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銀河フェニックス物語

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舞台は宇宙。恋あり、笑いあり、アクションありのハードボイルド小説「銀河フェニックス物語」の連載マガジンです。最新話をすぐ読めます。
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銀河フェニックス物語 総目次

イラスト付き縦スク小説『銀河フェニックス物語』の内容が一目でわかる目次を作ってみました。…

銀河フェニックス物語 <恋愛編>  第七話 彼氏とわたしと非日常 (2)

 シーズン第二戦。  ワークスであるうちもギーラルも『兄弟ウォール』もトップに立てなかっ…

銀河フェニックス物語 <恋愛編>  第七話 彼氏とわたしと非日常 (1)

 推しが卒業した世界。  宇宙船レースの最高峰S1の新たなシーズンが始まった。  『無敗…

銀河フェニックス物語【少年編】 第十五話 量産型ひまわりの七日間(まとめ読み版)

 絶対は絶対にない。 それでも将軍家は言い続けなくてはならない。 「絶対に勝利せよ!」と…

緑の森の闇の向こうに【創作大賞2024】まとめ読み版

 その時は、単なる事務連絡だと思った。  「三十九度の高熱が出て、自宅で寝込んでる」  い…

緑の森の闇の向こうに 第12話(最終回)【創作大賞2024】

* * 「ただいまぁ」  フェニックス号の居間にレイターの間延びした声が聞こえた。  わた…

緑の森の闇の向こうに 第11話【創作大賞2024】

 とにかく風が強い。レイターは顔をしかめた。  機体をつかむ指が痺れてきた。ちっ、いつもより身体が重てぇ。先週の怪我が響いてんな。 「っはん。こんなところで落っこちたら、ティリーさんに叱られちまうぜ」  指先に力を込めて体勢を整える。 「そこのヘリコプター。止まりなさい」  ヘリパトが近づいてきた。MM二十六が逃げるように速度を上げる。田舎警察のへぼいへリじゃ追いつけねぇな。  着陸脚に身体を固定し、腕につけた無線機のスイッチを入れた。 「おい、アーサー聞こえるか? NR

緑の森の闇の向こうに 第10話【創作大賞2024】

 レイターは耳がいい。エンジンやローターの回転音で大体の機種はわかる。だが、地上ではサイ…

緑の森の闇の向こうに 第9話【創作大賞2024】

* *  迫撃弾を受けたレイモンダリアホテルの消火活動は一段落していた。ビルからは煙が立…

緑の森の闇の向こうに 第8話【創作大賞2024】

 こんな時にふざけないでほしい。 「そんなことできるわけ……」  断ろうとしたところで、言…

緑の森の闇の向こうに 第7話【創作大賞2024】

**  この星は日差しが強すぎる。  電子鞭で打たれた右手を軽くさする。火傷の様なジンジ…

緑の森の闇の向こうに 第6話【創作大賞2024】

 もう少しで大通りに出るというところだった。前から怪しげな三人組が近づいてきた。 「やべ…

緑の森の闇の向こうに 第5話【創作大賞2024】

「なあ、レイター、パキールの天然物と栽培物はどう違うのか聞いてくれないか?」 「あんた注…

緑の森の闇の向こうに 第4話【創作大賞2024】

 その時、ダルダさんの手首で携帯通信機が光った。 「おっと失礼」  メッセージが届いたようだ。ちらりと送信元の名前が見えた。『レイター』と出ていた。  わたしは思わず扉の方を振り向いた。レイターがにやりと笑った。  携帯のメッセージを見ながらダルダさんがゆっくりとうなずいた。 「ふむ、移転先ではパキの木の九十ニパーセントが枯れているらしいな」 「……そ、その数字は」  狐男が細い目を見開いた。 「九十二パーセントをたまたまとか一部とは言わないだろう」 「問題ございません。次