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〇〇と僕『そ』~挿入歌と僕~

この世にある楽曲を一生の内にすべて聞こうと思っても無理だろう。

1度聞いた曲は二度と聞かず、四六時中聴き続けても、絶対に追い付かない。そんで楽曲は日に日に増えていく一方。

世の中に星の数ほどある楽曲。
僕たちは一生の中で、数えきれない楽曲の中からごく限られた楽曲と出会う。
その確率はまさに奇跡。
そう、奇跡なのよ!!!

んで、奇跡的な確率で出会った楽曲は、人生の挿入歌となり、その物語を彩る。
ってわけで今回は、僕の半生を彩ってきた挿入歌を紹介したいと思う。

僕が音楽と出会ったのは、中学生2年生。
周りより少し遅かったように思う。
同級生たちは好きなアイドルやらバンドを見つけ聞き始めていたが、僕はといえば小学生の頃となんにも変わらず、ヘラヘラ中学校生活を送っていた。
そんなある日、同級生のシンゴ君の家へ遊びに行ったとき、
「すごいいい曲だからイケも聞きなよ!」って、音楽好きのシンゴ君がCDプレーヤーのスイッチオン。
全く音楽に興味のなかった僕。
しかし、ひとたび耳にした瞬間、僕はハマってしまった。

『ゆず / からっぽ』



CDを買う金はないため、シンゴ君に借りたゆずのCDをカセットテープに録音。
ゆずばかり聞いていた。
しかし、そのうち他の音楽にも興味が。
ラジオにかじりつき、多くの楽曲と出会った。
そしてこの頃、メロコアに出会う。
メロコアの中で最も聞いたのはこのバンドだろう。

『The Ataris / In This Diary』



高校生。卒業したら音楽活動をしようと決めていた。
しかし、やりたいのはシンガーソングライターなのか、歌手なのか、バンドなのかはあやふやのふや。
そんな状態の時「よし、バンドをやろう。」と決めたのは、たまたまテレビでこの映像を見た瞬間だった。

『Nirvana / All Apologies (MTV Unplugged)』



高校3年生。
初めて彼女が出来た。
ある日「今日一緒に帰ろう?」と彼女。
しかし、その日は、待ちに待った好きなバンド新作の発売日。
学校帰りに購入し、家に帰って聞くつもりだった。
「だから今日は無理。」と、僕は断った。
1週間後フラれた。
その日買ったアルバムは最高だった。

『Red Hot Chili Peppers / By The Way』



大学生。入学してすぐ、エレキギターを買った。たくさん種類がある中から僕が選んだのはテレキャスター。なぜかって?トム・ヨークになりたかったからさ。

『Radiohead / The Bends』



大学卒業。
就職せずにバンド活動。
エレキギターをかき鳴らして叫びまわっていた。
命がけでステージに立たないヤツとは組めないと、何人ものメンバーをクビにした。
ライブ中、ミスをしたドラマーにギターを投げつけたりもした。
気付けばバンドは僕ひとりになっていた。

『Ben Folds / Landed』



止めたベーシストが「やっぱり俺に弾かせてくれ。」と戻ってきた。
ドラムは僕の弾き語りを見て「是非一緒に組みたい。」と言ってくれたヤツにした。
ドラムは叩けなかったが、そいつしかいなかった。
ギターは前からカッコいいと思っていたギターリストを誘い、2年ぶりにメンバーが揃った。
ギターリストの家で呑んだ時、彼はこんなバンドになりたいと言って、知らなかったバンドを聞かせてくれた。

『Death Cab For Cutie / A Movie Script Ending』



30を過ぎて、バンド活動を止めた。
その後すぐにやりたい仕事を見付けられた。
しかし、それは今まで1度もやったことのない販売業。
右も左も分からず心が折れそうになることもある。
そんな時前を向かせてくれるのは、今も頑張っているかつての仲間の歌声だ。

『The Cheserasera / Drape』



これまで多くの曲に出会ってきた。
最後に、今までで1番聞いたであろう曲を紹介して終わりにしたいと思う。
これからも多くの音楽に出会うだろうが、おそらくこれを超える曲は出てこないんじゃないかと思っている。
日曜日と西日とコーヒーとこの曲。
そこはもう天国。


『Norah Jones / Sunrise』を聞きながら
FJALLRAVEN by 3NITY TOKYO  池守


『〇〇と僕』←過去の記事はこちらからお読みいただけます!是非!


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