寒い冬の日に雨が降り続けると、世界が終わりそうな気がする。
真冬に、ずっと晴れが続いていると、気持ちいい半面、かなり空気が乾いていたから、空が暗くなったとしても雨が降ると、少しは湿度が上がっていいのかしれない。
そんな気持ちになったのは、雨が降って最初の日だけで、それほど大雨ではないのだけど、翌日も雨が降り、さらには3日ほど断続的に降り続けると、気持ちは変わってくる。
外出するのもおっくうになるし、家にいてコタツに入って過ごしたりしても、昼間も外の暗さを感じるので、それがどうやら影響しているようで、体が疲れているわけでもないのに、気持ちが沈んでくるのがわかった。
2階の部屋で過ごしていて、時々、1階に降りてトイレに行ったりする。廊下に出るだけで、古い木造の家屋だから、ナチュラルにすきま風も入ってきているようで、体が縮こまるような寒さを感じる。
外は昼間でも薄暗い。
庭に面した木の枠のガラス窓から、外を見る。
雨が降っていて、雨音も聞こえる。
空の色は、とても重い灰色で、外の人通りも少なく、誰かが歩いたり、走ったりする姿も見えない。
いつもの風景なのに、このまま世界が終わっていくような気持ちになる。
雨だけがずっと降っていて、寒いと、このまま寒くなり続けそうで、ちょっと怖くもなり、世界が終わるのだったら、今、いろいろと努力したり工夫していることも無意味だから、もういいかな、というような思いにもなり、その時は、ネガティブかもしれないけれど、ちょっと楽になったりする。
雨の日の空は黒に近い灰色で、場所によって、微妙に色合いも変わっていて、独特の気持ちよさもある、と思った。
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