不思議なこと　【言葉】

この世に不思議なことなど何も無いのだよ

作家、京極夏彦氏の百鬼夜行シリーズに登場する京極堂こと中禅寺秋彦の名台詞で、以下に要約できます。

〇不思議なことや分からないことは、あなたが理解をしていないだけ。
〇出来事そのものは、不思議なことは何もない。何か理由があるだけ。

「不思議、わからない」と嘆き、悩んでいるときの解決方法は、ものすごく簡単。理由や原因を知り得ること。

世の中、本当に不思議なことはないのか？　
超常現象はどうか。（現在までの自然科学の知見では説明できない現象）
超常現象は、およそ人間と出来事に関することに分かれます。
〇人間の特殊能力（超能力、霊能力など）
〇偶然では説明できない出来事

超常現象を信じるか信じないか？
日本人は、神道の精神が生まれながらにして備わっているので、実は信じないとして生きることの方が難しかったりします。
神道は、地上の森羅万象しんらばんしょうに神が宿るという考え方で、祖先崇拝や自然崇拝が基本です。お墓参りをしたい、という自然要求や「悪いことをしたら、バチが当たる」などと普段、口にしたり、聞いたりするのもそういう影響なのですね。

中禅寺秋彦は、シリーズ中で超常現象を体験してしまうことがあります。「この世に不思議なことなど何も無いのだよ」と矛盾します。
どうするのか？
「超常現象を含めてでの、この世に不思議なことなど何も無い」であるとします。（理由なき不思議なことがあることも含めて、不思議なことは無い）
深すぎて、わけがわからなく、なりますがそういうことです。

「不思議なこと」を理解、理由を知ると、悩みは解決できることが多いですが、その理由を知って、あなたがまた悩むことになるかは、また別の話です。例えば、浮気、不倫をした相手を罵ののしっても、実は自分に問題があったとか。（理由はなんであれ、浮気、不倫は当本人が悪いことなんですけどね）
人間関係において、相手になぜ、そんなことをしたのか？
と、深追いして、その人と絶縁関係となるのは、誰しもあることです。
（男性より女性が多い）
ある程度で止めておくのは、人間関係をスムーズにするコツです。
（上司に失敗した理由を言え！　などとグチグチと言われ、その上司のことが大嫌いになることはよくあること。母親が子供に対して、行うことがあるので気を付けてほしい。逆もまたしかり）

「この世に不思議なことなど何も無いのだよ」
このことが気になる方は、
百鬼夜行シリーズの第一弾、「姑獲鳥うぶめの夏」、二弾「魍魎もうりょうの匣」の読書がお薦めです。仏教関係（禅、悟り）なら、第四弾の「鉄鼠てっその檻」です。
超常現象（奇術、呪術、超能力など）に興味がある方なら、中島らも氏の「ガダラの豚」です。興味がなくても、理解できるようになります。