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足部の「ケア」

先日2月10日は「フットケアの日」とテレビでみました。

現代の生活様式は座位の時間が長く、裸足になる機会も少ない。

また季節的にも冷えを抑えるために分厚い生地の靴下で覆われており、なかなか刺激が入りづらいのが足。

ケアとなると一般的にはほぐしたり、揉んだりといったイメージですが、「刺激」という観点で足部のケアについて考えようと思います。



足部はもともと固有受容器が多く、身体に対する刺激の入り口としての役割が大きい。

実際足部への刺激が姿勢制御に影響するといったリサーチも多い                   https://link.springer.com/article/10.1007/s00221-004-1868-3

特に過緊張による身体への問題を抱える人は足部への刺激、入力が減っていることが多い印象です。



足部への刺激が適切に入っていないと体重を支えている際に土台の感覚が薄いことで、身体全体が不安定になっていると中枢神経で処理されてしまい、それにより身体を安定させるために緊張性の指令が筋などに送られていることでこのような問題が起こっている疑いがあります。

距腿関節のモビライゼーションと足底への受動的なマッサージが片脚バランス能力を向上させたリサーチがありますhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4833574/


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筋収縮を促し、緊張を高めるようなアプローチでないもので身体を「安定」させる能力が向上したことから何が考えられるでしょうか?



①距腿関節のモビライゼーション = 関節のメカノレセプターに対する刺激 ②足底のマッサージ = 皮膚に対する触感覚の刺激 

①と②が刺激の入り口である足部の図式を明確化し、荷重に対する求心性の伝達、中枢神経での処理、筋その他への遠心性の伝達がより適当に行われることで「安定」を生むのではないでしょうか。

求心性遠心性ループ


肩こりや腰痛などはもちろん局所的な問題への対処も必要です。ただその問題が足部から派生している可能性も疑う必要があります。

そういった問題に対してシンプルに足をマッサージする、足首をよく動かす、青竹や突起のあるクッションなどを踏むことで刺激をしっかり入れ、自分の足の存在を自身に示しておくことも大事なケアといえるのではないでしょうか。

末端冷え性の方にも下腿のトレーニングとともにこれらのケアをお勧めしています。

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