見出し画像

個人的課題解決型DIY「ゴミ袋ストッカー」と「アイラップ」へのオマージュ

 「不満」や「不便」などはそこまで気にせず放置して置けばなんとなく身体に馴染んでしばし忘れることができます。が、実質それらは解決はされていないので再び脈絡もなく訪れてきます。僕にとって「45Lのゴミ袋をうまく一枚引き抜けない」問題はまさしくそうで、何とかしようと思いつつ放置してきた課題の一つです。そこで今回もこの至極個人的な課題をDIYで解決します。(前回の個人的課題解決型DIY

 いつも買ってくる45Lのゴミ袋は体裁よく整えられ、つまみ出すことのできる袋にまとまって入っていっています。この袋、取りやすく考えられているのでしょうが、がさつな僕にとっては1枚だけを取り出すのには少々ハードルが高く、ちょっと急いでいると数枚を一緒に引き抜いてしまい、戻すことができずにバラバラと数枚放置されていることも。また、そんなことを繰り返しているうちに「つまみ口」が破れ広がり、中身がズルっと出てきてしまうこともしばしば。

まず取り出し口をきれいに切り取れていないのが問題かもしれない。

 数年こんなことを繰り返していましたが転機が訪れます。我が家ではラーメン好きな息子が金曜日を勝手に「金曜日はラーメンの日」と制定したところから、毎週一回は自宅でラーメンを食しています。初めは簡単なラーメンを買ってきて作っていましたが、回を重ねるごとに手が込んで行き「チャーシュー」を低温調理で仕上げるようになりました。

ぬるま湯から40分弱火で沸騰させずに調理したチャーシュー。

 この低温調理に欠かせないのが「アイラップ」。普通のビニール袋に見えますが120度の耐熱性があるのでお湯につけて調理をしても溶けたりしません。そんな便利なアイラップですが、気になったのが「箱」。通常のビニール袋ならティッシュペーパーのような平たいボックス型でも良いところ、なぜか盛土のような四角錐台。スーパーの陳列事情に日和ることのない強気の形状です。また、昭和感なパッケージデザインにも目を奪われます。それよりも感動するのが袋のつまみやすさ。一枚を的確にスルッとつまむことができます。

 袋は取り出し口から見ると三つ折りされて入っています。半分ほど使っても取りやすさには変わりありません。なにかこの箱の中に秘密があるはずと思い分解してみました。すると中から出てきたのは袋を使い込んでも底に落ちていかないよう台紙が。また先細りしていた四角錐台のの形は袋をつまむあたりで、うまく纏まるようにするための形状だったのです。この独自の形は「機能美」そのもの。
 ということで「45Lのゴミ袋をうまく一枚引き抜けない」問題はこの「アイラップ」の構造でうまく解決できそうです。オマージュという名の下、アイラップのお知恵を拝借させて頂きDIYしていきます。

アイラップの中にある台紙。

材料

材料は2種類のみ。

  • 4mmのベニヤ(今回はシナベニヤ)

  • 4mm 角の角材

角パーツのサイズは下記の通りとなります。

ホームセンターで四角くカットしてもらいました。斜めのカットだけは自分で。

①底板 115×230mm
②仕切り板 115×220mm(2枚)
③正面板 160×260mm(2枚)
④側板A 160×120×50mm
⑤側板B(内側) 155×110×42mm
⑥工作材 4mm角

ポイントは両脇に収まる台形の板なのでこちらにサイズを明記します。

後でこの2枚をボンドで貼り付けます。

作り方

側板Bの片面にボンドを塗ります。薄く塗り伸ばして下さい。
側板AとBを貼り合わせます。左右と下にはちょうどベニヤ板1枚分(4ミリ)の隙間
を開けておいてください。上の辺はピッタリと合わせてください。
側板B(小さいほう)の外側から14mmのところで線を引き、
そこに120mmでカットした角材をボンドで取り付けます。
角材上部を斜めにカットしておきましょう。こうすることで、
後ほど入れるゴミ袋の出し入れがスムーズになります。
アイラップにあるようにつまみやすいよう正面の板に切り込みを入れます。
適当なものを使って曲線を描き、それを上部と繋げて写真のようなマークをつけてください。
線に沿って切り抜いてください。
仕切り板を側板Bの角材に木工ボンドで取り付けます。
仕切板は側板Bの内側におさめてください。
側板には左右と下にベニヤ板1枚分(4ミリ)の隙間を作っていました。
そこに正面板と底板をボンドではめていきます。
完成です。
売っていた状態のゴミ袋を長手で二つ折りして中央の隙間に収め。
両端を均等に出して。
両サイドに隙間に収める。
一枚つまんで引いてみると。気持ちよいぐらいの取れやすさ!
アイラップの箱と異なるのは上フタがないところ。詰め替えを想定して上は開放しています。
使い勝手に影響はなさそうなのでこれで良いでしょう。

あとがき

 今回のゴミ袋ストッカーは「45Lのゴミ袋をうまく一枚引き抜けない」僕の問題と息子の「金曜日はラーメンの日」が相まってできたネタでした。アイデアはどこからやってくるか分からないもので、目の前の問題に固執しているときほど解決策が生まれにくいものなのかなと思います。
 偏りのない広範囲な好奇心は解決策を生み出し、人生を豊かにすると信じています。そう長くない人生、そこまで突き詰めることもできなさそうなのでより広く浅く多くのことを知ってきたいと思っています。昔の深夜番組で東野幸治さんが番組の冒頭で「知識は荷物になりません」と発していた含蓄に富んだ言葉は今でも記憶に新しく忘れることはありません。家族からは「雑学ジジイ」として久しいですが、これからも興味津々に日々過ごして行こうと思っております。それではまた次回。

作り方はこちらからも

写真:薮内 努 https://www.instagram.com/yaboo/

この記事が参加している募集

我が家のDIY

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?