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新人研修内容

新人研修では社内もしくは外部から講師が来て、講義を受けることが多かった。他社(客先)見学等もあった。

講義の内容は、挨拶や名刺交換、電話対応のような基本的なマナーから始まり、プログラミングの基礎を習ったりした。

プログラミング研修はJavaアプレットでWebブラウザに文字を表示するだけの簡単な内容だった。
時代遅れの技術でこんな基本的な内容をやる意味があるのか分からなかったが、情報系出身どころか文系出身が多かったため、皆難しそうにしていた。
配属後の業務がこれで務まるのか不思議だった。

漢字の成り立ちや日本語の意味を考える講義もあった。大変厳しい外部講師で2日間に渡っての内容だった。
なぜこんな内容の研修があるのか不明なまま、講師は無駄に厳しく精神論を語っているイメージだった。
しかも、2日目その講師は無断で大遅刻し、午前中は何もしないまま終わった。
有名な外部講師で費用も高かったらしいが、全く意味はなかったと思う。

はたまた「社会人とは」ということを考える研修もあった。前半は学生との違いを考える時間があり、責任感を養う意味で意味はあったと思う。
しかし、後半はまたもや精神論が多く、「おまえらが一人前になろうなんて早い!まずは半人前を目指せ!」というような内容だった。
その研修終わりに、講義の感想とこれからの行動や目標について作文を書かされた。個人的には納得のいかない講義内容だったか、そんなことは口にせず、やんわりとこれからの社会人生活頑張りますという内容をそれっぽく書いた。
その後、同期全員の作文が公開されたのだが、皆ピュアな上にスポンジのような吸収力を見せつけ、ほぼ全員が「早く半人前になりたいです」というような内容だった。
気持ち悪い、宗教みたいだなと思った。
講師とは関係のない別の上司がそれらの作文を見て、「半人前ってなんだ?研修で習ったのか?バカ正直に全部受け止めなくていい。自分を持て」と言っていた。
私は、この上司は信頼できそうだなと思ったと同時に、この研修はなんだったんだと思った。

その他、タメになった研修ももちろんあったが、中でも楽しくて大笑いした研修がある。
それはチームワークを養うという名目で行われたものだが、小学生がやるような遊びだった。

4人1チームとなり、各チームにはA4の紙が数十枚渡される。
それらの紙をどのように使ってもいいので、1分間の間にどれだけ高くできるか競うというものだった。
最初10分ほどチームで作戦を練る時間があり、その後1分間が競技時間である。

私達のチームはまず他のチームの作戦を盗み聞きすることにした。
どうやら他のチームはA4用紙を4つ折りの要領で折り目を付け、四角の柱のようにして、それらを積み上げていくという作成だった。
ただくしゃくしゃに丸めてとにかく固めて積み上げる作戦のチームもいた。
「なるほど、他のチームは安定性と強度がなく、そこまでの高さは望めないだろう。」
そのような判断をして、私達のチームは下記のような作戦を立てた。
①残り時間ギリギリまで、新聞紙やチラシでよくやる箱作りをチーム全員で大量生産
②残り5〜10秒の間に、用紙を筒状にまるめて上下を用意した箱で蓋をした安定性の高い柱を積み上げていく。
という、安定性と強度が見込めて、かなりの高さが望める作戦にした。

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そして、いよいよ競技開始の合図がなった。
私達のチームは急いで箱を折った。折りまくった。
他のチームは不安定だが少しずつ高さを増している。
残り10秒ほどになった。
どんどん積み上げるチーム。積み上げたものが崩れ急いでやり直すチーム。
私達のチームは作戦②を実行しようとする。
そして終了の合図がなった。

結果がでた。
1メートル以上積み上げたチームもあれば、20センチほどのチームもある。
それに比べ、私達のチームは箱が3つあるだけである。
まさかの積み上げる時間がなかった。箱1つ折るのに1分ほどかかったのだ。
完全な作戦ミスだ。
その状況に大笑いした。涙が出るほど笑った。

「1分で紙を高く積み上げる」というルールの中、他のチームは高さは違えど積み上げている。私達は小さな箱が3つあるだけだ。
なんだこのシュールな状況は。
息ができないくらい笑ったが、優しい講師だったので許してくれた。

私が覚えている研修はこれくらいだ。
もう一つ、中国研修という大きなイベントがあったのだが、それは別の記事にまとめる。

不満もすこし述べたが、研修期間はものすごく楽しかった。
とにかく同期のメンバーに恵まれた。
入社後5月のゴールデンウイークが本当にいらないと思った。毎日会社に出社したいと思った。
それほど同期の皆といるのが楽しかった。

配属後に地獄が待っているとも知らずに。

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