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霜が降り、小雨が降り、木々が紅葉する頃。

今日は朝からぱらぱらと雨降りの一日でした。
今日は仕事だったけれど、雨の日は本でも読んでのんびりと過ごしたくなりますね。

いつの間にか10月も下旬となり、どんどん秋が深まってきました。本当に季節がめぐるのは早いですね。朝夕は涼しく、寒いくらいの日も。ついこのあいだ羽毛布団を出しましたが、朝は心地よくて起きづらくなってしまいました…。

出かけた先で撮る写真も、空気が澄んでいるからかいつもよりいい感じに。大きな台風が過ぎたあと、吹く風も空も空気も、季節はより秋らしくなってきました。

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そんな中、二十四節気は秋の最後の節気である霜降(そうこう)へ。
今年は、10/24〜11/7までが霜降にあたります。次に訪れる立冬(りっとう)からいよいよ冬になり、また季節がめぐります。

霜降は、その名の通り霜が降りる頃。ですが、もともと二十四節気は中国華北地方(黄河流域)の気候から生まれた言葉で、この時期の日本の本州で霜が降りることはありません。

北海道など、ところによっては早朝、植物の葉や窓ガラスに白い霜が見られ、冬が近づいていることが感じられます。

ちなみに、霜は「降る」といいますが、昔は霜も雪と同じように空から降ってくるものとされていたので、霜には「降る」という言葉が用いられています。

霜が降りるほかにも、ときどき小雨が降り、楓(かえで)や蔦(つた)が紅葉し始める。そんな季節になります。

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この頃、秋の味覚もたくさん出揃います。
さつまいもやしめじ、りんごにざくろ、栗、秋鮭、小豆などなど…。

最近よくスーパーで買うのが秋鮭。塩焼きにしたり、きのこと炒めたり、お味噌汁に入れたり。どんな食べ方をしてもとろけるように美味しい。今年はなぜだか特に美味しいと感じます。

秋鮭は、秋の産卵のために川を遡上(そじょう)してくる鮭のこと。川に上る前のものを目近(めぢか)、銀毛(ぎんけ)といい、目近は特に脂がのっていて高値で取引されます。

遡上をはじめ、産卵を控えた鮭は痩せてきますが(ぶな毛といいます)、ぶな毛から採れる筋子もまた季節の味。いくら丼などにすると絶品です。

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街を歩いていても、秋を感じることが増えてきました。
風がやさしく吹いている日、どこからか金木犀の香りが漂ってきます。

金木犀のほんのりと甘い香りは、小学生の頃、友達と並んで歩いていた学校からの帰り道や、家族で出かけた近所の公園を思い出します。忘れてしまいそうな、遠く淡い記憶。季節の風景や香りは、こんな風にふと懐かしい記憶を呼び起こしてくれます。いつも身近にあったんだなあ。

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北国からは紅葉の知らせが届いていますが、大部分の地域ではこれからが紅葉のシーズン。(いつも北海道の季節のお便りをツイッターの#暦生活写真部から届けてくださる方がいますが、紅葉がとても綺麗です)

秋の深まりとともに少しずつ色を濃くし、秋の終わりに散って行く紅葉。季節の移り変わりを愛する日本人にとって、昔から格別な情景だったのだと思います。

紅葉は、木々が冬支度を始めるしるしでもあります。
紅葉をじゅうぶん楽しんだら、次は私たちが冬支度を始めます。

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今年はどこに紅葉を見に行こうかな、家族写真を撮りたいな。

霜降も、いい季節にできますように。

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