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【読んだ本】女ふたり、暮らしています。

はじめまして。

note初投稿は、2022年に読んだ本でとても好きな一冊について書きたいと思います。

「女ふたり、暮らしています。」
著:キム・ハナ/ファン・ソヌ
訳:清水知佐子

『シングルでも結婚でもない、女2猫4の愉快な生活』
ソウルに暮らす2人の女性と4匹の猫の、一緒に暮らし始めるまでの過程と、暮らし始めてからの共同生活を綴ったエッセイです。

著者のハナとソヌが交互に語り手となって進んでいくのが軽妙で読みやすく、どんどん読み進めました。読んでいる期間は平日の仕事中も、早く仕事を終わらせてハナとソヌの話の中に戻りたい…!と思ってしまうほど。2人の著者と猫たちが魅力的で、読み進めるにつれ親しみが湧き、読み終わってしまうのがさみしかったです。

日々奮闘しながら生きている大人として共感できるエピソードもたくさんあります。
『ひとり暮らしのために注いでいるエネルギーについて意識するようになった。』
『余計な考えや不安のようなものに自分でも気づかないうちにずいぶんエネルギーを使っていた。』
ひとり暮らしを続けるうち、次第に誰かと暮らすことを考え始めるハナの話に出てくるフレーズです。私がひとり暮らしの間に無意識に感じていたことが言語化されて、すごくわかる…!と思いました。この本には他にも共感できるエピソードがたくさんあり過ぎるので、ぜひ読んでみてください。

それから、2人で住むマンションの部屋を購入する際のエピソードも興味深いです。自己資金を用意し、住宅ローンを借りる際の2人それぞれの事情、ローンに対する両者の考え方が正反対な様子が描かれていて、とてもおもしろいです。また、フリーランスのハナの仕事ぶりや仕事とお金に対する考え方も書かれていて、これにも興味津々でした(会社勤めしか経験ないので、フリーランスの方の仕事ぶりを読むのが楽しい…)。

本の中には、2人のお部屋の写真も載せられています。素敵なインテリアの写真を眺める楽しみもあります。個人的に、リビングのテーブルセットが無印良品で、私の自宅のとお揃いだったことにすごくテンション上がりました…!最初は『高さはいいんだけど、デザインは今イチ』と言って却下するところから、購入に至るまでのエピソードもおもしろいです。あと、猫さんたちの写真もかわいい^^

ソウルに暮らす2人の女性が、新しい価値観をもたらしてくれる本です。何より著者のおふたりのキャラがとっても味わい深く愛おしく、読んでいて癒されたり励まされたりすること間違いなしです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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