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自由律

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定型の音数や季語にこだわらず自分のリズムで詠む俳句。毎週火曜日更新。
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2022年11月の記事一覧

自由律 #08

自由律 #08

音が鳴り皆が向く

PCの排熱が暖房

トイレで自撮りしてる

小分けにしたLINEが来た

フライドポテトが美味しそうと感動する声

階段で声が響いている

家にいる。お腹が空いたので夕食を食べようと思うが、調理するのが面倒だ。
だからコンビニに行こうと思う。コンビニに行って帰って来る時間で食糧庫からパスタを取り出し茹でるところまでできそうなものだが、その面倒よりはコンビニ行くことの面倒の方を取

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自由律 #07

自由律 #07

カメラ売り場で覗き見られている

冷たい手で腫れた目を冷やす

100年経てば私も君もいない

資格の本がたくさん捨てられている

大盛りにして一人自爆

最近は一日一食生活をしている。

お金がないと言うのもあるし、時間がないと言うのもあるし、食欲がないと言うのもある。ないことに溢れている。ないと言うことばかりがある生活だ。

社会に当たり前に受け入れられている朝昼晩と三食取る習慣。日本で広まり

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自由律 #06

自由律 #06

夜の下り坂立ち漕ぎで風を浴びる

ちょっとだけ写り込むパソコン

散らかった出窓が見える

カウントダウンがずれている

多分この車両で一番年収が低い

画面上部に並ぶ丸いアイコン。その中の一つをタップすると15秒以内の映像「ストーリー」が表示される。それは次々と自動的に移り変わって行き、知り合いからアーティストへ、はたまたアーティストから知り合いへと言った具合にユーザーが同レベルで扱われる。有名

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自由律 #05

自由律 #05

新しい靴でガム踏んだ

まだ眠れる可能性を探している朝

温厚な人だがタイピングが激しい

縄跳びが耳に当たったことを隠した

怖そうな人も月食を見上げている

今日は「皆既月食」らしかった。
さらに月食中の赤銅色の月に天王星が隠れる「天王星食」も同時に楽しむことができるらしかった。

「らしかった」と言うように、特に意識はしていなかった。意識していたところで、取り立てて仰々しい望遠鏡や望遠レンズ

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自由律 #04

自由律 #04

キャンセルされたノイズの気持ち

母校の偏差値を調べる

新聞紙で折られた兜に書かれている事件

全ての信号に引っ掛かりながら早く会いたい

気持ち上げ目に立ち読みする雑誌

積極的に雑誌を読むように日頃から心がけている。
特に好んで読むのは映画、音楽、漫画、ファッションなど、メインカルチャーやサブカルチャーを取り扱ういわゆるカルチャー誌である。

雑誌は今の時代を表した「歴史書」だ。後世に残すべ

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