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料理に慣れるために必要だったものは、時間と食べてくれる人の存在だった

子供の頃は自分の好きなものしか作る気にならなくて、料理は苦手でほとんどやってこなかった。
まともに作れるものはカレー、シチューと、大好物の餃子だけ。

どうしてある程度料理ができるようになったかというと、献立を考える時間がとれるようになったこと、何を作っても夫がおいしいおいしいと食べてくれること、この2つだけでやる気になれた。

パートをしていた頃は、夫が帰ってくるまでの1時間程度で献立を考えて作り終わるまでやらなくてはいけなくて、疲れ果てて帰ってきたら夕飯を作る余裕なんてなかった。
でも今は無職なので朝起きて冷蔵庫の中身を確認して、夕飯はこれを作るから下ごしらえをしておこうとか、これが食べたいから買い物をしておこうとか、そういうことを考える時間や
新しいレシピを試したり、常備菜を作る時間もとれた。
元々段取りが悪く頭の回転が遅いので、最初は簡単な料理を作るにもうんと時間がかかっていたが、だんだんと調理時間も短縮され、レパートリーも増え、凝った料理も作れるようになってきた。
時間があるだけでこんなに楽になるものなのかと驚いた。

結果的に料理に慣れたことで、もしまたパートに出ることになっても、あの頃のように夕飯を作る気力がなくて申し訳なさや情けなさに連日泣くこともなさそうだ、という自信になった。
今なら味噌汁も5分で作れるし、献立もぱっと決められる。

なによりもその過程を見守ってくれて、失敗した料理でも文句も言わず食べてくれた夫に感謝している。
夫のおかげで「料理は難しい」という概念が少し変わった気がする。
夫の励ましや「ごちそうさま」の言葉がなければここまでやってこれなかった。

いまだにうまく作れなかったりちょっとしたミスで失敗することもあるけれど、やり続けていればなんとかなると信じて毎日夕飯を作っている。


猫のエサ代にします。ありがとう!