友達以上恋人未満

実る事はなかった・・・


気まぐれのある彼女

いつも僕にちょっかいを出して来て周りに居る皆は気を使う様にその場から離れていた

それは傍から見たらまるで仲の良い恋人同士に見えたから。確かに仲は良かったけど...

友達以上恋人未満

そんな言葉がピッタリだった

その彼女はバイト先の二歳上の子で、よく僕をランチに誘ってくれた。そしてこの時もランチの時だった...


ねえ、私の事どう思う?


僕は迷った

どう答えるべきか。素直に好きだよって答えるべきか、それとも冗談めかして飯とかコーヒーとかおごってくれるから好き〜とか、怖面白い姉ちゃんって答える方がいいのか...

でも彼女の眼は笑ってなく真剣そのものだった

もしかしてとは思ったけど僕に気があって告白する瞬間を狙っていたんじゃないかと...例えそうあっても不思議ではないぐらいの仲に感じていた

その時までは・・・

僕もその気持ちに答えようと思い

好きだよ

僕は前から〇〇さんの事好きだったよって答えた

それが本当の気持ちだったし付き合いたいって思っていたからだ

でもなんだか雰囲気がおかしい...

彼女は何も言わずにそのまま会計へと向かい僕を置いていくかの様に先へ先へと職場へ戻ってしまった

...なんだったのか

なんのためにあんな事を聞いてきたのか

もし僕に対して気がなかったらあんな事は聞いて来ないはずだ。それとも僕が大きな勘違いをしていたのか?

その事をさかいに彼女は僕といっさい口をきいてくれなくなった

周りも変に感じ何かあったの?どうしたの?って聞いて来るようになったが僕は、いや、なんもないよ、、なんでだろって言うのが精一杯だった。

唯一口を聞いてくれたのは仕事で彼女のヘルプをしている時だけでそれ以外の時は相変わらず眼すら合わせてくれなかった

その状況を見かねた彼女と仲がいいバイトの子が飲み会のセッティングをしてくれたのだが彼女は来ず結局バイトの子と2人の飲み会になってしまった

そのバイトの子が言うには僕の話しはよくしているみたいでもしかしたら好きなんじゃないかと思っていたらしい。


結局告白から二週間後に彼女は会社を辞めた...

原因は恐らく僕の告白だろう。何故かと言うと仕事は順調だったし仲間からの信頼も厚く誰からも信頼されていて皆と仲がよかったからだ

当然周りの皆は彼女の突然の退社に驚きを隠せなかった


僕が彼女を傷つけた


あの時好きなんて言わなければよかった

前から好きだったなんて言わなければよかった

告白なんかしなければよかった

あの時...あの時・・・



僕はそれ以来恋愛が出来なくなった

もうこんな思いをするのが辛いから

キズつくのが怖い

キズをつけるのも辛い..

だからそれ以来誰とも...



友達以上恋人未満








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