お客様の心を動かす「こんなの初めて!」の原則
先日、『人がやるような普通なことをしていてもダメなんだ。人が驚くくらいに物事は「やり過ぎ」ないと、人の心は動かない』
と言った内容で、
をお届けしたところ、思わぬたくさんの反響をいただきました。
せっかく評判がよかったので味をしめて、今回は
《 人の心を動かす「こんなの初めて!」うの原則 》
という、≪原則シリーズ≫でお伝えをします。
私は28歳の時に起業をしました。
今から約30年前です。
歳をとったのか当時を懐かしく思い出すことが増えました。
当時は、「特にこれをやりたい!」とか「高い志を持って~したい!」などという立派な理由ではなく、「ただ、会社が嫌になった」という非常に不純な動機で独立を決めました。
ですから、会社を辞めることを先に決めて、「さあどうしようかな・・・」というところで、チャンスとキッカケがあり、独立をすることになりました。
詳細は私の本
を読んでいただくとして、いざ会社を辞めて独立をしようと思ったら、当時の部下であった3人の仲間も一緒にやってくれるというので食っていくためにどうしようと思った時に、情報通信機器の販売ノウハウしかなかったために、ある意味、仕方なくその事業を始めたという感じでした。
今世の中にある事業を普通にやっても大手には勝てないので、今と違うやり方をしなければいけないと思っていました。
業界がどちらかと言うと「売ったら売りっぱなし」で、あまりお客様を大切にしない傾向があったので、
(あくまで当時であぅて、今はそんなことないと思いますが・・・。実は辞めた理由の一つがこれだったのです)
徹底的にお客様を大切にすることにより、大手と差別化が図れるのではないかと考えました。
そこで、何をしようか考えていた時に、当時オフィスコーヒーの最大手であったユニマットコーヒーのきれいな女性営業がたまたま飛び込んできて、
「コーヒーサーバーは無料で貸し出します。コーヒー豆を使った分だけ買ってください。コーヒー一杯を喫茶店で飲んだら○○円ですが、これだと○円で非常にお安く済みます。従業員の皆様のためにいかがですか?」
と見事なまでに営業され?口説かれ?、さくっとオフィスコーヒーを入れてしまいました(笑)
そして、スケベ心を出して、コーヒー豆を頼んだらまた彼女が来ると思いきや、見たこともない普通の男性が来たではありませんか!
その後、その彼女は二度と来ることはなく正直「やられた!」という感じでした(汗)
しかし、その配達をしてくれた男性が帰った後に「これだー!」と思い、直ぐに女性を2名採用し、OA機器の清掃道具を持たせて毎月1回お客様を巡回をして、きれいに磨くように指示をしました。
もちろん、当社から入れた物件であろうが、他社から入れた物件であろうが、関係なく磨くように指示をしました。
その際に、お客様のオフィスの中の現状確認をさせていただき、次回の機器類の入れ替えるタイミングを把握するようにしました。
なぜかといいますと、我々が扱っていた商品は機械物だったのでいずれ必ず壊れます。
また、技術の進歩も早いので、新しい機能を欲しがって買い換えるお客様もたくさんいらっしゃいました。
要するに、『いずれ、必ず、どこかの会社から買い換える』ということが分かっていたので、その時にいかにタイミングよく当社とお取り引きをしてもらえるかがポイントだと考えました。
数カ月もするとお客様とも仲良くなり、彼女たちを通して、契約に至るケースが増えてきました。
また、お客様の創立記念日を聞き出し、その女性たちに当日必ず花を届けさせるようにした結果、月日がたつにつれて
「こんなことしてくれた会社は初めてだよ!」
とお客様が言ってくださるようになり、いつ吹けば飛ぶかわからないような当社を信用していただき、商品を買っていただけるようになりました。
残念ながら、お客様の数が増えると一軒々手持ちで花を届けるにはあまりにも効率が悪いということになり、途中から花屋さんと提携をして郵送にしましたが、お客様の評判はめちゃくちゃよかったです。
彼女たちが完全にお客様に入り込んでいたので何かを買う時には競合もなかったため、非常に高粗利で販売をすることもできました。
お客様の信頼を勝ち取り、「こんなの初めて!」になると、人は不思議ですが、また何か楽しいこと、嬉しいこと、得することを提供してくれるのではないかと当社に対して期待が膨らみ、そこで、次なる一手を案内すると、今度はしっかりお金を払ってでも商品を買ってくださるようになります。
これは、≪期待の善循環≫ ≪信頼の善循環≫が回っている証拠です。
もちろん、期待を裏切った時の反動も大きいですが、生身の人間のやることですから、100%完璧はありません。
それを怖がっていたら一歩が踏み出せませんし、逆に、お客様の期待を裏切らないための企業努力をするようになるので、会社にとっては非常に心地よいプレッシャーになります。
自分たちにできることは、その期待を裏切らないようにベストを尽くすことだけでした。
今回は「こんなの初めて!」というものを提供することによって、人の心が動くお話しをしました。
(追伸)
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