英語と日本語で遊ぼう

こんにちは!

今、田中は「日本語学会」で日本語と英語の言語システムの差異について(「統語論」「認知言語学」などの視点から)研究をしております。最近詰みかけていた矢先に、みなさんご存知『源氏物語』の英訳を見ていたのですが、それと原文および口語訳を照合していたら、結構面白いなと思う部分がありまして。。。
(ちなみに、これをきっかけに研究対象を「文語文法における表現方法と現代英語における方法との相違点」について切りけました。)

英訳の方は、意外とストレートな表現になっている!

学校の教科書にも採択されている[光源氏の誕生(桐壺巻)]から1節引用します。

(英訳)
there was among the many gentlewomen of the Wardrobe and Chamber one, who though she was not of very high rank was favoured far beyond all the rest
(『The tale of Genzo』translated : Arthur Whaley 一節から引用)

これ、どこか分ります??

これはですね、、、



(原文)
女御・更衣あまたさぶらひ給ひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬがすぐれて時めき給うありけり。

ここです!!ぜんぜん表現違うのに気づきました??「関係代名詞(非制限用法)」を使用している点がおしゃれです。
また、いとやんごとなき際にはあらぬを「she was not of very rank」なんてシンプルな表現にしているのも面白いですよね。

ちなみに、ここからわかることといえば

日本語はその情緒あふれる言語の数々から織りなす、様々な表現の特徴に対して、英語はシンプルな表現となりがち」という点ですね。


こういうのを利用して、表現の特色を学んでもらってぜひ楽しく勉強してほしいものです!
そしたら英語も古文も国語も、そのほかの教科も楽しくなりそうですよね!!

以上です!今回は少し難しい内容ですが、言葉の情緒に触れるというのもすごく大事なことなので。。ぜひぜひ☺️

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