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いろいろなことを、考えてみました。

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自分の能力の足りなさを自覚しながら、いろいろなことを、考えて、書いて、考えました。
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2020年9月の記事一覧

コロナ禍の美術館

 電車は空いている。  隣の駅で、同じようなグレーのマスクをしている二人の男性サラリーマンが降りた。それから、女子トイレに入っていって、間違えたのがわかって、笑って、あわてて出てきて、多目的トイレに行こうとして、またあたふたして、引き返して、やっと男子トイレに入って行った時に、電車はまた出発した。  窓は、半分くらい開いている。  けっこう肌寒いと思っていたのだけど、ノーネクタイでスーツを着て、小さい扇風機を使っている男性がいる。薄い青い色のマスクをしている。  電車を

テレビについて②「放送作家の笑顔が、怖く思える時」。

 特定の誰か、というわけでもなく、決して非難ではないのだけど、いわゆる「売れっ子放送作家」という人たちの、陰りのない笑顔が、怖く感じる時がある。  放送作家という仕事があるから、長い間、テレビを見ることができていたと思うし、ありがたいと思う反面、ある「何か」が、明るい笑顔にあらわれている気がして、そこに怖さを感じる時は、たぶん自分が行き詰まっていたり、それなりに悩みがあったりする時だと思うが、何より孤立感を感じている時かもしれない。 「売れっ子放送作家」という存在  昔は

「コロナ禍の中で、どうやって生きていけばいいのか?を改めて考える」。①「コロナは、ただの風邪」という主張。

 いろいろな変化が、政治的にあったしても、ワクチンもできてない現在では、まだコロナ禍は続くはずです。もう2年や3年といった長い単位で考え、そこに向かって覚悟や工夫をしていったほうが、いい時期になってきたのかもしれません。しかも、すっかり元通りになるのも難しそうな気配です。  出来る限りの「自衛」をしていって、なんとか生き残りたいと個人的には思っていますが、先のことはどうなるのか、わかりません。  それでも、近い将来のことを予想し、どのような混乱が起こるのかを考えることは、

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「駅名」という固有名詞の不思議さ

 「やほ」というのは駅の名前です。  神奈川県川崎駅から東京都立川駅をつなぐ、南北に通っている南武線という路線の中の駅です。 Q:「平地にあるのに、山の上にあるような駅はどこ?」  えーと。 A:「やほ駅(やっほー)(谷保駅)」。  私事ですが、首都圏に生まれ、小学校2年までを過ごし、そのあとは、中部地方に転校し、小学校6年の2学期まで、そこで暮らしました。  昔は、小学生の学年ごとの雑誌というものが存在して、そういう雑誌の付録に「クイズ本」みたいなものがよくついていま

腕時計の保護フィルムが、はがれて、「新しさ」について考えた。

 もう買ってから2年以上たった腕時計があって、それは、電気で動いているのだけど、いつも光を当てる必要があって、そのために、太陽が時々入ってくる場所にぶらさげている。  それは、原理的にいえば、故障しなければ、光をあてることで半永久的に使える、という意味では、ちょっとすごいのかもしれない、とも思うし、電池を買わなくてもいいから、経済的にも一度買えば、ずっと使えるはずだ。 使わない後ろめたさ  それでも、ぶらさげた場所が悪かったのか、腕時計は止まってしまっていて、動かすには、

「アイス」が、少しずつ小さくなる国で、生きていくということ。

 100円クラスのカップで、ジャンボという形容詞がついているバニラアイスがあって、夏になると買って、ヨーグルトにまぜたり、炭酸の飲み物に入れてフロートにしてきた。ソーダを入れる時、泡がたくさん出て注ぎにくいと思いながらも、デザートとして楽しんできた。それは、ちょっと幸せな時間だった。 ジャンボなアイスが、ジャンボではなくなってしまった……。  だけど、チョコレートが小さくなるのと同様に(リンクあり)、アイスも小さくなってきて、最初は、たしかに、ジャンボ(本当はあいさつの言葉

トリビュートの意味を、Creepy Nutsに、考えさせてもらった時間

 少し前、テレビを見ていたら、Creepy Nutsが、ゲストボーカルとして菅田将暉を迎えていた。  菅田将暉に関しては、語るべき人はたくさんいるだろうけど、ただ、個人的には、いろいろなことができて、すごいと思うと同時に、「3年A組」(リンクあり)を再放送で見て以来、菅田将暉は、自分の才能を、どちからといえば、与えられたものとして使っているように見える。言い換えれば、大げさかもしれないが、使命みたいなもので動いているような気がしていて、それは、小田嶋隆氏(リンクあり)が大谷

「SK ライン」の解釈の違いで、もめる時

 くだらない話で申し訳ないのですが「SKライン」は、「絞り切るライン」の略として、勝手に、作ったばかりの言葉です。  歯磨き粉やシャンプーや薬など、夫婦でも個別に使うものだと、それほど気にならないようですが、カラシやしょうがなどのチューブや、マヨネーズやボディシャンプーなど共有しているものの場合は、「SK(絞り切る)ライン」の解釈の違いによって、微妙にもめたりすることがあります。 歯磨きを絞り切ること  歯磨き粉は、(もう粉という表現はなじまないと思いますが)チューブを絞り

「水」が「金属」みたいに見えて、「錯覚」や「視覚」について、考えてみました。

 見出しの写真の真ん中あたり、ちょっと「金属っぽい光沢がある物質」が見えると思うのですが、古い葉っぱの上にたまった「雨水」です。  だから、ただ透明に見えるはずなのですが、雨が降ってたまった水が、ある角度からみると、こうして光るような、硬質な金属っぽい感じに見えました。実際に見た感じを、比較的、そのまま撮影することができて、それは、ちょっとうれしく思えました。 雨水がガラスに見える  いつも、少しお恥ずかしい話ですが、これも本当に身近にあったのに、妻に教えてもらって、初め

ラジオの記憶③「伊集院光に教えてもらったトム・ブラウンの凄さ」

 伊集院光のラジオへの評判は、安定している。  自分自身が、そんなに熱心なリスナーではないので、その面白さと凄さについて、きちんと語れるかどうかも自信はない。でも、2016年、同じTBSの朝の帯番組を持った時に、深夜の番組の存続が危ぶまれたというか、朝の番組をしているのに深夜3時までの放送は無理ではないか、などと、ただのリスナーでも思ったのに、今では、そんなことがあったとは思えないほど、朝も深夜も、変わらずラジオ放送が続いている。 不思議な話題  コーナーがあって、そこに

テレビについて①「オードリー 若林正恭 バラエティをドキュメンタリーに近づける力」

 考えたら、小さい頃からテレビを見てきた。  今も、見ている。  テレビがない家も増えているし、テレビなんて見ません、という人も多くなっているのかもしれないが、自分は今も、これからもテレビを見ていくような気がする。  だから、改めて、テレビを見ていて、とても個人的なことに過ぎないのだけど、思った事、感じた事、気づいた事などを書いていこうと思いました。  もし、一人でも、同じようなことを思っている人がいれば嬉しいですが、単純に、テレビは、自分が見たいと意識しているもの以外の