森田剛くんの芝居

【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.27】


森田剛くんは、何でもできてしまう人である。
事務所に入る前はサッカーで、入所後はダンス、しばらくして芝居で力を発揮するようになった。


ダンスでは、上手いだけでなく、剛くんにしか出せない色気がある。

デビューした頃、香取慎吾さんが、何かの番組で、剛くんがダンスがすごく上手いという話をしていて嬉しくなったことを覚えている。

1997年、当時のジャニーズメンバーがこぞって出演した、京都駅構内の舞台「KYO TO KYO」では、剛くんもソロで出演した。どうしても剛くんが一人で踊るところを観たくて(V6のコンサートでは一番好きなメンバーばかり観てしまう)、レアチケットだったが何とか取れて観に行けた。

すると、予想以上に、色気に溢れた剛くんのダンスを観ることができた。
剛くんのダンスでは、ターンの振り返りの時に、少し首を傾け、前髪がパラリと体の動きから少し遅れて動く。それが独特の色香(いろか)となる。


芝居では、2005年、劇団☆新感線の舞台に主演してから、芝居の面白さの虜になったようだ。生田斗真くんもそうだとのことで、恐るべし劇団☆新感線(観客の私にとっても、野田秀樹さんのNODA・MAPと並んで、何としてもチケットを取りたい劇団だ)。

その3年後、剛くんは再び劇団☆新感線の舞台「IZO」で、幕末の武士である岡田以蔵で主演する。
これも、見事な舞台だった。舞台の上では、以蔵の孤独、悲哀を、これも剛くんの色気とともに、存分に表現された。ラストシーンの以蔵の、剛くんの独白は、その表情と相まって、こちらの胸を打つ。「IZO」はDVDにもなっているが、私の中で一番何度も見た演劇のDVDである。


私はジュニア時代の剛くんを知らないが、健くんとともに「剛健コンビ」として初のジュニアだけのコンサートをするほどの異常な人気だったのは有名である。

タレントとして有名になる人って、上手い上に、独特の華を持つのだろう。剛くんにはそれを感じてしまう。コンサートのステージで、舞台で、剛くんは独自の存在感を示す。

剛くんが、演出家の宮本亜門さん、蜷川幸雄さんらの錚々(そうそう)たるメンバーに気に入られて次々と出演を果たす中、私の勝手な感覚なのだが、剛くん自身もどんどん芝居が面白くなっていったように見えた。


何でもできる剛くんが、芝居一本を選んでやっていくというのは、私の勝手な想いではダンスが見れなくなるのは残念だが、並々ならぬ決意なんだと感じる。

舞台の空気感は、同時代に生きないと観れない。剛くんと同じ時代にいることを感謝し、剛くんのこれからも観ていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?