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たったそれだけのことで報われる。

今朝、ほんの些細で、たったそれだけ、というような出来事なのであるが私にとってはどうしようもなく嬉しいことがあった。

私は毎朝、4時半くらいに起きて5時過ぎには家を出て職場に向かう。
なぜそんなに早く行くかというと、私は2歳と5歳の子どもの保育園のお迎えを毎日しているので残業ができない。
そのために朝早く職場に行って仕事をする必要があるからだ。

家族が寝静まっているうちに、起こさないようにこっそり出かける。なるべく音を立てないようにして、電気もつけない。

今日も5時前に薄暗がりの洗面所で歯を磨いていた。
そうすると太ももの後ろあたりからお尻にかけて何かが触れた感触がした。
びっくりして後ろを振り返ると、娘が私のズボンを引っ張っていて、私が「どうしたの?」と聞くと抱きついてきた。
そして「パパがいい…」と言った。

きっと娘は今日はたまたま、かなり早い時間に布団の中で目覚めてしまって、私が布団にいなかったので寝ぼけつつ探しに来たのだろう。
こんな些細なことではあるが、私にとっては心がギュッとなるような嬉しい出来事だった。

パパを求めてわざわざ布団から出て、洗面所までやってきてくれたのが何よりも嬉しかった。そしてさらに抱きついてくれたのも感激した。

私は歯磨きを急いで終えて、娘と布団に戻りしばし添い寝をした。そうすると娘も納得したようで「パパもうお仕事だよね、頑張ってね」と言ってくれた。

こんな些細なことであるが、普段の育児が報われるなと思った。

いつも育児はそれほど嫌だと思ってやっていなくて、子どもと一緒で楽しいと思うことの方が多い。

しかし、仕事や家事をしつつ育児をするのは大変だなと思うことはやはりある。

とにかく自分のことをする時間がない。

まだ子どもがいない時は、仕事から帰ってきてエアロバイクをこいだり、本を読んだり、プロ野球を観たりと好きなことができたなと思ってしまうこともある。

休みの日だって子どもの習い事や、子どもの用事、子どもが喜ぶ場所などへ行くので自分のことをする時間がない。

子どもがいない時は美容室に月一回は必ず行っていたのであるが、最近は気がつくと二ヶ月も行ってなかったということがざらにあるようになった。

毎日、夕ご飯を用意して食べさせて、風呂に入れて、絵本を読んで歯磨きをして寝かしつけるというのはもう慣れたとはいえ思い通りにならないこともある。

昨夜も、私が洗濯物を畳んでいる時、食器を洗っている時、パジャマの準備をしている時という要所要所で2歳の息子がうんちをした。
まだオムツをしているので、そのたびにお尻をきれいにしてあげる必要がある。何でそんな短時間で何度もうんちを出すのかと思いつつ、おしりふきでうんちを拭く。
うんちの連発により、家事がなかなか進まないことが気になってしまう。

でも息子がのんきに「うんちいっぱいねぇ」とニコニコしながら言うと、なんだかそれだけで和まされてしまう。
子どもだしうんちが何回も出るのは仕方ないなという気になる。

ほんの些細な子どもの行動や言動で育児の大変さは消えてなくなる。
子どもってほんとにすごいなって思う。


以前に子どもが成人して、ほぼ子育てを終えた人に言われたことがある。
「子どもが無条件にかわいいのは10歳までだよ」と。

娘は5歳で息子は2歳なのでまだしばらくは無条件にかわいい時期が続くのかなと思っている。
しかし時が流れるのは無常にも早い。
きっと今の無条件にかわいい子どもたちと過ごした日々を懐かしがる未来はすぐにやってくるのだろう。

だから今はこの無条件にかわいい時期の子どもたちの姿を、しっかり心に焼き付けておきたいなと思っている。

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