社内政治と根回しと、都知事選
「40’s Biz talk」は法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一と柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。
音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第22回は「今だから語れる二人が経験した社内政治」です。
それでは、本編の内容をお届けします。
社内政治に真っ向から挑んだ結果
柳澤:前回からの続きですけど、僕はどうしてもその1on1が必要だと思えなくて。最悪、自分に不利な人事になったとしてもいいやと思って、結局やらなかったんです。
杉本:どうなりました?
柳澤:いい扱いは受けなかったですよね。
杉本:あ、そうなんだ…
柳澤:ただ、僕はその人の上司にはけっこう評価されていたんです。
だから、その人がそういう人事をしようとした時に「柳澤のところはもう少し良い体制でやってあげたら?」っていう横槍が入ったので、その上の人のおかげでけっこう助かったみたいなのはあった。
これは一例なんですけど、こういうことが社会人生活の中で何度かあった。僕が不器用なのかもしれないですけど、自分の意に反することはやりたくなくて、社内政治はやらなかったんです。
杉本:なるほどね、面白いな。
柳澤:僕が器用だったら、そんな人さえも手のひらの上で転がせたんだろうけど。
杉本:そうね、気持ちわかりますよ。社内政治って権力者へのごますりだから。
柳澤:はいはい、そうです。
杉本:ごますりって、心情的には嫌じゃないですか。これは是々非々で決めたいのに、そうじゃない水面下でこそこそ動くのが嫌だみたいな。
若いときほど感じる思うんですけど、気持ちはわかりますよ。筋を曲げてでもそのごますりをする必要があるのか、その組織を守っていくことが大事なんだっけ? みたいなところとかは、人は誰でも正しいことをしたいと思ってるから。
柳澤:そうですよね。
社内政治を類型化してみると
杉本:だから、そういう人ほど社内政治が苦手だし、やりたくないんだよね。必要とはわかっちゃいるけど、やりたくないみたいなところがある。
社内政治というか権力ゲームだなと思うのがプロジェクトリーダーの争い。プロジェクトリーダーがある成果を求めて、「これ俺がやりました」「これ俺が関わってます」みたいなのを主張することありませんか?
成果が出ているプロジェクトに“いっちょかみ”したい、関わりたいみたいなプロジェクトリーダーの争いも社内政治の一環。
あと、さっきの柳澤さんのやつは2つあると思うんだけど、ひとつは影響力ですよね。人事権とか権力の影響力を行使するときに起こるもの。
あとは情報の独占。独占し始めるのは社内政治の始まりだし。それによって派閥形成、誰と誰が仲良いっていう関係性ができていって。権力と絡みますけど、そこから昇格・抜擢の謀略みたいなのが出てくる。
主にこういう要素があるのが社内政治。
僕が最近よく見るのは、プロジェクトいっちょかみ系。みんな手のひら返すんだよね。最初は気にもしなかったのに、ちょっと成果でそうってなると、「いやーぜひ話し聞かせてください」「1on1させてください」とか言われたり、「いやー俺あれはいいと思ってたんだよー」みたいな。
急に手のひら返しっていうか、急にあなた擦り寄ってきましたよね、みたいなのがある。
一周して、こういうのも愛おしいなって思えるようになりました。人間だなぁって思って。そういう視点があると楽しいって思えるんじゃないかな、社内政治も。
都知事選に出馬した石丸伸二さん評
柳澤:社内政治の言葉の成り立ちって政治から来てると思うんですよ。
ちょっと話が飛躍しますけど、元安芸高田市長の石丸伸二さん。あの人こそ、根回しとかまったくやらない人じゃないですか。
杉本:あー、そんな感じはしますね。
柳澤:僕はすごく好きで。安芸高田市は今までずっと居座ってた古い人たちが議会を運営していて財政状況も悪いわけです。でも、石丸さんの根回しがされてない提案に全部反対されるんですよね、感情で。
そこで、石丸さんが何やったかっていうと、議会の様子をYouTubeやXで見える化したわけです。
結果、議会とは凄まじく対立してるんですけども、安芸高田市の議会への関心はすごく集まった。
石丸さんは次、都知事選。彼も社内政治が上手くないタイプだと思うんだけど、振り切っていくとあそこまで行くんだなっていう。
杉本:でも、石丸さんが仮に都知事になったとしてですよ。それでできるのかな?まぁ勝手な想像ですけれども、絶対に小池さんとかは社内政治めっちゃしてるし、まさに都の中の根回しとかやったり、場合によってはアメとムチを使ってやったりみたいな、絶対してると思っていて。
難しいとは思うんですけど、社内政治がないとステークホルダーとか関係者って動かせないんじゃないですかね。
柳澤:それはありますよね、もちろん。
杉本:都政を見える化しました!ってなったとしても、動いてくれるのって都の職員だったり議員じゃないですか。
つまり、法人営業と同じで、ステークホルダーが何人もいて、1人がこうだって言ったから動くわけじゃないっていう状況においては、社内政治的なことが必要になると思うんです。
そこが本当にその手法でうまくいくのかなっていう気がするんです。見守りたいところ。
柳澤:田舎の市長から一気に都知事戦に出てるんで、仮に都知事になったらどうやるのかも楽しみです。実は都知事戦は戦略的には見せ玉で、広島の県知事を狙ってたりして。
杉本:僕は石丸さんのことを悪く言うわけないんですけど、知事の力ってめちゃめちゃ重要だとは思いつつも、過去に青島さんだったりとか、大阪では横山ノックさんとかがやってるわけじゃないですか。
別に否定するわけじゃないですけれども、正直、誰がなったとしても実は官僚組織がその下にしっかりある限りは動くんですよね。
つまり、都知事ぐらいになると神輿なんですよ。神輿だから正直、どういう人がなったとしても何かすぐに悪い影響がでるかっていうと、例えば生活できなくなるみたいなレベルに東京がなることはないから、やってみたらいいのかもしれないですが。
柳澤:たった一人であそこまで突破していく同世代がいて、自分だったらあそこまでできたのかなーって思いながら石丸さんのYouTubeをちょくちょく見ちゃってますね。
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