うーん水を使い過ぎなかったり、使ってないお部屋の電気を消したり、おもちゃを大事に使うことかなぁ」としか答えられなかった。

これではただエコの説明をしただけである。このように娘に伝えた瞬間、エコもSDGsの一部だけど、SDGsはエコ以外にもいろいろ含まれている概念でありそれを言えなかった…とちょっと落ち込んだ。

私は言葉が好きであり、言葉を大切にしているので出来るだけ正確に娘に伝えたいし、不正確な意味を伝えるのは何より自分が納得がいかない。

ある程度大きくなったら分からない言葉を自分で調べるように促すことも必要であると思う。ただ今の段階では娘は一人で言葉の意味を調べるのは難しいので、私が答えなければいけない。

また、娘はコミュニケーションの一つとして、私に言葉の意味を聞くという行為をしているようにも思えるので、しっかりと答えてあげたい。いい加減に答えたり、めんどくさそうにしていたら、娘が私とコミュニケーションを取ることに消極的になってしまう気がするのだ。

これからも答えにくい言葉を質問してくることはあるだろう。例えば「正義」とか「権利」とか「自由」とか抽象度の高い語について、簡単に説明することは難しい。

そしてさらに理系の興味が芽生えて「アボガドロボの法則ってどういうこと?」、「パウリの排他原理って?」、「水平対向4気筒の特徴を述べよ」などとでも言うようになったら、お手上げである。

こうなってきたら父娘のコミュニケーションの域を越えたと思うので、素直にグーグルに聞いて自分で調べるようにと伝えたい。

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