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かかりつけ医に聞いてみた「積極的治療をいつやめるか」

体調がよいときは、かかりつけ医へ行くのがいい。日ごろは、しんどい時に病院へ駆けこんでしまうものだけれど。元気な姿も診てもらっておくことは、患者としてとっても大切なことだ。

◎病名:進行性乳がん(多発性骨転移・多発性肝転移)
◎治療歴:ホルモン療法→外科手術(右乳房全摘+腋窩リンパ節郭清)
→トモセラピー(骨)→アフィニトール →ケモセラピー 
※この間、骨治療でゾメタ継続
◎治療スケジュール:アバスチン+パクリタキセル【再】
‥来週より4クール目突入よてい(骨髄抑制の関係で、2週おきの投与中)
◎おもな症状:骨髄抑制(免疫↓)、倦怠感、下痢、皮膚炎症、気持ちの落ち込み

I先生とは、冬のインフルエンザ以来だね‥
約半年ご無沙汰しているあいだに、どんな様子だったかを報告する。
いっとき肝臓が腫れあがったが
治療が効いて縮んだという話をしたら、
先生は微妙なリアクションをした。

I先生「縮んだということはね、そのときに腫瘍も動いたりするんですよ。
大きな血管の近くの腫瘍が、血管を圧迫したら‥」

エリィ「圧迫したら‥‥(え?)」

I先生「血管が破裂するとか、そういう心配はありますよね」

エリィ「(えーっ!?)
そ、そんな話はまったくでなかったです…
主治医や検査技師の見立てでは、とにかくパクリが効いているって‥」

あーびっくりした。
久々にぞっとしたね。
今日は手ぶらで来てしまったけれど、
やっぱり画像とか用意すべきですよね。反省。

さて、本題。治療のこれからについて。
いや治療もなにも、
もうやることなくなってきているわけで。
今日は転院という選択肢についても、
先生の意見を聞きたかった。

前回外来時の騒動など、とにかく
(治療以外の)トラブルが多いのは、悩ましいところ。
それでも今の病院へ通うのは、高度医療を期待してのこと。

しかし、もう別の病院でもよい気がするのだ。
これまで複数の病院にかかってきた。
転院のリスクも覚悟できている。
それでも、今の病院へ通い続けるほうが
患者にとっては辛いような気がして。

I先生は、2つの選択肢を整理してくれた。

【選択A】できるだけ長く生きていく派
体の状態と相談しながら、なるべく長く、手をかえ品をかえ抗がん剤治療を続けていく。抗がん剤治療を長期続けていくのであれば、転院は不利。(これまでの経緯を完璧に引き継げなければ、転院の意味がない。そしてそれは難しい‥)
◎メリット→延命期間が長くなる可能性大。容体急変を避けやすいし、たとえそうなったとしても、今の高度医療によって対応しやすい。
◎デメリット→副作用で使い物にならない日が、ある程度ある。治療スケジュールに縛られ、治療中心の生活になる。また対応のまずい病院とつきあうストレスがある。
【選択B】生きている時間を充実させる派
半年とかある程度の期間いまのケモをやったら、いったん治療を休む。あるいは思い切って治療をやめる。この場合の転院は吉。その際は緩和外来のある病院を選ぶべし。
◎メリット◎
副作用からの解放。残念な病院からの解放。とにかく自由。外国へ行っちゃうとか、やりたいことをやれる。副作用のしんどさがなくて、快適な日が多い。転院もできる。
◎デメリット◎
治療がとまる=病気が勢いよく進む。延命期間は短くなる可能性大。あと、容体が急激に悪化して命に係わる事態になる可能性もある。要するにコロッといきなり旅立つかもしれない。

「治療のゴールをどうするかです。
それを決めるのは、エリィさんですよ」

先生はこう続ける。
「エリィさん、今日の様子を見ていると
顔色もいいし、しっかりお話できていて
治療はうまくいっているんだなと感じました」

そうそう。
こういう声掛けは今のがんセンターでは
聞かれないんだよね。

なかなか難しい選択だけど、もう少しよく考えてみようっと。

===診療明細===
再診料…175点
医学管理等‥225点
合計→400点(4,000円)※患者は3割負担