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ウイグルでは泊まれない!?


2019年のお盆休みに新疆ウイグル自治区に行ってきた。行ったのは首都ウルムチではなく、ウイグルで二番目に大きな都市、カシュガル。
 

カシュガルはウルムチから南西の方に位置し、新疆ウイグル自治区の中の西端の街。シルクロード上にあるオアシス都市としてかつて東西南北から様々な人々が集まった。

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↑中国語でシルクロード上の有名都市が挙げられている。右から4つ目がカシュガル(喀什)。


カシュガルを訪れる際、「シルクロード」「遊牧民」「イスラーム」といったイメージが脳内を巡り巡っていて、いったいどんな街なんだろうと思っていた。


いざ到着すると、、、


さっきまで見てた中国やないか!
(経由地として四川省・成都に小滞在していた。)


砂漠の中のオアシスの街というイメージよりは、そこそこ高いビル、銀行、集合団地と近代都市の街並みだった。科学技術と情報機器が発達したご時世、少し遠くに行ったからって、すぐにおとぎ話の様な世界がある訳ではなかったとしみじみ感じた。

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スリランカで旅していたときに出会った旅の大先輩が言っていた。

今、世界中の街はどんどん均一化している。

ヨーロッパだけでなく、アジア、アフリカ海の向こうの小さな国まで、街に公園を整備して、銀行ができて、バス鉄道が組まれて、車が走って、携帯が普及して、同じプロトタイプの街になっていくと。しかしウイグルの街とインドの街、日本の街は文化も気候も全然違うから異なった特徴がある。


でも、その中で共通的な部分(人々が住みやすい便利な街の造り)は増えて来ているんじゃないだろうか。
新しい街に出会う度にいつもその言葉を思い出してしまう。

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話を戻す。中国やん!って思ったカシュガルの街だが、旧市街地はイスラーム情緒溢れていた。イスラームの幾何学的なデザインが建物に威厳を与えてるような感じを受けた。

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ここだけ、時間から置いていかれている感じ。一応、観光目的で保存されているようなエリアなのだけど。朝に散策すると生活感あふれる住人たちの姿を見れる。しかも、住んでいるのは家族が多いようで小さな子供もそこらへんにたくさんいる。


街につくと、宿探しを始めた。ついつい街歩きに夢中になり宿確保できる時間は遅くなるのことは、自分にとってはお決まりパターンなので注意だ。


街の中心は、かつてのお城とそれを囲むように城壁がある。城壁の内側が街の市内の中心になっており、市街地と旧市街地に分かれている。旧市街地は先程のイスラーム風の町並みが強く、ウイグル系の人たちが多く住んでいる。


せっかくなので旧市街地の宿に泊まりたい!と思い手当たり次第、宿に入って「泊まれる〜?」て聞いて回った。


すると返事は「No〜※❒#◀∴☓⦿☒〜!?」


なるほど、泊まれないんだ。人が一杯なのかな!?
次行ってみよう。


2軒目、3軒目…すると、、

「No〜※❒#◀∴☓⦿☒〜!?」

「No〜※❒#◀∴☓⦿☒〜!?」

「No〜※❒#◀∴☓⦿☒〜!?」

どこも泊まれへんやん!!

(※自分のもともと低すぎた英語力が、さらに悪くなったのか全然聞き取れない。ノーってのだけは分かる)


よくよく聞いてみると満室ではないみたいだ。じゃあ何で泊めてくれないんやろ。そして毎回、街に3軒だけあるユースホステルを勧められる。


もう2軒のユースホステルには訪問済みで、満室ということは知っていた。


安宿を巡ったがどこも泊めれないとのこと。インドでもこんなことなかったぞと思いつつ、焦る。後ほど訪ねた宿で、一軒優しい中国人の方がいて泊まれない理由をゆっくり何回も説明してくれた。


「ガイコクジンはパーミッションがいるヨ。」


許可書がいるらしい。落ち着いてググると、専用の許可書がないと確かに泊まれないらしい。※単純な情報収集不足だった。


なるほど、普通の安宿はどこも泊まれないみたいだ。自分の旅のこだわり的に1泊目から安宿を逃すのは、旅の雰囲気を損なう気がした。少し遠方にはなるが、3つ目のあまり有名じゃないっぽいユースホステルを目指すことに。


ここでは事前準備が役に立った。私はスマホに香港シムを仕込んできたのだ。だからググることができる!中国本土のネット電波ではファイヤーウォールというセキュリティが敷かれていて、Googleとかyahoo!は使えない。


では早速、グーグルマップ始動→現在地がうまく出ない。→どこいるか分からない。


私は事前に中国版地図アプリもインストールしていた。百度地図(バイドゥ マップ)を起動。


百度地図始動→目的地に着く→ユースホステルない→なんか周りの景色もおかしい
→再度トライ
→目的地が上手く表記できていないよう
→宿どこか分からない。

色々準備してきたのに役に立たず。

安宿は無理だと諦め、普通のホテルを探す。泊まれるか聞くために、ホテルに入る。入り口がX線検査の機械&警備員みたいな人がいる。泊まれないよ。と言われる。他のホテルへ。入り口に鉄格子が付いてて入れない。


どうも、外国人を泊めるのはホテルでも難しいようだ。さらに宿の経営全般にも制限がかかっているようだ。



てことはウイグルでは泊まれない!?かなりピンチだ。インドでも宿はしっかり確保できたのに。ウイグルの洗礼をうける。


こうなると、手当たり次第訪問するしかない。タクシーも使いながら、百度地図上のホテルを訪ねまくるしかない。

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2000円程のホテルでどうにか泊まれるようになった。本当よかった。やっぱり宿を確保できないとすごい焦る。アポなし旅が裏目にでたカシュガルであった。


続く、、



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