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遭難/結願

物騒なタイトルですがガチです。
最後の最後に散々な目にあいました。
88番と別格20番を廻って結願した歩き遍路61日目。

高松のビジネスホテルの朝食バイキングでしっかりお腹を満たす。
このホテルにはかなりお世話になった。

瓦町駅からことでんに乗車。
通勤通学の時間帯で四国なのに駅に人が結構いて驚いた。

しばらくすると電車はガラガラ。

8時50分、長尾駅から歩き遍路を再開。

田舎道を進む。

駅弁をしている卑猥な石像。

10時、おへんろ交流サロンに寄り道。
4度お会いしたお遍路先輩にこちらの存在を教えていただいていた。

お接待のお茶とお菓子をいただきながらアンケートを記入。

任命書とバッジをいただく。
こういうお遍路を廻った証明書を形としていただけるのは嬉しい。
DVDは割れそうなので遠慮した。

模型を見ながら今まで廻ったお寺を振り返る。

ここから次のお寺までのルートは2つ。
①女体山…景色が良いけど険しい山道
②旧遍路道…景色は良くない補整された短い道。
なるべく時間をかけたくないので②を選択。

『結願の郷』で少し休憩。

そこから歩き始めると「もしかして岩クマーさんですか?」と突然呼び止められた。
なんと僕のブログのファンの方で、こんな所まで会いに来てくださったらしい。 「もしかしたら通るかもと思って」
「お年寄り以外のお遍路さんは少ないから、多分そうかなって」
まさかの訪問に驚いた。
そんなことあるのか。
女体山のルートに進む可能性もあったのに。

お接待をいただく。

サインを求められて、何故かTHA BLUE HERBのDVDの裏にサインさせていただく。

思わず「こんなん書いたら札幌が汚れますよ」と言ってしまった。
※THA BLUE HERB…札幌のヒップホップクルー

折り返して戻って来る竹屋敷に荷物の大半を放置。

12時55分、88番の大窪寺の前に到着。

参る前に『八十八庵』で昼食。

打ち込みうどんをいただく。
具沢山の豚汁のおうどんで美味しゅうございました。
冬に食べたらたまらんと思う。

こんなお遍路さんがいたらたまらんね。

お腹を満たして大窪寺を廻る。

こちらが四国八十八霊場の最後のお寺なので、大師堂をお参りして、ひとまず「よしッ」と小さく喜ぶ。
だが僕のお遍路はまだ終わりではない。
ゲームでいえば表のラスボスを倒したところ。
別格20番も廻って、1番まで戻ったら終わり。
高野山はどうするかまだ決めていない。

次のお寺へと向かう。
日中には辿り着きたい。

次のお寺は別格なのでルートの資料が少なく、「とあるお遍路の道しるべ」を参考にして最短距離の③金毘羅宮経由尾根筋の山道遍路道ルートを進む。

鳥居に向かって階段を登る。

金比羅神社の裏に道がある。
まるで隠し通路。

山道を進む。

段々と傾斜がきつくなっていく。
重い荷物を背負っているから踏み込む際のふくらはぎへの負担が大きい。
レッグカールをしている感覚。

途中からロープが敷かれており、それ無しでは登れなくなる。
ロープを握りしめて上半身の筋肉に頼って上へと登る。
パワー。

この辺りから道が怪しくなるが、一応は小さな道標が見えるのでそれを頼りに進む。

この辺りが山頂なのだろうか。

途中から草木が生い茂っており、整備されていていないので道かどうかも分からなくなる。

木が倒れており塞がっているけれども、たぶんこの道なので乗り越えて進む。

高い木がそびえ並ぶ。
あかん、道標も見当たらないし、道がさっぱり分からない。

道標がある場所まで戻って、道を探すが、やはりよく分からない。
とりあえずそれっぽい方向へ進んだのが致命的な判断ミスとなった。
足場が崩れてそのまま崖を滑り落ちていった。
まずい、このままでは遭難してしまう。
「山で遭難したら降りずに登れ」というけれども、崖なので登れない。
死が頭をよぎった。
あれ?
遭難してしまう、ではなくて、既に遭難しているのでは
微かだけどもiPhoneの電波が繋がっているので警察へ電話しようかと思ったが、まだ陽はあるし、なんとかしよう。
とりあえずGoogle MAPを頼りに車道のある方向へ進み、道でも何でもない崖を降りていく。
やっと車道が見えたと思ったら20メートルほどはあろう崖を降りなければならず、先にバッグパックと傘を下に落として、張ってあった落石防護網を掴みながら直角より急な降りて、無理やり車道に復帰。
トレイルランニングとボルタリングをかじってて良かった。

※落石防護網…山に張ってあるこんな網↓

最後の最後に服がボロボロ。
パンツに穴は空くし、全身が泥まみれ。

上落合ルートの途中から進む。
最初からこちらの道を進めば良かった。
こんな道を進んだお遍路さんは歴史上で僕以外にいないだろう。

19時になり陽が落ちる。
日中には着くはずだったのに。

灯りがほとんど無いのでiPhoneのライトを頼りに進む。

あと少し。

街灯りの夜景が綺麗だけれども、あれがどこの街なのかを調べるのも面倒臭い。

20時25分、やっと別格20番の大瀧寺に到着。
17時以降もお参りできることは事前に電話で確認済み。

照らしてパッと見た感じ、日中にじっくり拝観するほどのお寺でもなさそうで、GoogleMAPの評判も似た感じ。

これにて88霊場+別格20霊場の四国108霊場を全て歩いて廻りました
結願

ここから1番の霊山寺まで歩いて10時間。
どこまで行ってどこで泊まるか全く決めてないけど、とりあえず穴吹駅に向かって下山。

23時、命の自動販売機を発見。
喉を潤す。

24時20分、やっと下山してデ・レイケ公園のトイレで身体と服を拭く。
クライマックスに相応しい惨めさ。

すき家で牛丼食べて、デ・レイケ公園に戻って野宿。

【進行状況】

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