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病が語る日本史読んだよ+感想

『病が語る日本史』を読んだよレポ。

5年前のつぶやきを加筆修正しています。

▽読んだのはこちら


日本本土でもマラリア流行ってた


日本史の沼に入るとたま~に出てくる「おこり」という病。
あれ、実はマラリアのことだったんですね…!?!?
謎の病かと思ったらマラリアだったとは。

ていうか昔の日本ではマラリア流行ってたんだね…!
暑い地域特有のものだと思ってたらどうやら違うようです。
中間宿主の蚊が沼地とか湿地帯に多く生息するらしいので、沼地ばかりだった日本各地で流行りやすい環境だったのかもしれないですね。

藤原定家や徳川家光、平清盛も罹患してたみたいです。

余談なんですが、私の祖父母やご先祖様は沖縄の波照間島出身。
第二次世界大戦当時、日本軍の命令によってマラリアの中間宿主の蚊が生息する西表島・南風見に強制疎開しています。
で、そこで私の祖父母や親せきは全員マラリアになってるんですけど、その体験談として熱で髪の毛全部抜けたとか、寒さのあまり暴れるから柱に簀巻きにするしかなかったとか聞いたことがあります。
清盛の高熱もマラリアの可能性があるかもっていう記述があり、祖父母の体験談と清盛の高熱の描写がいきなりリンクしたことで不思議な納得感を覚えました。

あと忠興の目の治療をした馬島さんは南北時代から続く(当時の日本の)眼科治療の権威ある家なんだね…忠興と同年代に生きてる人が後水尾天皇の皇女の目も治したらしい すごいかよ


男の尻から出てくる寄生虫


(ちょっとグロいよ)江戸時代の草紙に男の尻から長い寄生虫が出てる絵が挿絵に載ってたんだけど第一印象が""完全にヤバいプレイ""だった
普通に痛そうだけど尻開発済の人の場合どんな感じなんだろって勘ぐってしまいました。女性にケツ丸出ししてるし…


ほかにも癪と疝気の違いや氏郷の大腸がん、病気関連の言葉に虫が多いのは寄生虫による病気が関係してたとか、なるほど!!!!の連続で面白かったです。

読んだのはコロナが流行る前だったのですが、今読んだらまた新しい発見がありそうだな。

似たような本だと新潮選書『戦国武将の死生観』も面白かったです。人物評価は俗説が多めなんですがおすすめ。
この本は現在『戦国武将のカルテ』というタイトルで角川ソフィア文庫から出てるみたいです。

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