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処方師のシンフォニア

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ただの妄想、虚言な噺 処方師の私と時々君と
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最初のお客様③

最初のお客様③

「しょほーしさん、お待たせ!ご要望の夢霧3瓶」
カランコチンと瓶の音をたてながら駆け足で戻って来たアリスの腕には、3つの瓶とハートの箱。

「 …と、これオマケね!」
「あぁ、ありがとう…これは何のクッキーだい?」
「それはいつも通り、食べてからのお楽しみ!」
「“お楽しみ”…か。」
アリスはここに来る度にクッキーやカップケーキを持たせてくれる。あまり人が来ない此処は、お菓子作りが好きな彼女にとっ

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最初のお客様②

最初のお客様②

ザザァァァァ

勢いよく流れてきたのは大量の水
「あぁ〜これはこれはまた盛大な」軀に持ち上げてもらっていなければ恐らく飲み込まれていただろうその波を素早くカバンから取り出したビンに入れていく。いっこうにいっぱいにならないビンを見て我ながら流石、なんて感嘆しながら顔を上げると見覚えのある顔と目が合った。
「あ、しょほーしさん!」

「やぁ、アリス来てそうそうすまないね」軽く挨拶すれば声の主は至って何

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第1話  最初のお客様

第1話 最初のお客様

「…暇だねぇ…なぁ、軀?」「クルルルル…」
ここは常世と現世の狭間
中界街の32丁目 幽寂 の7番地
中界街には人もそうでないものも受け入れる店がいくつもある。ウチもその一つ…ただ、客は私が選ぶから何時も閑古鳥が鳴いているけれど。

壁の時計に目をやると、針は既に真上を指していた
「おや、もうこんな時間か」さてと、と立ち上がり準備を始める。毎日のルーティーンだ
「軀!庭の木から幾つか桃を取って

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処方師のシンフォニア

処方師のシンフォニア

プロローグ

この世には色々な人がいる。

背の高い人、低い人

明るい世界にいる人、暗い世界から出られない人

自分に自信のない人、自分が好きな人

声が高い人、低い人

健康な人、病気持ちの人

生きている人、死んだ人

生きたい人、手放したい人

「金持ちだろうが 貧乏人だろうが 欲しいというなら与えてやる。老若男女は関係ない。」

「それが

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