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雪が降って、雪が積もって、雪が溶けた。

 天気予報では、東京23区でも、大雪かもしれません、と繰り返していたけれど、この冬で、似たようなことを言われたこともあったので、それほど警戒もしていなかった。

2022年1月6日

 年末には粉雪ていどで、そして、1月6日は、午前中に起きたら、寒そうだけど、まだ薄曇りだった。妻は、午後1時くらいから降るらしい、ということを洗濯を始めた後に言ってくれたのだけど、降るまでは干しておけばいいや、と思っていたら、洗濯機のスイッチを入れたあたりで、もう雪が降ってきた。

 最初は、あまり積もらなそうな粉雪だったのに、だんだん雪の粒が大きくなり、降り方も激しくなった。

 昼前には、もう本当に「雪」で、少し遠くは見えないくらいで、独特の静かさに包まれていて、これは積もるのはわかった。外に置いてある洗濯機には、すでにビニールがかけられていたので、それを取ってから、洗濯物を干して、すぐに室内に入れた。

 外は、どんどん白くなっていく。
 こんなに降ったのは、本当に久しぶりだった。

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 夜に近くなっても、まだ降っていて、もう暗くなっても、まだ降り続いている。

 しんしんと雪が降る。

 そんな表現が、やっぱり似合うのが、実際に雪が降っている時間の中だと納得が行くのだけど、普段は、しんしん、という表現はどうなのだろうと思っていた。

 雪が降る。

 音がしないけれど、外の景色は劇的に変わっている。

塀の上の雪

 雪が静か、だと妻が言った。
 今回の雪は四方八方に舞う感じだった、と見えていたらしい。

 小さい庭の塀に雪が積もっていく。
 普段は、そこにある植物によって、曲線ができているはずなのに、そのことへの意識は薄い。

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 窓ガラス越しに外を見ていた妻が、雪が積もったから、その曲線がよくわかる、といっている。確かに、塀の上に、波のように雪が積もっているのは、その下の植物の曲線が映し出されているせいだった。

 夜の8時くらいには雪は止んだ。

 でも、すでに外は雪景色になっていて、23区内でも10センチは積もります、という予報が当たったと思った。

 電車の運行情報は、赤く表示された路線が、ばーっと上から下まで並んでいる。雪の影響で、遅れが出ている、ということだった。

 もう普段とは違っている。
 こんなに寒い日は、そして雪が降る日は、みんな休みになればいいのに、と思ったけれど、それは無責任で怒られそうな気もした。

雪だるま

 翌日の1月7日。朝起きたら、妻は、ゴミの日で、ゴミを捨ててくれただけでなく、雪だるまを作っていた。
 小さいものだけど、2つ。

 妻が、その制作のことを教えてくれた。

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 せっかく雪が積もっていて、マンリョウの赤い実もあるから、雪だるま作れるかな、って朝、思い立って、ゴミ出ししつつ、雪だるま作り始めた。

 ぎゅってやんないと、ホワホワほわって崩れるけど、ぎゅっと固めすぎても、また、バラってなるので。なので、その加減が何度も何度も新鮮な雪を足して丸くしてって、どうやら本体ができて、もう一個、球を作ってパッと乗せて、赤い実を目だと思って、ぐりぐりって入れた。

 お口も、その赤い実にした。
 その下の3つのボタンも赤い実にした。
 それから、マンリョウの赤い実の束を、頭に差した。

 1体目が小さめで、これならもう一体できるとおもって、作った。

 そっちは、口を枝にした。柿の枝。ちょっと湾曲しているから、ニコッとしている感じが出てよかった。
 どちらも、手は、南天の茎。を手にした。

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 その雪だるまを作ったことを、今年、セルフ配達で年賀状の交換をしたご近所の人に、またハガキを書いて、ポストに入れに出かけて行った。

 昼近くになって、すでに近所の雪だるまは、形が崩れ出しているようで、天気が良くて、太陽の光は、やっぱり強力だった。

松の内

 各地で微妙に違うらしいのだけど、今日(1月7日)までが松の内らしく、人によっては、少し遠い立派な神社まで、松飾りなどを納めにいくらしいが、うちは近くの町会の会館に持って行く予定だった

 昼食は、妻が、七草粥を作ってくれたので、それを食べて、三が日も含めて、きちんと正月を味わえてありがたかった。

 午後3時頃に、さっき、町会会館で松飾りを集めてくれているのを、妻が確認してくれたから、そこに今日までの松飾りを持っていくことにする。そうしたら、妻は、ご近所に声をかけて、うちだけでなく、他に二軒分の松飾りを持っていた。

 それを持って、出かける。

 もう妻が作った雪だるまは溶けてきていた。
 門の前は倒れ、もう一体はまだかなり残っていた。

 それは、雪は溶けるものだから、と妻は言った。


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 町会会館に行くと、松飾りは、ブルーシートが敷いてあり、かなり本格的な竹があって、こんなに大量なのか、とちょっとビビるくらいだった。


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 道路の雪はほとんどなかった。
 溶け始めると、びちゃびちゃする。お祭りの後みたいな感じと妻は思っていたらしい。

 1日降っただけだったから、かなり雪が姿を消していた。
 そんなにドカ雪ではなかったんだ、というのが妻の印象だった。

 それでも日陰には、まだ雪が残っている。

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 天気がいい。

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1月8日

 雪が降ってから2日経ったけれど、まだ雪が残ったり、凍っていたりする場所がある。

 近所の道路。マンションを建設するときに日照が減ると問題になったけれど、本当にその日陰にある。

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 そこで自転車で滑る学生もいる。

1月9日

 まだ同じ場所が凍っている。
 このまま、溶けかかって、夕暮れになって夜になって、また凍るを繰り返していたら、どのくらい残るのだろう。

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 時々、ガリガリ、と靴か何かで、削っている音が聞こえる。


1月10日

 午後から雨が降るという予報になっている。
 道路は、少し湿っているだけで、ほぼ雪の気配がなくなっている。

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 あれだけ、いつまでもありそうな雪が消えていた。


 4年前に、都内でも雪が積もった、ということを今回、何回も聞いたのだけど、その記憶が本当に残っていない。今年も、いつの間にか忘れてしまうかもしれないと思い、こうして少しでも記録に残しておこうと思った。



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