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『おかえりモネ』第11回 お盆に実家帰省しよう

 モネは気象予報士の本を買ってしまった! 図書館で借りてもよかったかな。そう問いかけてしまいますが、万事控えめな彼女が買ってしまったあたりに、情熱を感じます。

雲のかたちを写真に残して

 早速開いてみますが、無茶苦茶難しい問題が出てきます。わかりそうなところから……そうめくっても、ともかく難しい! それでも諦めきれなくて、モネは雲を観察し、名前を覚え、写真を撮影するようになります。そして部屋には、雲の写真がどんどん増えていくのです。こうやって集めることに何か充足感があるのかも。「雄大積雲」なんて言葉を、こちらまで覚えられてしまいます。

 そんなモネは初任給をもらいます。手渡しか、へえ〜と思っていたら次回からは振り込みとのこと。
 サヤカに初任給のことを告げます。そして家賃光熱費食費はいくらかとモネが問いかけると、三万と言います。安い! 家のこともやってくれるからとのことですが、やはりサヤカは気前がいい。姫というか殿というか。かっこいいなぁ。そんなサヤカはこれで区切りができたから、祖母の初盆は帰省するように言います。

味噌! 油麩! ずんだ!

 そんなモネに、森林組合のみなさんがいろいろ持ってきます。味噌と空心菜の炒め物。油麩の卵とじ。そしてずんだ! 地元の味ですね。ずんだは南東北広範囲のものが、どういうわけか宮城特産になっていて、山形福島の方は複雑な思いがあるのでご注意を。特に山形の方は「ずんだ? ああ、ぬたもづ(ヌタ餅)!」と訂正されたりするとかしないとか。芋煮とあの緑色のあんこは、なかなか難しいものがあります。秋になったら芋煮会はするんでしょうね。今から楽しみだ!

 ここで菅波が挙動不審というか意味不明なことを言い出す。ここの廊下は野菜や果物が転がっているのかって。いや、そういうことじゃない。しかもここでスイカを投げられ、キャッチに失敗。かなり動揺する菅波。そしてこう口走ります。
「空間認識能力が劣っているので!」
 そう動揺したあと、「帰省ですか、いいですね」と声をかけてきます。モネがそんな言葉を先生から初めて聞いたというと、動揺しつつそんなハートウォーミングなことだって言うとブツクサ。先週、彼はあまりに言動が厳しすぎて、闇が深いだのトラウマ推察されていましたよね。いや、そんなことないと思いますよ。ここで動揺しつつ、自分だって帰省して家族に再会する相手には優しいことを言うとかなんとか言っています。
 菅波よ……不器用なだけなんだな。がんばれ!

生活に残る震災のあと

 家族に会いに帰る18の夏、戻りたい! 見送るサヤカにそう言わつつ、モネは帰省します。地方沿線を乗り継ぎ、BRTにのる。BRTとは震災で被災した沿線の代替バスのこと。組手什をバスに持ち込み、運転手さんに「すごいもん持ってんな」と言われちゃうモネ。モネはおばあさんと隣り合い、何気ない会話を交わします。夏野菜がどんどん伸びちゃうと語るおばあさんに、おじいちゃんの牡蠣が食べたいと返すモネ。宮城らしいやさしい会話です。
 なんというか、地に足がついているんだな。南東北らしさがある。でもこんな会話にも、そもそもがBRTというバスにも、組手什にも、震災の影響はあるのです。あれがなければ、バス移動していなかったのから。

 連絡船で父と妹を見かけるモネ。未知は水産試験場のインターンだとか。耕治は早く帰ってくると言います。そしてモネは帰宅し、東北らしい立派な仏壇に手を合わせるのです。
 『おちょやん』の時より仏壇が大きい。そういうとこが、東北らしいんだな。

菅波は空間認識能力が劣っている


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